もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2025年 3月 18日 第217国会 法務委員会

裁判手続システムのトラブル頻発対策強化と職員増を要求

 
【子ども関係やシステムトラブル等で業務量が増えているのに裁判所職員削減はおかしい!
NTTデータ受注の刑事系システム 予定価格と落札価格141億8797万6000円ぴったり💢大企業の言い値か💢
 
 衆議院法務委員会で質問。
 裁判所のシステムトラブルが相次ぎ、業務は減るどころか増えており、裁判所職員の増員が必要だと訴えました。
 
 東京高裁管内で書記官14人、事務官12人、大阪高裁管内で書記官7人、事務官9人、名古屋高裁管内で書記官4人が定員削減されるなどの一方で、児童相談所がこどもを一時保護する場合の司法審査(今年6月〜)に関し、児童福祉司は2025年度、2026年度で910人増員予定であり、「審査を担う裁判所が人員削減されるのはおかしい」と指摘。
 最高裁の小野寺真也総務局長は「必要な体制整備に努めてまいります」と答弁しました。
 
 また、来年度予算で、裁判所の人件費が削減され、デジタル関連経費が55億8100万円から180億2300万円に増額されている問題を強調。
  NTTデータが141億8797万6000円で落札した刑事訴訟手続き関係の新システムの落札率が100%だったについて、「企業の言い値ではないか」と主張しました。
(最高裁は問題ないかのような答弁でした💢
 
 民事訴訟手続等のシステムトラブルについて、「業務的には2倍になっている気がする」「将来導入されるシステムがちゃんとしたものか不安」など職員の声を紹介、新システム「ルーツ」などの不具合、Web会議用の「Teams」の接続不良が頻発していると指摘。
 
 来年施行が予定されている弁護士の民事訴訟関係のデジタル提出義務化などの見直しと裁判所職員の増員を求めました。
 

質問の映像へのリンク

裁判手続システムのトラブル頻発対策強化と職員増を要求 2025.3.18

議事録

○本村伸子

日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
裁判所の体制と裁判所のシステムのトラブルに関して質問させていただきたいと思います。
今年六月から、児童虐待などの一時保護を判断する司法審査、これがスタートいたします。その点でも体制強化が必要だというふうに考えております。
一時保護の司法審査に関しましては、昨年もこの委員会で質問をさせていただき、民法の関係の、子供の意思の把握、尊重と、そしてDV、虐待の判定の質の向上ということとともに、裁判官も、調査官も、書記官も、事務官も増員をしてほしいんだということで質問させていただきました。
また、児童相談所の児童福祉司、ここについては、今年度で増員計画が終わってしまうので、来年度からもしっかりと増員の計画を持ってほしいんだという質問をいたしました。
これに対しまして、こども家庭庁では、各自治体で司法審査のモデル事業をやっておりまして、司法審査で業務が増えるということが分かった、それで、二〇二五年度、二〇二六年度、児童福祉司を九百十人増やすということになっております。また、足りなければ、更に司法審査でいろいろ業務が増えるということであれば、計画期間の途中でもこの人数を増やしていくんだということを決めております。
その一方で、裁判所は、人が足りないのに、各高等裁判所管内、書記官、事務官などが減らされるという計画になっております。
私が聞いておりますのが、常勤の配置の定員が、例えば、東京高裁の管内では、書記官が十四人減らされ、事務官が十二人減らされる。激務の東京の部分でもそうなっております。
大阪高裁管内は、書記官七人が減らされ、事務官九人が減らされる。大阪の場合は代わりに短時間の方が配置されるようですけれども、常勤の定員は減らされるということになっております。
福岡高等裁判所管内は、書記官四人、事務官四人減らされる。
仙台高等裁判所管内は、書記官七人、事務官八人、定員が減らされる。ここの仙台も、短時間の方が配置されるようですけれども、常勤の定員は減らされる。
そして、激務の岡崎支部、豊橋支部を抱えております名古屋高等裁判所管内でも、書記官四人減らされるということで、増やさないといけないのに、なぜ減らされるのかということが、私は、大変問題だというふうに思っております。豊橋支部、岡崎支部でも、ほかの部署から異動させれば、ほかの部分が苦しむわけですから、やはり定員の純増というものが必要だというふうに思っております。
児童福祉司は二年間で九百十人増やす計画であるにもかかわらず、児童相談所が、児童福祉司が作った一時保護の資料を読み込んで司法審査をする、そうした裁判所あるいは支部は人を減らすというのではおかしいのではないかというふうに考えますけれども、最高裁、お答えをいただきたいと思います。

