2018年5月15日(火) しんぶん赤旗
空自報告提出求める 本村氏 衆総務委
日本共産党の本村伸子議員は10日の衆院総務委員会で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加した航空自衛隊のC130輸送機(愛知県・小牧基地所属)の運航状況などの報告を現地から電話で受けた担当者の記録や、担当者が上官、政務三役に報告した際の記録の提出を求めま
した。
防衛省は8日の野党合同ヒアリングで、同地での空自の活動報告に電話を用いていたと説明。一方で電話を受けた担当者のメモなどの存在は調査していないことを明らかにしました。
本村氏は、陸自の日報で「大規模な戦闘」と記された時期にC130が邦人等輸送の任務を行い、PKOでは武器・弾薬も運んでいたことを指摘。昨年2月23日の衆院予算委員会分科会でも現地に派遣された空自隊員のレポートなどの提出を求めており、シビリアン・コントロール(文民統制)の上でも重要な報告を提出しないことは「隠ぺいだと言わざるを得ない」と批判しました。
防衛省の小波功審議官は「電話などを受け、適時適切に上級部隊、政務三役等にも報告している」とした上で、「提出の依頼があれば検討し提出したい」と述べました。
2018年5月12日(土)しんぶん赤旗
総務相、麻生氏の発言批判 本村氏質問に「決して適切でない」
福田淳一前財務事務次官のセクハラ問題をめぐって、麻生太郎財務相が「セクハラ罪はない」などと発言したことについて、野田聖子総務相は10日、「決して適切な表現ではないことは明らかだ」と述べました。衆院総務委員会で日本共産党の本村伸子議員の質問に答えました。
野田氏は「例えば小学校でいじめがあって、その際に、『いじめ罪』がない、あるという議論にはならない」とも答弁しました。
本村氏は、麻生氏の一連の発言を批判し、「こういうトップの認識を正さなければ被害を受けた方も声をあげても攻撃されるのだと諦めてしまう」と指摘。野田氏は、麻生氏の「男の番(記者)にかえればいい」との発言についても「男の人にかえれば解決するというのは、国際社会においては性差別と捉えられて厳しく追及される」と応じました。
本村氏は、本来セクハラを防止すべき立場にある麻生氏の一連の発言は、セクハラをなくすことを困難にするものであり、麻生氏はその職にふさわしくないと批判しました。
議事録
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
まず、野田大臣に、内閣の一員として、先ほども原口先生からお話がございましたけれども、財務省事務次官のセクハラ問題について、基本的な認識をお伺いしたいというふうに思います。
総務省も人事院のパンフレットを配付されたということをおっしゃっておりましたけれども、セクハラというのは、個人としての尊厳を不当に傷つける社会的に許されない行為であるということは、これは厚生労働省の事業主向けパンフレットにも書いてある基本中の基本の認識だというふうに思います。これについては、野田大臣と共有できるというふうに思っております。
もう御存じかというふうに思いますけれども、四月十九日未明にテレビ朝日が記者会見を開き、セクハラを受けたとされる記者の中にテレビ朝日の女性社員の方がいたということ、そしてセクハラの被害があったと判断したということを明らかにいたしました。そして、四月二十七日、財務省は、セクハラがあったと認め、前事務次官を処分をいたしました。
このテレビ朝日の被害に遭った女性の社員の方は、財務省の事務次官という社会的に責任の重い立場にある人物による不適切な行為が表に出なければ、今後もセクハラ被害が黙認され続けてしまうのではないかという強い思いから、雑誌社に連絡をして取材を受け、録音の一部を提供したということでございます。
今後もセクハラ被害が黙認され続けてしまう、それではだめだというふうに声を上げているセクハラの被害者の方が不利益を受けることがないように対応する、このことは当然のことだというふうに思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
御指摘のとおり、セクハラというのは、女性に対する、最近では男性も被害者になっている方がおられるということも承っております、人権侵害なんですね。これは、だから、絶対あってはならないということはもう明らかなことです。
今回、私、連休中に、これを契機にさまざまな実態調査をさせていただき、また、どうして、今回の事案については何が問題だったかというのも、いろいろな角度からお話をさせていただきました。
まず、やはり、先ほど申し上げたように、厚生労働省の男女雇用機会均等法の中に、セクハラはいけないことだというふうに規定されてありますし、公務員においては人事院の規則でそれが同様に言われていますが、今回は、そういうことがセットされているにもかかわらず、機能していなかった。
