2017年12月8日 しんぶん赤旗
自治体病院へ支援を 衆院総務委 本村議員が求める
日本共産党の本村伸子議員は5日の衆院総務委員会で、医師不足による自治体病院での過労死や過重労働が問題になっているとして、総務省に対し医師の絶対数を増やすとともに、財政支援などの対策を強化するよう求めました。
本村氏は、政府の「地域医療構想」のもと、過疎地や中山間地の自治体病院では医師確保が困難となっているため、稼働病床や診療科が減り、経営が悪化するという悪循環に陥っている実態を指摘。岐阜県中津川市が運営する坂下病院では、常勤医師数の半減で医療体制が縮小され、地域住民から、一般病床や診療科の維持を求める声が上がっていることを示しました。
本村氏は、厚生労働省のアンケート結果では、44%の勤務医が地方に赴任してもいいと回答しているほか、2008年度以降、地域枠医学部入学者が順次卒業するなど、地域医療に従事する医師が今後増加する展望も示し、自治体病院の医師確保のための一層の財政支援を求めました。
野田聖子総務相は、「公立病院が安定した経営のもとで不採算医療を提供する重要な役割を継続的に担っていけるよう取り組んでいく。医師派遣の費用等への地方交付税措置など、今後ともしっかりと支援に取り組んでいく」と約束しました。
また、本村氏が、県境をまたぐ地域で医療を担う自治体病院への支援を求めたのに対し、野田総務相は「取り組んでいく」と答弁しました。
議事録
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
地域医療を守る立場から質問をいたします。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
大事な役割を果たしている自治体病院の医師不足というのは大変深刻であり、それが勤務医の皆さんの長時間過密労働という重大な問題を引き起こしております。
昨年一月、新潟市民病院に勤務する三十代の女性研修医の御遺体が公園で発見され、労働基準監督署が過労で自死されたと労災認定をするという痛ましい事件が起こりました。心からお悔やみを申し上げたいと思います。
御遺族によれば、この自死された方の月平均時間外労働は、厚生労働省の過労死ライン八十時間の二倍を超える約百八十七時間、最も多い月では二百五十一時間に達しておりました。すさまじい状況の中で、みずから命を絶たれたわけです。二度とこうしたことを引き起こしてはならない、そのための対策をとらなければいけないというふうに痛感をいたします。
野田大臣のお地元の岐阜市でも、岐阜市民病院で、過労死ライン残業時間月八十時間を超える医師が複数いるということが発覚をしております。時間外労働に関する労使協定で定めた月百時間の上限を超えて医師に残業させたとして、労働基準監督署から岐阜市民病院が是正勧告を受けました。そうしましたら、今度は上限を月百五十時間とする協定を結び直した。これは毎日新聞の情報公開で明らかになったわけでございます。これでは、また過労死の被害が出てしまうのではないかということになってしまいます。
各地の自治体病院が労働基準監督署から是正勧告を受けるというケースが相次いでおります。こうした自治体病院で働く勤務医の長時間過密労働の問題について、総務省として、新公立病院改革ガイドラインで効率化だけを強調するのではなく、長時間過密労働の背景などもしっかりと分析をし、今後過労死を出さないために、医療の安全性を確保するために対策をとるべきだというふうに思いますけれども、大臣、答弁をお願いしたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
まず、過労死は絶対あってはならないものだと思っています。公立病院の医師についても、働き方改革をしっかり進めていく必要があると認識しています。
しかし、一方で、医師については、求めがあれば診療を拒んではならないという応招義務が課せられていることなどから、働き方改革実行計画においては、「医師については、時間外労働規制の対象とするが、医師法に基づく応召義務等の特殊性を踏まえた対応が必要である。」とされているところです。
これを受けて、現在、厚生労働省において、医師の働き方改革に関する検討会が立ち上げられました。時間外労働規制のあり方や具体的な勤務環境改善策の検討を行っていると聞いており、私たちはこの状況をしっかり注視してまいりたいと思います。
○本村委員 過労死が起こらないように、総務省としてもぜひ力を発揮していただきたいというふうに思います。