○小野寺最高裁判所長官代理者

お答えいたします。
一時保護の開始の判断に対する司法審査は、制度上、家庭裁判所のみならず、地方裁判所や簡易裁判所の裁判官が行うことが予定されており、どのような体制で司法審査を行うかにつきましては、各地の裁判所において、各地の事件処理の状況や処理体制を踏まえつつ、最適な形になるように検討が進められているものと承知しております。
裁判所は、これまでも、司法制度改革以降の平成十四年から令和二年までの間に裁判官を約八百三十人増員するなど、各庁の事件動向や事件処理状況等を踏まえまして、それぞれの裁判所に必要な体制を整備してきているところでございます。また、各庁の事件動向や事件処理状況等を踏まえながら、全国的な見地から、各庁の繁閑差も考慮して人員配置を行っているところでございます。
各庁において必要な見直しが行われた結果として、人員の増減が生じているものというふうに考えております。人員配置の見直しにおきましては、各庁各部署の事務処理状況等を踏まえた検討がされており、人員配置の見直しによって各地の裁判所の事務に支障が来すというようなことはないというふうに考えております。
今申し上げましたような近年の裁判所全体の事件動向や事件処理状況等のほか、各地の裁判所での適切な形での事件処理体制が構築されることなどを踏まえますと、事件処理に支障を来すことはないというふうに考えております。
いずれにいたしましても、施行後の司法審査の件数や処理状況を踏まえまして、また、裁判所全体の事件動向や事件処理状況等にも注視しつつ、引き続き必要な体制の整備に努めてまいりたいと考えております。

 

○本村伸子

業務に支障が来しているということを、先週、岡崎支部、豊橋支部のことで言わせていただきました。今でも支障が起きております。そこに、また司法審査、あるいは親権の問題、面会交流の問題、子供の意思の確認やDVに関しても慎重に審査をしていただきたいのに、人が減らされていくということは、本当に、こども家庭庁と比べても、なかなか軽視をされているのではないかというふうに私は感じております。
例えば、事務官が減りますと、書記官と事務官で仕事をどう減らすかという話になり、裁判官と話し合うと、結局、裁判官が引き取れる部分は引き取るということになり、裁判官の仕事も増えていくんだという現場の声を聞いております。そういう意味では、書記官や事務官を減らしてしまうと、裁判官の仕事も増えてしまうということになってまいります。
来年度の予算を、最高裁の予算を見てみますと、今年度より人件費は減らされ、そして物件費はかなり増えております。その中で、大きく増やされているのがデジタル化の関連の経費です。今年度が五十五億八千百万円だったものが、来年度は百八十億二千三百万円に増額をしております。
刑事手続等のデジタル化の関連のシステム、リンケージが入っていると思うんですけれども、ここはNTTデータが受注をしております。この予定価格と落札価格、ちょっと順番を変えますけれども、十番、十一番の辺だと思いますが、予定価格と落札価格、お示しをいただきたいと思います。

 

○染谷最高裁判所長官代理者

お答え申し上げます。
御質問ございましたリンケージ、刑事の関係の新システムがございますが、こちらにつきましては、いずれも五年間の総額ということになりますが、予定価格は百四十一億八千七百九十七万六千円で、落札価格、すなわち入札金額に消費税額を加えた額ということになりますが、こちらが百四十一億八千七百九十七万六千円ということになっております。

 

○本村伸子

ものすごい額の高額な契約なんですけれども、事前に予定価格を知っていたとしか思えない、予定価格と落札価格が全く同じ、落札率一〇〇%ということになっております。どういうことなのかお示しをいただきたいと思います。

 

○染谷最高裁判所長官代理者

お答え申し上げます。
システム関係の予定価格の一般的な作成手順について申し上げますと、システムにつきましては、個々のシステムの具体的な内容が様々であるということなどから、個別のシステムごとに、市場価格の参考にするために、入札参加希望業者に協力を仰いで参考見積書を提出してもらうということがございます。
その上で実際に予定価格の積算を行うということになりますが、その際は、裁判所内のデジタル関係の専門人材にも意見を求めるなどして、その参考見積りの金額の相当性も検討した上で積算を行っているところでございます。
こうした手続を経て決めた予定価格と入札参加業者が入札した額というのが一致するということ、それが結果として落札金額となるということはあり得るものというふうに認識しております。

 

