もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2018年 2月 28日 第196国会 総務委員会

地方税法・所得税法改定案 反対討論

2018年3月1日(木) しんぶん赤旗

地方税法・所得税法改定案 衆院委可決 本村・宮本氏が反対討論

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(写真)本村伸子議員

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(写真)宮本徹議員

 衆院総務委員会と同財務金融委員会で28日、2018年度予算案の関連法案である地方税・地方交付税法と所得税法等の改定案が、自民党、公明党、日本維新の会の賛成多数で可決されました。日本共産党、立憲民主党、希望の党、無所属の会、社民党は反対しました。

 総務委で地方税・地方交付税法等の改定案の反対討論に立った共産党の本村伸子議員は、同法案について▽交付税算定への「トップランナー方式」継続▽「まち・ひと・しごと創生事業費」の「人口減少等特別対策事業費」の算定が、成果主義にさらに傾くこと▽「地域経済基盤強化・雇用等対策費」の全廃―が盛り込まれており、地方交付税の削減や財政力の弱い自治体の財源削減につながると指摘。「地方交付税の法定率を引き上げ、財源調整機能と財源保障機能を発揮させるべきだ」と述べました。

 財金委では、宮本徹議員が所得税法等改定案について反対討論。賃上げや先端設備に投資した企業の法人税を減税する新制度に関し「大企業優遇税制をいっそう拡大し、法人税収の空洞化を生む」と問題点を挙げました。

 さらに、超富裕層への優遇税制を放置したまま、給与所得控除を縮小して年収850万円以上の中間層に「サラリーマン増税」する中身についても、政府のご都合主義を批判し「税負担の公平のためにやるべきは、株の譲渡益や配当で巨額の収入を得ている超富裕層への課税強化だ」と主張しました。

議事録

○本村委員 私は、日本共産党を代表して、地方税法、地方交付税法等の改定案に対し反対の討論を行います。
 冒頭、野党の合意のないまま、委員長職権でこの委員会が設定されたことに、強く抗議をいたします。
 反対の理由を申し述べます。
 反対理由の第一は、交付税算定へのトップランナー方式を継続していることです。基準財政需要額に対する来年度の影響額は、新たに四百七十三億円、累計では千三百八十七億円にも及びます。また、徴収率の見直しによる影響額は七百五十億円程度になります。
 住民サービスの低下、雇用の不安定化と低賃金化、地方交付税の削減につながり、人権を踏みにじる徴収強化になりかねず、到底認めることはできません。
 第二は、まち・ひと・しごと創生事業費の人口減少等特別対策事業費の算定について、取組の必要度から取組の成果度に更に三百三十億円をシフトすることです。交付税を自治体間の競争をあおるために利用する点でも、町村など財政力が弱い自治体の基準財政需要額が減らされ、財源の削減につながる点でも重大です。
 第三は、地域経済基盤強化・雇用等対策費の全廃です。住民生活に欠かせない分野の大幅な費用削減につながるものです。
 また、公共施設等の縮小、統廃合や、公共サービスを民間営利企業に投げ、労働者を不安定雇用に追いやるPPP、PFI等の推進に地方税財政を利用することはやめるべきです。
 地方財源不足は二十三年連続であり、地方交付税の法定率を引き上げ、財源調整機能と財源保障機能を発揮させるべきです。
 地方税法の改定については、地域経済の牽引を名目に固定資産税の減免を導入しますが、一部の企業のみに支援を特化するやり方ではなく、三百八十万の中小企業全体の底上げこそ、地域経済の活性化に必要です。
 また、個人所得課税の見直しは、勤労世帯、中間層への増税であり、反対です。
 以上を申し述べ、討論とさせていただきます。(拍手)

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