そもそも日本の医師の絶対数が足りないということで、きょうは資料を出させていただきましたけれども、OECD諸国の中で人口千人当たりの臨床医、資料一を見ていただきますと、棒グラフのとおり、日本は下から四番目で二・三人、OECD加重平均二・八よりもかなり下になっております。
医師の絶対数が足りない中で、過労死、長時間過密労働になっている現実もございます。医師を抜本的にふやす必要があるということを前提に質問を続けたいというふうに思います。
過疎の地域や中山間地における自治体病院の医師の確保というのは大変厳しいということは、大臣も御承知いただいているというふうに思いますけれども、医師が確保できないことで自治体病院の経営が悪化するという認識はございますでしょうか。大臣、お願いします。
○野田国務大臣 過疎地の公立病院のお話なんですけれども、まず、民間病院の立地が困難である僻地等における医療とか、救急、周産期、災害等の不採算・特殊部門に係る医療など、公立病院は提供する重要な役割を担っているところです。
一方、公立病院の経営状況を見ますと、医師不足などの影響により、僻地等の条件不利地域での立地が多い二百床未満の小規模な病院については、四百床以上の病院と比べて、より厳しい状況にあると認識しています。
委員のおっしゃるとおりです。
○本村委員 医師が確保できないことで経営悪化するということで認識は一致するということだと思いますけれども、今、政府は、高齢化のピークとされる二〇二五年までに、地域医療構想をもとにベッド数を削減するという計画がございます。
資料の二をごらんいただきたいんですけれども、各都道府県の地域医療構想のベッド数でございます。これは、しんぶん赤旗が各都道府県の結果を取りまとめたものですけれども、大臣の御出身の岐阜県でいいますと、二〇二五年までに三千五百七病床減らすという計画でございます。
この地域医療構想に関する審議のときに、我が党、日本共産党の高橋千鶴子衆議院議員が、医師が足りないために病棟が閉鎖をされ、そのために都市部の病院に入院、通院する、その受療動向のデータが固定化してしまったら、病院がいっぱいあるところに通っているから、その過疎の地域の病院がなくてもいいという話になってしまうじゃないかという質問をいたしました。
これに対して、当時の塩崎厚生労働大臣は、過疎地では医療がなかなか提供されないというのは困りますから、そこのところもしっかりと踏まえた議論をということで答弁をいただいております。
総務大臣も過疎地、中山間地の医療を守っていくという立場、これは確認させていただきたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
現在、各都道府県において、人口減少や高齢化による医療ニーズの変化を踏まえ、質が高く効率的な医療提供体制を各地域で構築することを目的として、地域医療構想の達成に向けた取り組みが進められているところです。
この地域医療構想と公立病院改革は、地域において必要な医療提供体制の確保を図るという目的において共通しており、各地域での状況を勘案した取り組みが行われるものと認識しています。
○本村委員 過疎や中山間地の医療を守っていくという大臣の立場を、ぜひ聞かせていただきたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
そのとおりです。
○本村委員 ありがとうございます。
医師不足、地域医療構想という中で、実際に現場はどうなっているかという点、お話をしたいというふうに思います。
中津川の例でお話をしたいというふうに思うんですけれども、岐阜県の中津川市に、国民健康保険坂下病院という中津川市が運営する総合病院がございます。一九四八年に開設をされました。
この坂下病院の常勤の医師というのは、二〇一〇年には十四名だったものが、二〇一六年度では半分の七人になってしまいました。うち、内科は五人だったのが二人になってしまいました。医師の数が減れば経営も悪化するということになっていき、そして悪循環になっていくわけです。
この坂下病院というのは、半径五キロメートル以内で人口が三万人未満という、いわゆる不採算の地区に当たる地域にあるわけでございます。現在、この坂下病院という病院は、一般病床が五十床になってしまって、常勤のお医者さんの数が減ったことから、夜間の診療や休日診療ができなくなり、救急車の受け入れも月一回の当番日だけ、眼科の手術後の入院もできなくなるなど、どんどん地域の医療が縮小してしまっているわけでございます。
