新しい法務大臣である齋藤健法務大臣に初質問
出入国在留管理庁の言うことを鵜呑みにせず、命と尊厳、真実の観点から自分の頭で考える大臣であってほしいと訴えました。
まず、名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人女性のウィシュマ・サンダマリさん死亡事件の真相究明に向け、齋藤健新法務大臣に映像を視聴するよう求めました。
齋藤法務大臣は、視聴することを約束しました。
さらに「名古屋地検の依頼で作成された鑑定書2通のうち1通に(ウィシュマさんの)死因が記載されていた」との報道(「毎日」9月1日付)について質問。
西山出入国在留管理庁次長の答弁で、この報道の鑑定書の検証もその医師からの聞き取りも行われていない実態が明らかになりました。
私は、2021年8月に発表された出入国在留管理庁調査チーム「調査報告書」には、死因を特定することは困難と書かれていますが、「鑑定書の入手、解剖医からの聴取はできなかった」と書かれており、「『報告書』が不完全だとの認識を持ってほしい」と迫りました。
「報告書」は、ウィシュマさんの映像記録と食い違っている点、事実に反する点があり、齋藤大臣に「自身の目でチェックしてほしい」と要求しました。
齋藤法務大臣は、映像をみていないにもかかわらず「十分に調査が尽くされていると認識している」と答弁しました・・・。
ウィシュマさんを死亡させた出入国在留管理庁の立場に立った答弁で失望しました。
齋藤法務大臣が農林水産大臣時代には、三重県鳥羽市のカキ大量死問題を決算行政監視委員会で質問し、鳥羽市の漁協の皆様からの声を直接オンライン会合で聞いてもらうなどしたことがあります。ですから、少し期待していた面もあったのです。
齋藤大臣は、これまで経済分野や農林漁業分野、TPPなどで活動してきた人なので、法務委員会の所管分野は、まだ把握していないことも多いと思います。
これから真実が明らかになるのだろうか、命と尊厳への感覚が麻痺している出入国在留管理庁の体質を変えることができるのだろうかと非常に不安になりました。
質問では、さらにウィシュマさんが2021年1月28日、嘔吐(おうと)物に血が混じり、「外の病院に連れて行って」「私が死んでもいいのか」と泣きながら訴え、2日後にはその旨を記した手紙を入国者収容所等視察委員会宛てに投函(とうかん)していたことに言及。手紙が開封されたのは亡くなった2日後で「遅すぎる」と批判しました。その上で、その手紙が「いまだに国会に提出されていない」として、提出を強く求めました。
出入国在留管理庁は、隠ぺいしたままです。
ウィシュマさんは、外部の人に処遇改善を求めて手紙を書いて訴えていたのです。どうしてその手紙を出入国在留管理庁は持っていて国会には開示されないのでしょうか。おかしすぎます
伊藤忠彦法務委員長に、手紙を国会提出するようにもとめ、理事会協議となりました。