しんぶん赤旗 2021年7月15日
森下経営委員長 追及に開き直り かんぽ報道のNHK番組めぐり 衆参総務委
かんぽ生命保険の不正販売を報じたNHK番組をめぐり、経営委員会が上田良一前会長を「厳重注意」した会議の記録を開示した問題で13日に衆院、14日に参院の総務委員会理事懇談会が開かれ、森下俊三経営委員長らをただしました。
日本共産党の本村伸子衆院議員は「番組の取材について『極めて稚拙』『取材はほとんどしていない』などの発言は(番組に干渉してはならないという)放送法違反という認識はありますか」と質問。森下氏は「ガバナンス(企業統治)を議論する上で前提となる経過確認のための発言だ。上田会長が反論すれば事実確認できるが、なかった」と語りました。記録には、経営委員会が上田氏に事実確認を求めた場面はありません。
伊藤岳参院議員は「ガバナンスの議論というが、ある委員は放送の『内容についてはつつけないから、手続き論で攻めてきている』と発言している。森下氏はそれに反論していない」と追及。森下氏は「最初から最後までガバナンスのことだと強調している。委員の感想はそのまま載せた」と開き直りました。
森下氏は、経営委員会の中で「放送番組にふれた議論は避けられない」と述べ、今後も同様の事態が起きる可能性を示唆しました。
両院とも野党議員は総務委員会で議論するよう要求。両委員長は与野党の筆頭理事で協議するとまとめました。