私も、現地に行きまして皆さんのお声を聞いてまいりました。こういうファイルもいただきまして、たくさんのお声を伺ってまいりました。聞いてください、坂下病院の存続を求める住民の声ですというふうに、本当に分厚い資料もいただきました。
幾つか御紹介をしたいというふうに思いますけれども、もう三十年以上も糖尿病を患っています、倒れて頭を切り大出血、肺炎、心臓病等を起こし、そのたびに、身近な病院があったおかげで現在があると思います、病院が遠くなれば助かる命も助からなかったと、つくづく坂下病院があることに感謝して生きている、決して坂下病院をなくさないでください、心からのお願いですという八十代の男性のお声です。
また、三十代の女性の方は、坂下病院のリハビリ、ST、言語、OT、作業、PT、理学に通っている子供たちは多く、重度心身障害児から発達障害児までいろいろな障害を持った子供たちが利用しています、中にはリハビリ・イコール生命維持と言えるような子供さんも見えます、坂下病院のリハビリテーション科の存続を強く希望しますというお声がございます。
また、六十代の女性の方は、災害が多い時代、国道や県道が寸断された場合、中津まで行くことはできません、耐震されている坂下病院の役割は大きいです、絶対に必要となります、施設の整った坂下病院をなくすことはできませんというふうなお声をいただいております。
また、二〇一七年二月には、坂下、山口、川上の区長会の皆さんやまちづくり協議会の皆さん、そして馬籠地域づくり推進協議会、南木曽町地域振興協議会長会議の皆さんからも要望が出されております。「「一般病床」を残した「国保坂下病院の機能」の存続を要望をいたします。」と。それはなぜかというと、眼科や整形外科で手術をして帰宅が困難な患者さんが入院することや、肺炎の診療後に数日間入院をしたり、あるいは糖尿病の検査入院をしたりするなど、軽度な急性期、回復期の入院機能を残してほしいという思いからこういう要望書が出されているわけでございます。
先ほど、中津川市の坂下病院と申し上げましたけれども、これは岐阜県の問題だけではなく、今御紹介をしましたように、お隣の長野県の南木曽町を初め木曽南部の皆さんが三〇%利用をしている病院になります。
ことし三月に、中津川市の国保坂下病院経営改善計画というものが出されて、そこの冒頭で、現在、坂下病院の経営は、地方病院における医師不足や国の医療制度改革などの影響により大変厳しい状況にありますと書かれて、だから病院の機能を縮小していくんだという話が書かれております。
このまま放っておいたら本当に病院は守れないわけでございます。医師を確保すればこの自治体の病院の経営もよくなるわけですから、総務省ももっと自治体病院の医師確保に力を入れてほしいというふうに思うんです。困難を抱えている自治体病院の医師確保に何ができるかということを、もっと総務省も研究するべきだというふうに思います。
例えば、医師確保のための専任の人員をしっかりと置けるようにすることや、あるいは情報収集のためのお金や通信費、あるいは、何回も何回も大学へ行ったりお医者さんに会ったりするわけですから、そのための出張経費などなど財政保障をしていくことや、来てくれるお医者さんが医師としてキャリアを積めるような研修の保障やそのための代替医師の確保や派遣、女性医師も今ふえておりますから、仕事と家庭の両立ができる労働時間、労働環境の改善、自治体病院がほかの機関と協力しながら総合的な医師確保の取り組みができるような支援を、ぜひ実態に基づいて行っていくべきだと思いますけれども、大臣、御答弁をお願いしたいと思います。大臣、お願いいたします。
○野田国務大臣 地元岐阜県の中津川の坂下病院についてさまざまなお声を今お伝えいただきまして、まことにありがとうございます。子供の医療につきましても人ごとではございません。そういう御不安を少しでも解決するために、今しっかり取り組んでいかなければならないという気持ちを新たにしたところです。
地方における医師確保というのは大変重要な課題だと考えています。総務省における対策としては、基本的には厚生労働省が医療行政を担っておられるので、ただ、私たちとしてできることは、例えば公立病院が医師派遣を受ける際の経費や、お話がありましたが、女性医師を確保するためにやはり院内保育所の運営費、そういうことに対して地方交付税措置というのを既に講じているところです。
また、地域医療介護総合確保基金の地方負担金や、産科、小児科等の後期研修医に対する修学資金の貸与事業等についても地方交付税措置を講じています。
今後とも、医師確保に向けた地方公共団体の取り組みに対して、関係省庁と連携しながら、必要な地方財政措置をしっかり取り組んでまいります。