まず第一に、テレビ朝日が、その社員が被害を受けたにもかかわらず、事業主の義務であった、その被害に対する対応を当初怠ったということ。
そして、人事院の方は何かといえば、やはり教育が行き届いていなかった。これは、調べてみますと、若手の研修は必須みたいになっているんですけれども、むしろ、今御指摘のように、ハラスメントというのは、上位の人が下の人に対して、その力をもって、暴力であったり言葉であったり、さまざまないじめをするわけですね。ですから、本来ならば、役職が上がるほどしっかりとハラスメント教育というのは受けなければならなかったけれども、そういうところを怠っていたんじゃないか。
あとは、雇用機会均等法は民間企業、そして人事院は公務員ということで、想定が職場内ということになっていたので、今回のような、本来ならば職場の外でも対応できるようにしてあるんだけれども、その考え方がちょっと至っていなかったんじゃないか。さまざまな、せっかく取り組んできた制度が生かされていなかったということもあります。
ぜひとも一番最初に考えていただきたいのは、やはり、まだ男の方に、たかがセクハラと思っている方がいるんだと思います。確かに、被害を受けるのは女性ですけれども、その知識がないがゆえに、みずからが築き上げてきたキャリアを失うことになるのも、実は男性であるわけですね。
そういった意味では、男女ともに、萎縮することなく、やはり正しいセクシュアルハラスメントへの対応というのをしっかりと学び直していただかなければ、まずはならないなということを実感しているところです。
○本村委員 るる述べていただきましたけれども、セクハラの被害者の方が声を上げたことによって不利益を受けることがないようにということは、基本中の基本だというふうに思います。
しかし、財務省のトップである麻生財務大臣が、個人の尊厳を不当に傷つける許されない行為であるセクハラの認識を、上辺だけではない認識がちゃんとあるのかということを疑わざるを得ない発言を何度も繰り返しているということでございます。被害者保護についてちゃんとわかっているのかということを本当に何度も疑問に思う発言をしております。
例えばですけれども、被害を受けた方が女性記者であったということから、男性の番記者にかえればいいという発言をしたり、あるいは、大臣のネットワークの中で見聞きをしたということだそうですけれども、わざわざ、はめられたというような声をあえて選択して紹介をし、被害者を傷つけ、侮辱するような発言をしたり、あるいは、セクハラ罪はないということを述べて、セクハラが何か軽いものであるかのようにとられるような発言をしております。
さらに、財務省は、セクハラがあったと認めて処分をしたわけですけれども、マニラでは、財務省は、役所に迷惑をかけた、品位を傷つけたから処分をしたということしか言わなかったわけでございます。
本来、麻生大臣が言うべきは、セクハラがあり、被害者の尊厳を不当に傷つけ、許されない行為を行ったから処分をしたと、セクハラを防止するべきその責任がある財務省のトップとして謝罪をするというのが本来あるべき態度だというふうに私は思っております。
やはり、麻生大臣については、個人の尊厳を不当に傷つける問題なんだ、そういう認識が欠けているのではないか、被害者の保護を第一に考えるという考えが、認識が欠けているのではないかというふうに思わざるを得ないというふうに思います。
こういうトップの認識を正さなければ、やはり被害を受けた方が声を上げても、攻撃をされたりしてしまうんだということで諦めてしまうということになってしまうのではないかというふうに思いますけれども、このことを大変危惧しておりますけれども、野田大臣の見解を伺いたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
一連の麻生大臣の発言については、その真意は御本人に確認していただかなければならないと思いますし、私の方でのコメントは差し控えたいと思います。
一般論を申し上げれば、例えばこういうことが起きたときに、男の人にかえれば解決するというのは、国際社会においては性差別と捉えられて厳しく追及されることになるわけであります。国際社会の一員として日本があるとするならば、こういうことは当然あり得ないということになります。
セクハラ罪という言葉もありました。これも多分、刑事罰についておっしゃりたかったのかもしれませんが、例えば小学校でいじめがあって、私たちは大変心を痛めているわけですね、それを解決することに私たちは党を超えて取り組んでいるわけですけれども、その際に、では、いじめ罪がない、あるという議論はないわけですね。つまり、ハラスメントは、本当に、ある意味、弱い者いじめであります。そういうことを考えたときには、そういうことをしっかり学習してきた人からすると、決して適切な表現ではないということは明らかであります。
