しんぶん赤旗 2021年5月28日
議事録全面開示迫る NHK経営委員長に本村氏
NHKの2016、17年度決算の承認について、27日の衆院総務委員会で質疑が行われました。日本共産党の本村伸子議員は森下俊三経営委員長に対し、かんぽ生命保険の不正販売を報じたNHK番組に抗議する日本郵政側に同調して上田良一会長(当時)を「厳重注意」したとされる2018年の経営委員会議事録を全面開示するよう強く求めました。
議事録については、NHKの情報公開・個人情報保護審議会が2度にわたり全面開示の答申を出しています。森下氏は開示について「慎重に幅広く検討している。できるだけ早い時期にまとめたい」とのべました。まとめに3カ月以上かかった理由として、コロナ禍でリモート会議になり“安全上問題のある文書”がインターネット上で共有できない、などと説明しました。
本村氏は「議事録の全面開示に機密文書が必要なのか。(議事録を)遅滞なく公開するという放送法に反している」と、重ねて全面公開を求めました。
本村氏はまた、営業方針の転換で受信料を集めてきた地域スタッフが切り捨てられてはならない、と質問。前田晃伸会長は「現経営計画中は継続していく」との考えを示しました。また、解説放送、字幕・手話付き放送など放送バリアフリー予算の抜本拡充を求めました。
16年度決算は、籾井勝人会長(当時)の言動を容認できないとして日本共産党、立憲民主党、国民民主党が反対、自民党などの賛成多数で承認されました。17年度は全会一致で承認されました。
議事録
204-衆-総務委員会-18号 2021年5月27日
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
三月二十二日のこの総務委員会でNHK予算の審議がございました。そのときにも取り上げさせていただきましたけれども、NHKの情報公開・個人情報保護審議委員会が、二度にわたって、二〇一八年の十月九日、十月二十三日、十一月十三日の経営委員会の議事録を全面開示するようにということで、答申が出されました。これは、御存じのように、かんぽ不正を報道した「クローズアップ現代+」に圧力をかけた日本郵政側にNHK経営委員会が立って、当時の上田会長に厳重注意をしたのではないかという問題の議事録でございます。
私は、質問の中で、答申に従い議事録を全面的に開示するようにということで質問させていただきました。これに対して、森下経営委員長は、「二度目の答申では、前回の対応、そういう整理したものではなくて、対象文書そのものを開示せよという指摘がございました。そういったことで、私どもは、この二度目の答申というものを尊重いたしまして、現在検討している最中であります。 経営委員会は十二名の合議制でございますし、三月一日に新しい委員も入りましたので、しっかりと議論をして、対応をしていくつもりでございます。」と答弁をなされました。
今日、資料を出させていただいたんですけれども、一枚目を見ていただきますと、ピンクの部分が経営委員会が開かれた日にちでございます。二回目の答申が出されたその後に、八回、経営委員会をやっているんですけれども、この答申の対応についてどうするかという議論をしているその当該議事録が、一人一人がどういう発言をしたのかという議事録が掲示をされていないわけでございます。
ですから、内容が分からないということで、その後、議論はどうなっているのかということ、早く全面開示していただきたいということで、まず、経営委員長に御質問させていただきたいと思います。
○森下参考人 お答えいたします。
先ほど先生の方から話がございましたように、私どもとしても、二回目の答申ということですので、慎重に、幅広く検討をしているところでございます。
二月九日にまず情報共有した上で、二十四日以降検討をしておるんですが、三月一日にメンバーが新しくなりまして、基本的には、それをベースに、幅広くあらゆる面から検討を進めてきております。
ほぼ整理がついてきておりましたので、まとめの段階に入っているんですが、コロナ感染拡大防止のために、五月以降はリモート開催になっておりまして、全国六か所、札幌から福岡まで六か所との対応をしております。
そういう中で、情報管理の観点で、資料の閲覧がなかなかうまくいかない、ネットでやるにはちょっと情報管理上問題があるということで、リモート開催ではなかなか難しい部分があるんですが、そういった意味で、委員の方からは、集合で是非やりたいという、最後の整理をしたいという話があるんですが、ちょっと、そういった意味で、今、少し遅れている段階でございます。
いずれにしましても、一回目の答申のときには、二か月かけて四回の委員会で議論をいたしました。今回も、実質的には三月一日から今三か月で、一昨日を含めて六回なんですが、そういった意味で、整理をして、できるだけ早い時期にまとめたいというふうに考えております。