○本村委員 今大臣が言われたような施策が坂下病院はあるもとで医師が減っているという現実を、ぜひ見ていただきたいというふうに思います。
ことし三月に出された中津川市の公立病院改革プランの中では、市民病院と坂下病院のための医師の招聘に病院長ともに大学にも出向きお願いはしておりますが、大変厳しい状況にありますというふうに書かれております。そして、ことし三月二十八日の中津川市議会では、「早急な医師確保が必要です。」と、医師確保を求める意見書も出されております。
厚生労働省の話では、一万六百人の勤務医の先生方からアンケートの回答があって、そのうち四四%の医師が地方に行ってもいいというふうに答えておりまして、そして、二十代の勤務医の先生でいいますと六〇%以上が行ってもいいという回答になっているわけです。
そして、資料の三ページを見ていただきたいんですけれども、これも厚生労働省の資料なんですけれども、二〇〇八年度以降の医学部の臨時定員増などによる地域枠の入学者が順次卒業して臨床研修を終えて、今後、地域医療に従事する医師が順次増加していく見込みなんだというふうに厚生労働省は言っているわけです。
そういう展望もあるんだということも地方の皆さんにしっかりと示していきながら、自治体病院に結びつける施策をぜひやっていただきたいと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。
○椎葉政府参考人 お答えさせていただきます。
各都道府県におきましては、全ての患者が状態に応じて必要な医療を適切な場所で受けられることを目指しまして、人口減少や、また高齢化による医療ニーズの変化に応じた受け皿の目標を作成しているところでございます。
それを受けまして、二〇二五年に必要な病床数の必要量の推計を盛り込んだ地域医療構想を策定いたしまして、地域医療構想調整会議におきまして、その達成に向け、検討を進めていくこととしているところでございます。
県境の医療提供体制の確保につきましては、患者さんの移動を加味した上で整備するよう国から考え方を示しているところでございまして、先生が御指摘いただきました地域におきましても、長野県民の医療需要の一部を岐阜県が担うべきものとして、両県が調整した上で、それぞれ地域医療構想を策定していただいていると承知しているところでございます。
現在、各地域でこの地域医療構想調整会議が開催されておりまして、国としては、取り組みの進捗状況を把握することを通じまして、適切な医療提供体制の確保がなされるよう各都道府県に対しまして必要な助言等の支援を行ってまいりたいと考えております。
そして、将来に向けて果たすべき役割を果たす上で医師の確保が必要な場合でございますが、各都道府県におきまして地域医療介護総合確保基金を設置いたしまして、地域医療支援センターの運営や、産科、救急、小児等の不足している診療科の医師確保支援など、医療従事者の確保、養成のための事業についても活用できることとしているところでございます。
こうした取り組みを通じまして、岐阜県、長野県における医師確保対策を支援してまいりたいと考えているところでございます。
さらに、厚労省といたしましては、一層の医師確保対策を推進するために、医療従事者の需給に関する検討会医師需給分科会におきまして検討を進めているところでございまして、年末に向けて、法案提出を視野に、さらなる議論を深めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
○野田国務大臣 お答えいたします。
冒頭、委員から、医師不足によって公立病院の経営が厳しくなって悪循環が始まっているという御指摘でした。
いろいろな原因があるんでしょうけれども、やはり偏在というのもあると思います。どうしても都市部に医師が集中するとか。
そういう現実問題の中、今お話があったように、臨床研修を修了した地域枠医師数がこれからどんどんふえるであろうということと、また、アンケート結果で、若い二十代の医師が地方での勤務をいとわない、行きたいという話が合致すれば、相当期待が持てるはずですね。
私どもも取り組んでいることですが、医師確保の対策として、総務省としては、先ほど申し上げたようなことを取り組みながら、公立病院が安定した経営のもとで不採算医療等を提供する重要な役割を継続的に担っていけるように取り組んでいくわけですが、公立病院への医師派遣に関する経費等についても必要な地方交付税措置を講じておりまして、今後ともしっかりその支援には取り組んでいくことを約束したいと思います。
