もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2022年 3月 31日 第208国会 本会議

核禁条約の参加こそ 対ロ外交転換求める

 

核禁条約の参加こそ

本村氏 対ロ外交転換求める

衆院本会議

写真

(写真)質問する本村伸子議員=31日、衆院本会議

 日本共産党の本村伸子議員は31日の衆院本会議で、岸田文雄首相による主要7カ国(G7)首脳会合の報告を受けて質問に立ち、ロシアによる国際法違反の侵略をやめさせる外交努力を強調するとともに、核兵器禁止条約への参加、破綻した対ロ外交の転換を求めました。

 本村氏は、国連総会がロシアの無差別攻撃の即時停止を求める決議を140カ国の賛成で採択したことをあげ、「国際社会の努力を後押しし、平和解決の道に戻す外交努力を」と求めました。ロシアの大統領府報道官が「核兵器使用もありうる」と公言するなど核兵器使用の危機が高まる中、「核の恐怖から逃れるには核兵器を廃絶する以外にない」と強調。首相がG7で「核兵器による威嚇も使用も許さない」と発言したことについて、「核兵器禁止条約に参加してこそ説得力を持つ」と述べ、被爆者の声に応えた条約への参加を求めました。

 岸田首相は「米国と協力して現実的な取り組みを進める」と答弁し、条約への参加には背を向けました。

 本村氏は、プーチン大統領との個人的な信頼関係をてこに経済協力を進め領土問題を解決しようとする対ロ外交の破綻を指摘。「ロシアの覇権主義への無批判・無原則な外交を根本から改めるべきだ」と要求しました。岸田首相は「これまでも適切に対応してきた」と開き直りました。

 本村氏はまた、敵基地攻撃能力保有や軍事同盟強化でなく、東南アジア諸国連合(ASEAN)に学び、北東アジアを平和と協力の地域にする外交努力が必要だと求めました。

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衆議院本会議で、岸田総理にたいし、「G7首脳会合に関する報告」について質問しました。
 
 ロシアによる国際法違反の侵略をやめさせる外交努力を強調するとともに、核兵器禁止条約への参加、破綻した対ロ外交の転換、国連改革を求めました。
 

 

議事録

 
 
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 質問の大要は、以下の通りです。
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 私は、日本共産党を代表し「G7首脳会合に関する報告」について総理に質問します。
 ロシアのプーチン政権が、国連憲章を真っ向から踏みにじり、ウクライナへの軍事侵略を開始してから、1カ月以上が経過しました。ロシア軍は、国際人道法にも違反して、原発を攻撃・占拠し、学校や病院、劇場、商業施設などへの無差別攻撃を繰り返してきました。すでに数千人の命が奪われ、ウクライナの人口のおよそ4分の1、1000万人を超える人々が国内外への避難を余儀なくされています。
 国連総会は3月24日、緊急特別会合を開催し、ロシア軍の即時・完全・無条件の撤退を要求した先の総会決議の完全履行とともに、民間人や民間施設に対する敵対行為の即時中止、国際人道法の尊重、政治対話と交渉、仲介による平和的解決を求める決議を140カ国の圧倒的多数の賛成で採択しました。
 いまトルコ政府の仲介による停戦協議が続けられているほか、国連のグテーレス事務総長も、和平合意を目指した真剣な政治交渉を進展させるため、人道的停戦の実現に取り組む考えを示しています。
 日本政府に対し、こうした国際社会の努力を後押しし、国際法違反の侵略を一刻も早く終結させ、対話による平和的解決の道に戻すための外交努力を強く求めるものです。
 戦闘が激化する下で、ロシアによる生物・化学兵器、核兵器の使用が危惧されています。プーチン大統領に続き、ロシア大統領府のペスコフ報道官も「ロシアが存亡の危機に陥った場合には、核兵器使用もありうる」と公言しました。
 こうした発言は、核兵器が抑止にとどまらず、現実に使用される危険があることを示すものです。
 人類が核の恐怖から逃れるためには、核兵器を廃絶する以外に道はありません。総理は、G7の場で、唯一の戦争被爆国の総理大臣として、核兵器による威嚇も使用も許されないと述べていますが、そうした発言は、日本が核兵器禁止条約に参加し、核廃絶を正面から訴える立場に立ってこそ説得力を持つのではありませんか。
 自民党の議員や日本維新の会から、アメリカとの核の共有や非核三原則見直しを求める議論が起こっていることに被爆地広島・長崎から抗議の声が上がっています。長崎の被爆者5団体は25日、抗議声明を出し、「私たち長崎の被爆者はこれまで自らの被爆体験に基づいて77年、“三度許すまじ原爆を!!”を合言葉に、核廃絶を世界に訴えてきました」「核抑止力の共有で、自国だけが生存できるなど、誤った考えを直ちに改めることを求めます」と述べ、核兵器禁止条約への加盟を求めています。
 総理は、こうした被爆者の声に応えるべきではありませんか。
 今回の軍事侵略は、日本政府、とりわけ第二次安倍政権以降の対ロシア外交を根本から問うものです。
 安倍元総理は、千島列島や北海道の一部である歯舞、色丹を不法に占拠したロシアの覇権主義を批判せず、プーチン大統領と個人的な信頼を築き、日ロの経済協力を進めて領土問題を解決するという方針を取りました。
 ロシアがクリミアを一方的に併合した際にも、欧米諸国が厳しい制裁を科す中で、実質的な影響を及ぼさない措置にとどめ、2016年の首脳会談では、4島での共同経済活動や8項目の経済協力プランの具体化で合意しました。
 さらに、2018年の会談では、「4島返還」という従来の立場さえ投げ捨て、事実上、歯舞、色丹の「2島返還」で終わらせようとする合意を結びました。
 ところが、その後、2020年のロシア憲法改定で「領土割譲禁止」を明記し、プーチン大統領は「領土不拡大の原則」に反する千島占領を、大戦の結果として受け入れるよう迫るに至ったのです。
 総理は、領土交渉の行き詰まりの原因をどう認識していますか。ロシアの覇権主義に対する無批判・無原則なこれまでの外交を根本から改めるべきではありませんか。
 総理は、就任以来、敵基地攻撃能力の保有を検討し、防衛力を抜本的に強化する考えを示してきました。しかし、軍事に軍事で対抗することは、軍拡のエスカレーションを招き、破滅的な戦争を引き起こすことになりかねません。
 「台湾有事は日本有事」などと危機を煽り立てる発言が繰り返されていますが、台湾有事で安保法制を発動し、日本が自ら軍事介入すれば、沖縄をはじめとする南西諸島、日本列島に戦火を呼び込み、甚大な犠牲を生むことになるのは明らかではありませんか。(総理)
 中国に対しては、軍事ブロックで包囲するという排他的アプローチではなく、中国も包み込む形で地域的な平和秩序をつくっていく包括的なアプローチを追求すべきです。仮想敵を前提とし、緊張を高める軍事同盟の強化ではなく、ASEANの経験に学び、北東アジアを平和と協力の地域とするための外交努力こそ必要です。
 また、今回の経験をふまえ、安保理常任理事国の拒否権を制限し、総会の機能を強化するなど、国連機構全体の民主化も進めるべきです。
 憲法9条を生かした平和外交で積極的役割を果たすよう政府に求め、質問を終わります。
                           以上

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