以上です。
○本村委員 新型コロナの関係でリモートでやっていると。
NHKの技術力をもっても共有できない、そういう資料というのはどういう資料でしょうか。
○森下参考人 これはNHKの技術力とは関係なくて、リモートをやる、いわゆるテレワークのシステムでありまして、そういった意味では、現在、世の中でもセキュリティー上の問題がいっぱいありまして、そういう意味で、各種資料をネットで流して議論するには情報管理上問題があるという指摘がございまして、情報管理の観点で、なかなか情報共有がうまくいかないというのが今の現状でございます。
○本村委員 大きな内容でいいんですけれども、どういう機密が書かれた資料でしょうか。
○森下参考人 これは、検討するためにいろんな参考にする文献等ございますので、そういったものを全部流すということ、それから、過去のものを全部ネットで流すのは、情報管理上、情報セキュリティー上問題があるということでなかなか難しい、こういうことでございます。
○本村委員 議事録を全面開示ということを議論するのに、そういう機密情報で議論するわけでしょうか。一刻も早く全面開示していただきたいというふうに思います。
答申について何を議論しているのかということを調べようと思っても、経営委員会のホームページには、対応方針決定後、公表予定というふうに書いてございまして、その部分が、一人一人の発言がどういうものであったかという議事録が非公開ということになっております。それ自体が、遅滞なく議事録を公開するというのが原則の放送法に反しているというふうに思います。
高橋監査委員にお伺いをしたいんですけれども、三月二十二日の総務委員会で、私は、監査委員が、放送法四十六条に基づく権限を行使し、そして議事録の公開を請求するべきだということを質問をいたしました。高橋監査委員は、経営委員会の検討状況を注視してまいりたいという答弁がございましたけれども、注視だけしているのかということ、見解を伺いたいと思います。
○高橋参考人 お答えいたします。
本件につきましては、NHK情報公開・個人情報保護審議委員会が本年二月の四日に行いました答申を受けて、経営委員会が現在対応を検討している状況であると理解しております。
監査委員会といたしましては、経営委員会の検討状況を引き続き注視してまいりたいと考えている所存でございます。
○本村委員 事案の発生は、資料の二ページ目、見ていただきますけれども、二〇一八年に起こったことでございます。それのことを今まだ、その後の経営委員会、厳重注意の議事録がどうなのかということで議論をしているんですけれども、かなりたっているわけですね。ですから、注視するだけではなくて、監査委員としてしっかりと役割を果たしていただきたいというふうに思います。
ちょっと確認をさせていただきたいんですけれども、高橋監査委員は常勤の監査委員ということになるというふうに思います。経営委員、監査委員、それぞれ報酬についてお示しをいただきたいと思います。
○森下参考人 お答えいたします。
報酬につきましてですね。報酬につきましては、ホームページで公開してあると思いますが、常勤の委員の場合は二千二百六万、非常勤の委員は四百九十五万、それから非常勤の経営委員会委員で監査委員会委員に任命された者は六百八十一万ということでございます。よろしいですか。
○本村委員 先ほど、常勤の監査委員はお幾らと。
○森下参考人 常勤は、監査委員だけでありますので、常勤は委員という一本になっておりますが、二千二百六万ということです。
○本村委員 その報酬が高橋監査委員に当たるというふうに思いますけれども、受信者の皆さんに納得していただける仕事をしていただくというのが重要だというふうに思います。
高橋監査委員は、経営委員会の委員でもございますけれども、このNHKの会長厳重注意に関わる議事録についてどのような対応を取ってきたかということをお示しをいただきたいんです。まず、答申が出る前、この議事録についてどういう態度で議論に参加をされていたのか、一回目の答申が出された後、どういう対応をされていたのか、二回目の答申が出された後、今ですね、どういう立場で議論に参加をされているのかということをお示しいただきたいと思います。
○高橋参考人 お答え申し上げます。
本件に関しましては、経営委員会で検討している状況であると理解しております。本件は、検討途中にある経営委員会での私の発言につきましては、お答えをすることを控えさせていただきたいと考えております。