○本村伸子

落札率一〇〇%ということで、結局企業の言い値になっているという問題がございます。この刑事の分野だけではありません。民事の分野でも様々な問題が起きております。
ルーツですけれども、一月からルーツが導入され、使っているが、前のシステムよりも癖があるというか面倒くさくなった部分があって、人員を削減していい理由などないということでした。実際に、その方の部署では、主任は朝の七時半過ぎに出勤をして、ほかの三人も八時前には来て、毎日夜七時、八時まで残っても十分に仕事が終わらない、デジタル化だけで人員削減をしてほしくないと。この部署では十一時間から十二時間職場にいて頑張っているということですけれども、むしろ人を増やさなければなりません。
また、別の部署ですけれども、ルーツが入って、新システムが入って、体感で一・一倍、一・二倍ぐらいの時間がかかるようになった、仕事の時間は減っていない、出てくる書面も使い物にならないので、旧システムに保存しておいた書類を使い回して対応している、簡素化、効率化と全く真逆の方向に進んでいるという現場のお声です。
また、別の方は、新システムに関して、私は業務的に二倍くらいになった気がしている、昔のシステムの方がよかったと思っている人は結構多くいて、何がよくなったか分からないというお声です。
また、基本的なデータベースに関しましても、ほかの部署ですけれども、基本的な事前処理のためのデータベースの部分も不具合があってうまくいかず、統計的に間違ったデータが出るなど、よくあったそうです。基本的なこうした部分もうまくできていないのに、将来的に導入されるシステムがちゃんとできるか不安、すごい不安だというお声が出ております。
様々、こういう問題が起きておりまして、ミンツですとか、ルーツですとか、ツリーズですとか、どのようなトラブルを把握しているんでしょうか。

 

○福田最高裁判所長官代理者

お答えいたします。
幾つかシステムがございます。今委員御指摘のルーツでございますけれども、まずルーツに関しましては、裁判所職員が事件管理のために利用するe事件管理システムでありまして、令和六年七月から一部の庁で先行的に導入され、令和七年一月から全庁で導入をされております。
現時点までに、例えば、送達に要する費用を支出する際の別のシステムとの連携に伴う問題事象が報告をされているほか、上訴審との記録授受に伴う問題事象などが報告をされているものの、システムを停止せざるを得ないような問題は生じておらず、事件処理に利用をされております。
職員から寄せられた問合せに関しましては、件数、内容、回答内容を集約しておりまして、問合せの中には使用方法に関する質問も多く含まれておりますが、この中で不具合と認められたものについては運用保守業者において管理をしておりまして、先ほどお答えをしたトラブルも含め、現在
必要な対応を行っているところでございます。
以上でございます。

 

○本村伸子

これだけじゃなくて、ウェブ会議用のTeamsというところもトラブルがかなり発生をしております。マイクロソフトのTeamsですけれども、こういうお声があります。長い時間かけて、二人で行って準備をして、結局何が原因か分からないが、つながらないということがかなりある、最終的に原因が分からないで終わってしまう、こういうお声です。ちゃんと、それぞれのシステムのトラブルをつかんで、改善をしていただきたいというふうに思っております。
来年、二〇二六年五月までには改定民事訴訟法が施行されるということで、弁護士の方々を始め電子データで提出することが原則になってまいります。こういうシステムのトラブルで裁判等の務に支障を来さないのか、あるいは個人情報、企業情報、かなり機微な重要な情報が取り交わされるわけですけれども、その流出がないかどうか、そして無理な開発工期、改修工期になっていないか、過労死を生むような状況は、こちらの裁判所の職員も、そして開発の方々も過労死することがないか、実証試験の期間が十分取れているのかなど慎重に検討し、改定民事訴訟法の施行の原則の部分、取りやめることも含め、検討することが必要だというふうに思いますけれども、大臣、最後にお答えをお願いしたいと思います。

 

○西村委員長

鈴木大臣、時間が来ていますので、簡潔にお願いします。

 

○鈴木国務大臣

裁判手続のデジタル化に当たりましては、今御指摘の様々な点、様々な御懸念、そういったことがないように、裁判手続の実施が円滑に行われ、また、個人情報が流出する事態などが生じることがないようにシステムが開発されること、これが重要だと考えておりますし、あるいは、開発従事者の業務の負担、これも配慮をされるべきだと思っております。
そうした中で、最高裁判所の方でそうした形でしっかりと対応していただいていると思いますけれども、私どもも、そうした関連機関と連携しながら、裁判手続のデジタル化、この円滑な実現に向けて努力をしてまいりたいと思います。

 

○本村伸子

とにかく人を増やしていただきたいということを重ねて申し上げ、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。

すべて表示

関連資料

裁判所職員の増員を 本村氏 業務増加へ対応求める

© 2010 - 2025 もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)