そして、先ほど申し上げたように、セクハラの一番大切なことは、被害者の保護であります、救済であります。なかなか言い出しにくい事柄に関して、耐えかねて、やはり思いを遂げようとしている人に対して、職場内または企業内、そして受けとめた側が、その人のその後の身分をしっかり守っていけるような最善の努力をしなければならないということは明らかであります。
○本村委員 ありがとうございます。
セクハラを根本的になくすことも、そういう麻生大臣の発言は困難にしてしまう発言であるというふうに思っております。セクハラは個人としての尊厳を不当に傷つける行為であるという認識や、被害者保護を何よりも大切にしなければならないという認識や、財務大臣は財務省職員のセクハラを防止する責任があるという認識に欠けている麻生大臣は、財務大臣、副総理の座にふさわしくないというふうに思っております。
野党は共同して辞任を求めてまいりましたけれども、野田大臣には少なくとも、内閣の一員として、財務大臣の認識を早急に正していただきたいということを強く求めたいというふうに思います。
次に問題を移らさせていただきますけれども、航空自衛隊の日報の問題でございます。
私は、二〇一七年二月二十三日の衆議院予算委員会分科会で、航空自衛隊小牧基地所属のC130輸送機が、二〇一六年七月、大規模な戦闘があったと陸上自衛隊の日報にあったときに、まさにそのときに南スーダンへ向かった航空自衛隊の活動に関して、こういう質問をいたしました。「七月十一日に出発した小牧基地C130輸送機三機の現地に派遣された隊員の方が書かれたレポート、あるいは、その報告を毎日聞き取った報告、これは日々報告という名前になるかわかりませんけれども、その第一次資料を提出していただきたい」ということで、提出を求める質問をさせていただきました。
それに対して、当時の稲田防衛大臣は、航空自衛隊のC130輸送機が南スーダンPKOのための輸送を行うに当たっては、陸上自衛隊の派遣施設隊の日報のような文書は作成しておりませんと答弁をいたしました。また、当時の辰己統合幕僚監部総務官も、航空自衛隊の活動につきましては、陸上自衛隊のような日報は作成しておりませんと答弁をいたしました。
先日、イラク派遣にかかわった航空自衛隊の日報が、たったの三日分ですけれども、出てまいりました。そうしますと、やはり、本当に南スーダンPKOやあるいは邦人等輸送の任務で、日報やあるいは日報のような文書がつくられていなかったのかと大変疑問になるわけでございます。
この稲田大臣と辰己統合幕僚監部総括官の答弁は真実なのかという点を確認させていただきたいと思います。
そして、日報というのはかなり狭い概念のようでございまして、日報、あるいは、海外派遣の現地から府中の航空支援集団、そこから上部にあるいは政務三役に日々報告する報告書を本当につくっていなかったのか、確認をさせていただきたいと思います。
副大臣にお願いいたしたい。
○山本副大臣 お答えを申し上げます。
まず、本村委員御指摘の、稲田大臣と当時の辰己総括官の答弁は真実なのかということでございましたけれども、もちろん真実でございます。
御指摘の昨年二月二十三日の衆議院予算委員会第一分科会において、本村議員から、防衛省職員の方に七月十一日に出発したC130輸送機の日報を提出してほしいということをお願いしたら、日報はないとの話だったが、大臣はそれを信じることができるのかと質問をされたことに対し、当時の稲田大臣が、航空自衛隊のC130輸送機が南スーダンPKOのための輸送を行うに当たっては、陸上自衛隊の派遣施設隊の日報のような文書は作成していませんと答弁をしております。
また、同分科会において、本村議員から、全活動がわかるものを提出いただきたいと思いますけれども、お約束していただけますでしょうかとの質問に対し、当時の辰己総括官から、「航空自衛隊の活動につきましては、陸上自衛隊のような日報を作成していません。」と答弁をしております。
このときの答弁は、航空自衛隊が、陸上自衛隊の南スーダン派遣施設隊が作成した日報と形式や記載内容が同一のものは作成していないとの趣旨を述べたものであり、行動命令に基づき海外で活動する現地の部隊による上級部隊への定時報告を否定したものではありません。
この輸送に際しては、防衛大臣の命令を受けて、航空支援集団司令官が発出した南スーダン国際平和協力業務の実施に関する航空支援集団行動命令のもとで、現地の航空隊長などは、航空機の運航状況、要員及び装備品等の状況などについて、電話などを含む手段により上級部隊に報告することとされ、報告された内容は、航空支援集団において、例えば派遣された航空自衛隊機の運航経路図などに取りまとめてございます。
以上です。
○本村委員 いろいろ言って隠蔽しようとしたんだなということを思うわけですけれども。