○本村委員 情報公開・個人情報保護審議委員会の中で批判をされている、経営委員会が勝手にまとめた文書を開示するというのでは駄目だと、文書そのものを出せという答申なんですけれども、その批判があった要約の文書で高橋委員は了承している発言が、ここの一回目の答申が出た後のこの四回の議論は議事録が開示をされておりますので議論が分かるわけですけれども、高橋委員はそれは了承しているわけでございます。
総務大臣にお伺いをしたいんですけれども、監査委員は、議事録を開示しないというふうに決定をした経営委員でございまして、実際には監査できない状況にあるのではないかと考えますけれども、総務大臣、これは法律に基づくことですから、総務大臣にお伺いをしたいと思います。
○武田国務大臣 NHKの監査委員会は、平成十九年の放送法改正により、NHKのガバナンス強化の一環として、経営委員会とは別個の独立した機関として設けられたものであり、独立した事務局を有し、自律的な運営が行われていると承知をいたしております。
なお、監査委員会を構成する監査委員について、放送法第四十二条第三項により、経営委員の中から任命することとされているのは、経営委員としての職務を通じて得た知見を監査に生かすことにより、機動的かつ十分な監査ができるという考えに基づくものであります。
よって、監査委員会の独立性を担保した制度的枠組みを前提としつつ、経営委員会の委員の中から監査委員を任命する現行制度は妥当なものと考えております。
総務省としては、NHKが国民・視聴者の皆さんからの受信料によって支えられていることを十分に踏まえ、経営委員会と監査委員会が現行制度の下でそれぞれの役割を果たすことによりガバナンス強化に取り組んでいただきたい、このように考えております。
○本村委員 私ども、そもそも、合議制である経営委員会に、一部の委員に権限を集中させる監査委員の在り方について、そのものが間違っているということで批判をしてまいりましたけれども、そういう矛盾も出ているなというふうに思っております。
別の視点から議論をしていきたいというふうに思うんですけれども、経営委員会の議事録の公表は、放送法の改定がございまして、そのときに経営委員会議事運営規則が定められております。この経営委員会議事運営規則は、二〇〇八年四月一日に制定をされまして、五回の改正が行われております。
どのように改正してきたのか調べようと思っても、この経営委員会の発言を逐語的に載せた議事録が一切公開されておりません。経営委員会議事運営規則は、議事録はどの部分は非公開でいいということも規定がございますので、重要な中身だというふうに思うんですけれども、この運営規則の制定と改正の議論の逐語的議事録を公表していただき、変遷が分かる新旧対照表を出していただきたいと思いますけれども、これは経営委員長にお願いしたいと思います。
○森下参考人 お答えいたします。
経営委員会議事運営規則は、放送法に基づいて自主的に定める内規でありまして、制定された当初から、当時の経営委員会の規定により非公表としてまいりました。
ただ、今回の問題に関する国会での御議論、御指摘などを踏まえまして、昨年、二〇二〇年の五月十二日の経営委員会で改正を決議し、経営委員会の透明性の向上を図るために、それ以降、公表をしております。それ以前のものは非公表ということになっております。
以上です。
○本村委員 森下経営委員長が経営委員長に就任をいたしました以降、二度の改正が行われております。二〇二〇年一月一日改正、二〇二〇年五月十二日改正、それぞれどういうものだったかということをお示しをいただきたいと思います。
○森下参考人 公表前のものにつきましてはお答えすることは差し控えたいと思いますけれども、基本的には、会議の招集とか会議出席の特例など、こういったものについて改正しているのでございます。
以上です。
○本村委員 経営委員会の議事録を開示しなくてもいい理由を増やしたということはございませんね。
○森下参考人 お答えいたします。
そのようなことはございません。
○本村委員 だから、今ある条文ですね、開示に関する条文については全て改正はなかったということでよろしいでしょうか。第五条の四の部分ですね。
○森下参考人 開示するに当たりまして、五月十二日に変えたのは、国の文書公開規定に平仄を合わせたということで、期限三十年というところを入れただけであります。そのほかは、単なる、語句を一部修正したという程度でございます。
○本村委員 やはり、新旧対照表を出していただいて、分かるようにしていただきたいんですけれども。五回の改正の新旧。
○森下参考人 お答えいたします。
過去のものにつきましては、先ほどお話ししましたように、非公表として扱ってきておりますので、そういった意味では、公表については差し控えたいというふうに思います。
