もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2015年 8月 4日 第189国会 国土交通委員会

静岡県小山町空砲落下事件

2015年8月6日(木) しんぶん赤旗

市街地上空飛ばすな 本村氏 米軍空包落下ただす

写真

(写真)本村伸子議員

 日本共産党の本村伸子議員は4日の衆院国土交通委員会で、静岡県小山町の

日本共産党の本村伸子議員は4日の衆院国土交通委員会で、静岡県小山町の中学校に米軍のヘリコプターから空包が落下した事故の原因究明と再発防止策をただし、市街地上空での飛行禁止と東富士演習場での訓練中止を米側に求めるよう主張しました。

 本村氏は、空包を落下させた米軍ヘリの所属・機種・訓練内容を明らかにするよう要求。再発防止策を求める周辺住民の声や関係自治体らの要望書が出されていることを示し、「国として空の安全を守るためにもあらためて市街地を飛ばないと約束させるべきだ」と主張しました。

 防衛省の山本達夫地方協力局次長は、事故原因などについて「現時点では、米側からの回答はない」と答弁。「(米側には)市街地上空の飛行はできるだけ避けることを含め、住民への配慮を求める」と述べました。

 本村氏は、少なくとも原因究明もできていない段階での米軍の東富士演習場での訓練を中止させるよう要求。事故を起こしても詳しい訓練内容も示されないのは主権の問題としてもおかしいとして、「米軍であっても、空の安全を守らせるという毅然(きぜん)とした対応をとるべきだ」と述べました。

 

議事録

○本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子です。
 空の安全にかかわって、住民の皆さんの安全にかかわって質問をさせていただきます。
 七月二十一日、アメリカ軍のヘリコプターから銃弾、空包三発が静岡県小山町の小山中学校に落下をした事故がございました。当日は、この米軍機は異常なほどの低空飛行で、騒音で赤ちゃんが寝つかれず、ぐずって困ったというお母さんの声も聞いております。この空包落下事故の原因究明と再発防止策はどうなっているのか。
 また、今回落下をさせた米軍機について、厚木基地の監視活動を続けておられる大和市平和委員会の皆さんからの情報で、しんぶん赤旗が報道をいたしました。
 今回の訓練は、アメリカのワシントン州ルイス・マコード統合基地の陸軍第百六十特殊作戦航空連隊第四大隊、通称ナイトストーカーズと言われるそうですけれども、の特殊作戦ヘリコプターMH60Mブラックホーク三機が強襲作戦訓練を行っていたのではないかというふうに指摘をされております。この部隊は、パキスタンでビンラディン暗殺作戦など、強襲作戦に投入されたアメリカ軍の精鋭の部隊だという報道もあります。
 そこで、確認をさせていただきますけれども、空包を落下させたのはどこの基地所属の軍用機か、どういう機種であったか、また、異常な低空飛行をなぜ行っていたのか。東富士演習場の使用計画以上の詳しい訓練内容もお示しいただきたいと思います。まず、防衛省に伺いたいと思います。

○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 御指摘の事案は、先月七月二十一日、静岡県小山町の小山中学校におきまして空包三発が発見され、米軍に確認したところ、翌二十二日、米側から、キャンプ富士で訓練中の米陸軍のヘリコプターから落下したものであるとの回答があったことから、南関東防衛局から関係自治体等に対し、速やかに情報提供したところでございます。
 米側からは徹底した原因究明を行うとともに再発防止に努める旨の説明がございましたが、原因、再発防止策、当該航空機の所属基地、機種について、現時点では米側からの回答はございません。今後、米側から情報が得られ次第、関係自治体等に対し、速やかに情報提供してまいりたいと考えております。
 また、当日の訓練内容につきましては、米軍の運用にかかわることであり、防衛省として承知をしておりませんが、陸上自衛隊富士学校から関係自治体等に通知した東富士演習場週間使用計画によれば、東富士演習場全域で、空包を使用した訓練及びヘリコプターを使用した発着訓練を予定していたものと承知をしております。

○本村(伸)委員 詳しい訓練内容はその使用計画以上のものを述べていただきたいというふうに述べたわけですけれども、使用計画以上のものは出てこない。事故を起こしたときでさえ、なかなか、私たち、住民の皆さんや国会議員に対しても情報が公開されないというのは本当におかしいというふうに思います。
 この小山町や静岡県、裾野市、御殿場市、そして東富士演習場地域農民再建連盟の皆さんが、二十四日、要望書を出されておりますけれども、どのようなものであったか、それに対して防衛省としてどのように対応されたのか、米軍の反応はどういうものであったか。少なくとも市街地は飛ばないと約束させるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。

○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 先月七月二十四日、御殿場市長、裾野市長、小山町長、東富士演習場地域農民再建連盟委員長及び静岡県知事から連名で防衛大臣に対し、「1 米側に対し、当該事項に関する原因を早急に究明するとともに、適切な再発防止策を講ずるよう強く求めること。 また、これらについての情報を地元等に開示すること。」「2 航空機の飛行については、厚生施設、文教施設及び居住地上空の飛行を避け、安全性を確保するよう米側に強く求めるとともに、自衛隊においても安全対策に万全を期すること。」との御要請がございました。
 これを受けまして、同月二十九日、南関東防衛局から在日米陸軍司令部に対し、当該要請内容を伝えたところでございます。その際、米側からは、周辺住民の方々に御懸念や御心配をおかけしたことは遺憾であり、今後、米陸軍として適切に対応する旨の回答があったところでございます。
 また、自衛隊におきましては、東富士演習場で定められている規則にのっとり、市街地上空の飛行は極力避けているところでございますが、同要請内容については改めて伝えたところでございます。
 また、米側に対しましては、航空機の運用に際しましては、市街地上空の飛行は極力避けることを含め、住民の方々への最大限の配慮を求めるとともに安全管理の徹底等を求めてきたところでございますが、今後とも機会あるごとに米側に配慮を求めてまいりたいと考えております。

○本村(伸)委員 米軍の反応はいかがだったでしょうか。

○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 米側からは、周辺住民の方々に御懸念や御心配をおかけしたことは遺憾であり、今後、米陸軍として適切に対応する旨の回答があったところでございます。

○本村(伸)委員 この空包の落下事故の原因究明はまだできていないわけですから、私は訓練をとめるべきだというふうに思います。
 しかし、実際には、使用計画を見てみましても、きょうを含めます八月二日から八月八日までの間、空包を使用し、四機のヘリが発着訓練を行うということになっておりますし、その前の週も同じような訓練をやるということが出されております。
 原因究明もなされていないのに訓練を続け、そして住民の皆さんに不安な思いをさせているのに詳しい訓練状況も教えないというのはおかしいというふうに思いますけれども、これは国土交通大臣に認識をお伺いしたいというふうに思います。政治家として。

○山本政府参考人 お答え申し上げます。
 米軍機からの落下物については、住民の方々に大きな不安を与えるものとして、まことに遺憾でございます。防衛省として、米側に対し、事案の発生後、こうした遺憾の意を伝えるとともに、原因究明と再発防止を申し入れているところでございます。
 今後、米側から情報が得られ次第、関係自治体等に対し、速やかに情報提供してまいりたいと考えております。

○本村(伸)委員 在日米軍については、情報がなかなか開示をされない、事故が起こったときでさえ情報が開示されないということが、私は主権の問題として本当にあるというふうに思っております。
 情報を開示させ、空の安全を守らせるという毅然とした対応を求め、質問を終わらせていただきます。

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