航空自衛隊南スーダンPKOの活動に関して、部隊がかわるごとに、小牧基地所属のC130輸送機、武器弾薬を運んでおりました、その武器弾薬などを運ぶ輸送の活動と同時に、先ほど申し上げました大規模な戦闘という陸上自衛隊の日報、モーニングレポートに書かれた時期に、南スーダンで邦人等輸送の任務を行っておりました。
この南スーダンでの邦人等輸送の任務も全部日々電話を用いて報告したんでしょうか。
○小波政府参考人 お答えいたします。
ただいま本村委員から御指摘の、南スーダンにおける在外邦人輸送については、南スーダン情勢を受け、平成二十八年七月十一日に、岸田当時の外務大臣からの依頼を受けまして、自衛隊法八十四条の四の規定に基づく在外邦人等の輸送の準備行為として、自衛隊のC130輸送機をジブチへ移動、待機させるための閣議決定がなされ、その上で、中谷当時の防衛大臣から命令を発出し、C130型機三機を小牧基地からジブチへ移動させたことは御指摘のとおりでございます。
その上で、同年七月十四日、C130型機三機がジブチに到着後、同じく岸田当時の外務大臣からの依頼を受けまして、中谷当時の防衛大臣が、在外邦人等輸送の実施に係る命令を発出し、C130型機一機を南スーダンの首都ジュバに移動させ、在南スーダン大使館員四名をジブチに輸送したところでございます。
ここから本題でございますが、ただいまのこの輸送に際しまして、防衛大臣の命令を受けて、航空支援集団司令官が発出した在南スーダン共和国邦人輸送等の輸送の実施に関する航空支援集団行動命令のもとで、現地の空輸隊長等は、航空機の運航状況、要員及び装備品等の状況等について、電話等を含む手段により、上級部隊、航空支援集団司令部に報告することとされておりました。
ですから、ただいま御指摘のような命令に基づきまして、電話等の手段によりまして報告等を実施したということでございます。
○本村委員 南スーダンPKOにかかわっては、先ほども申し上げましたように、航空自衛隊は武器弾薬を運んでいたわけです。この武器弾薬を運んでいたということですけれども、それも全部電話を用いた報告だったのか、それとも、その報告要領の中には、定時報告の中には、電話等が可だというふうに書いてあるとなっておりますけれども、一切文書は報告としては出ていないということでしょうか。
○小波政府参考人 失礼いたします。
ただいま本村委員から、るる武器弾薬の輸送というお話ございました。
この南スーダンPKOに派遣された航空自衛隊の部隊は、南スーダン国際平和協力業務実施計画に基づき、日本と南スーダンのジュバとの間の航空輸送を実施いたしました。具体的には、陸上自衛隊南スーダン派遣施設隊の交代時期に合わせて、日本の空港とジュバ国際空港との間を、五年四カ月の施設部隊の活動期間中、合計十四回往復をし、陸上自衛隊が現地で活動するに当たって必要な武器弾薬等、その施設用器材等の、衛生の、輸送を行ったところでございます。
ですから、あくまでも武器弾薬だけの輸送を行ったわけではございませんで、当然のことながら、人員の輸送を行う際に、必要な武器弾薬を輸送したところでございます。
ただいま御指摘のございました電話等の確認手段等についてということでございますけれども、当然のことながら、電話等の確認手段によって、当然この命令に従いまして上級部隊に報告することとされておりました。
ただ、この個々具体的な報告手段等につきましては、定時報告の際にどのようなことを行っておったかまでについては確認されておらず、当時、上級部隊への報告をどのような、実施手段について網羅的にお答えすることは困難かと存じますけれども、電話等ということでございますので、電話、それに類似するような形の手段を用いて報告を行っていたものだと考えております。
○本村委員 改めて確認なんですけれども、南スーダンPKOと南スーダン邦人等輸送の任務にかかわる航空自衛隊の活動は、日々電話で報告を行っているということが基本だったようなんですけれども、どこの部署に、どのような立場の人が受けていたのか。また、その電話報告を聞きとめた文書を日々作成していなかったのか。府中の航空支援集団、そこから上部に上げるような、あるいは政務三役に上げるような、そういう文書は、私、その現地から聞き取った文書も第一次資料として出してくれと当時言っておりました。その点、確認をさせていただきたいと思います。副大臣がほとんど答えてくださると事前には聞いていたんですけれども。
○山本副大臣 お答え申し上げます。
先ほど、私の答弁の後に本村委員から隠蔽ではないかという御指摘がございましたけれども、我々は決して隠蔽をしておりませんので、それはつけ加えさせていただきたいと思います。
まず、お尋ねの件でありますが、南スーダンPKOに派遣された航空自衛隊の部隊は、南スーダン国際平和協力事業実施計画に基づき、日本と南スーダンのジュバとの間の航空輸送を実施しました。具体的には、陸上自衛隊南スーダン派遣施設隊の交代時期に合わせて、日本の空港とジュバ国際空港との間を五年四カ月の施設部隊の活動期間中合計十四回往復し、陸上自衛隊が現地で活動するに当たって必要な武器弾薬のほか、施設用資材や緊急セット等の衛生資材の輸送を行いました。