○本村委員 しっかりと支援をしていただくという答弁をいただきました。ぜひ地域の皆さんの声を聞いていただいて、地域医療が守られるようにということでやっていただきたいというふうに思います。
先ほど厚生労働省からは御答弁がもう既にあったんですけれども、坂下病院というのは木曽南部の医療も担ってきたわけです。過疎、中山間地の医療を守ると言っていたはずで、先ほども御答弁いただいたわけですから、県をまたがる医療を担っている自治体病院に対する支援、これは県がまたがっているがゆえに、なかなか困難な問題も抱えているわけです。ぜひ、そこのところの支援もお願いしたいと思います。大臣、お願いします。
○野田国務大臣 お答えします。
取り組んでまいります。
○本村委員 ありがとうございます。
一つ確認をさせていただきたいんですけれども、資料の四にありますように、不採算地区病院について、一般会計からの繰り出し金に対して特別交付税措置をしてきたわけですけれども、これを算定するための病床を、許可病床数から稼働病床数に変更して、稼働病床数等掛ける単価か、あるいは自治体の繰り出し金額掛ける〇・八、どちらか低い方でという方法に変更をいたしました。
算定方法が変わる前の二〇一五年度と算定方法が変わった後の二〇一六年度、特別交付税はどのくらい減っているでしょうか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
今御指摘いただきました公立病院に関する特別交付税措置につきましては、平成二十七年度は七百八十一億円、平成二十八年度は六百三十七億円という状況でございます。
○本村委員 特別交付税は百四十四億円減っているわけでございます。これは、不採算地区の病院や、結核、精神、感染症、周産期、小児、リハビリテーション専門病院、そして救命救急センター、小児救急の部分の特別交付税でございます。公立病院がここを担うんだと言っているところの特別交付税が減っているわけです。
もう一つ減っているのが普通交付税でございます。普通交付税も、二〇一五年度から、許可病床数をもとにした算定から稼働病床数をもとにした算定に変更いたしました。これによって、自治体病院の病床に対する普通交付税は減らされたんじゃないですか。
○黒田政府参考人 お答えいたします。
地方交付税の算定につきましては、定型的な算定と実態に即した算定と、バランスをとりながら算定しております。信頼すべきデータが出てまいりましたら、それに即して算定するという方法をとっております。
今御指摘をいただきました、病床数に基づき算定する部分につきましては、病床機能報告制度の中で、統一的な基準に基づき稼働病床を把握することが可能となりましたので、地方交付税措置の算定基礎を許可病床から稼働病床に見直したことによりまして、結果として算定額は減少しておりますが、これにつきましては、医師不足等により一時的に稼働病床が減少する場合には、看護師給与等の経費を急に減らせないといったケースも考えられますので、この基準財政需要額が急激に減少しないように緩和措置も講じながら措置しているところでございます。
○本村委員 いずれにいたしましても、過疎地や中山間地の地域医療を支える自治体病院の運営に対する自治体の繰り出し金に対する特別交付税を減らし、自治体病院を支える普通交付税も減らしているわけです。
地域医療を支えている自治体病院を、総務省が首を絞めている側面があるのではないか。総務省として、もっと自治体病院を守る立場で、地域医療を守る立場で支援をするべきだというふうに思いますけれども、最後に大臣、お願いをしたいと思います。
○野田国務大臣 お答えいたします。
今、黒田局長の説明にあったとおり、減らしているというよりも、実態に合わせて支払っているということで、繰り返しになりますけれども、医師不足でそうなったときでも、しっかりとその病院経営が行き詰まらないような措置をしているということで御理解いただければと思います。
○本村委員 今のままでは不十分だから、質問をさせていただいております。
野田大臣、地元の問題でもございますので、ぜひイニシアチブを発揮していただいて、力を発揮していただきますことを心からお願い申し上げまして、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
参考資料
https://motomura-nobuko.jp/wp-content/uploads/2017/12/d21dc5226b6150b5e6a866b431547d2b.pdf