南スーダンにおける在外邦人輸送については、南スーダン情勢を受けて、平成二十八年七月十一日に、岸田外務大臣当時からの依頼を受けて、自衛隊法第八十四条の四の規定に基づく在外邦人等の輸送の準備行為として、自衛隊のC130輸送機をジブチへ移動、待機させるための閣議決定がされ、その上で、中谷防衛大臣当時から命令を発出し、C130輸送機三機を小牧基地からジブチへ向け移動させました。
その上で、同年七月十四日、C130機三機が……
○古屋委員長 山本副大臣、簡潔に答弁をお願いします。(本村委員「聞いたことに答えてください」と呼ぶ)
○山本副大臣 いや、それに今一生懸命お答えをしているんですが……(本村委員「電話を受けて、それを……」と呼ぶ)
○古屋委員長 本村伸子君、もう一度質問をお願いします。
○本村委員 はい。
電話を受けますね、現地の部隊から。その現地の部隊から電話を受けて、それを書き取ったものはつくっていないのか。それを上官に上げていないのか、あるいは政務三役。シビリアンコントロールをきかせるためにもそれは大事だと思いますけれども、残しておくというのは。
○山本副大臣 お答えいたします。
これまでの探索作業の結果、現時点で、当該航空輸送における日報を含めた定時報告の存在は確認されておりません。当時、上級部隊への報告をどのような手段により実施したかについて、網羅的にお答えすることは困難であります。
○本村委員 南スーダンPKOというのは、昨年五月に撤退した問題です。そして、邦人等輸送の任務は二〇一六年の話ですから、結構最近の話なんですね。それで、電話で聞いたものを、誰か御担当の方、今でもいらっしゃると思うんですよ、その方に聞いていただければわかると思うんですけれども、そういうことも調べていないんですか。
○小波政府参考人 申しわけございません。
ただいま、本村委員から御質問ございました点でございます。
当然のことながら、電話等を受けまして、それらは適時適切に上級部隊に報告するとともに、政務三役等にも適時適切な形で報告は上がっております。それらの物事につきまして、もし先生の方で提出等の御依頼等があるようでございましたら、この点につきましては私ども検討させていただいて、補助させていただきたいと考えておりますが、先ほど来副大臣からるる申し上げておりますのは、あくまでも、南スーダンの日報に類するような、日々報告に当たるようなものは今までのところ発見できていないという趣旨でございまして、それ以外のものが御用命ということであれば、提出について検討させていただきたいと思います。
○本村委員 私は、昨年の二月二十三日の予算委員会分科会でこのことを求めて、日報はつくっていないんだというあの答弁があったわけでございます。こういう防衛省の、やはりこれは隠蔽、ごまかしと言うしかないというふうに思います。
最後に、野田大臣にもせっかくですからお伺いしたいというふうに思うんですけれども。
こういう、るる隠蔽、改ざん、そして圧力、セクハラ、シビリアンコントロールの崩壊などなどあるわけですけれども、捏造もあるわけですけれども、やはりこういう問題が起こったときに、行政監視、行政評価、このことを見直して強化するべきだというふうに思いますけれども、大臣の御答弁、これは最後の質問ということで御通告をさせていただいたんですけれども、お願いしたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
行政機関における不祥事の未然防止のためには、まずは服務規律、ルールの徹底や職員の意識向上のための研修、啓発、そして当該機関内部での監査、点検等の内部チェックや、仮に不祥事が発生した場合の原因究明などの各行政機関における自律的なプロセスの強化とともに、当該機関と異なる立場にある、例えば行政評価局などの機関が必要に応じてチェックを行うことなどの取組が重要だと考えられています。
行政評価局としては、仮に不祥事が発生した場合において、申し上げたように、まずはその原因究明と、それを踏まえた再発防止のためのルールの徹底見直しなどの取組をしっかり注視して、必要な場合において行政評価・監視機能を発揮することとしております。御指摘の事案についても同様の立場に立っているところです。
膨大で多様な業務を担う行政機関における不祥事の未然防止、再発防止については、まず、組織内部の自律的プロセスや必要に応じた外部チェックなどの重層的な取組によることが必要です。したがって、行政評価局の調査権限を何らか、いずれか強化することにより不祥事の未然防止が図られるものではないと私は思います。
○本村委員 終わります。ありがとうございました。