○本村委員 もう一つなんですけれども、ちょっと別の視点なんですけれども、二〇二〇年七月二十一日と二〇二一年三月二十三日の経営委員会で、経営委員長は、経営委員会の服務に関する準則の遵守と情報管理の徹底を強調されていますけれども、これは、上田会長を厳重注意をしたことに関する経営委員会での非公開の議論が外部に漏れたことを問題にしての発言でしょうか。
○森下参考人 お答えいたします。
経営委員会委員の服務に関する準則は、放送法第六十二条に基づいて、職務を適切に執行するために必要な服務に関する事項を定めたものでありまして、これは、これまでも委員会で随時、遵守することを確認しております。特別にこのときだけやったということではございません。
○本村委員 経営委員会の服務に関する準則があったとしても、公益通報、不正、違法の告発は保障されるべきだと思いますけれども、経営委員長、お答えいただきたいと思います。
○森下参考人 お答えいたします。
経営委員会委員の服務に関する準則では、機密保持と情報の私的利用の禁止が定められておりまして、職務を適切に執行するために必要な服務であると考えておりまして、御指摘のこととは別の問題と認識しております。
○本村委員 だから、公益通報、不正、違法の告発は保障されるということでよろしいですね。
○森下参考人 お答えいたします。
全く別物でありまして、NHKには内部通報制度が整備されていると認識しております。
○本村委員 いずれにいたしましても、その議事録、審議委員会が答申で、全面開示をするべきだ、文書そのものを、逐語的な議事録そのものを出すべきだということに一刻も早く応えていただきたいということを強く申し上げたいというふうに思います。
次に、別の問題なんですけれども、二〇二一年度から二〇二三年度の経営計画では、訪問によらない営業へ転換する方針となっておりますけれども、これまで、契約の取次ぎですとか、受信料を集めたり、NHKに対する住民の皆様の声を生で聞いてこられた地域スタッフの方々を始め、貢献をされてきた方が使い捨てにされるようなことがあってはならないというふうに考えております。
本来、NHK本体、そしてNHKの一〇〇%子会社などが直接雇用して、NHKを理解してもらうために働いていただくべきだというふうに考えております。是非、この点、NHK会長に御答弁いただきたいというふうに思います。
また、コロナ禍で、今、地域スタッフの皆さんは本当に業務も大変になっております。六月以降も四月、五月と同じようなコロナ対応の報酬の考え方でいいのかと、本当に直前までそういう情報がなくて、御不安の声がございました。
地域で本当にNHKを理解していただくために一生懸命やっておられる方々に対して、NHKが誠実な対応をするべきだと思いますけれども、御答弁をお願いします。
○前田参考人 お答え申し上げます。
地域スタッフなど個人事業者との業務委託につきましては、現経営計画の期間中は継続していく考えでございます。また、法人事業者との業務委託につきましては、原則、委託期間満了をもって終了いたしますが、二〇二三年度までに段階的に縮小していくことを計画しております。
各事業者との対応につきましては、誠心誠意丁寧に御説明し、御理解をいただくように努めてまいります。
なお、コロナ禍を踏まえた地域スタッフの業績評価などの対応につきましては、六月、七月の第二期につきましても変わりはございません。八月以降につきましては、そのときの状況を踏まえて判断をしてまいります。
○本村委員 二〇二三年度までは、地域スタッフの方、継続してということですけれども、それ以降の御不安もあるわけですよね。是非、今まで貢献されてこられた、受信料で支えられているNHKですから、その受信料に関わって重要な貢献をされてこられた方々を使い捨てにするようなことが絶対ないようにということを強調させていただきたいと思います。
次に、放送バリアフリーの問題なんですけれども、解説放送、字幕放送、自ら定めた計画値を達成しているというふうに今日いただいた資料の中でも書かれているわけですけれども、このそもそもの計画値がかなり低いわけでございます。毎年毎年、本当に右肩上がっているかというぐらいの計画でございまして、予算もかなり少ないと言わざるを得ません。
視覚障害者の方々や聴覚障害者の方々の声をしっかりと聞いていただき、当事者も雇用していただき、そして解説放送も一〇〇%行くように、外国人の声を聞かせたい場合はその後に日本語の翻訳の音声が入るというようなことを進めていただくということや、字幕放送、手話つきの番組を抜本的に増やしていただきたい、予算も抜本的に増やしていただきたい、そして、技術開発も、NHKならではのことだというふうに思いますので、技術的な研究開発にももっともっと力を入れていただきたい、放送バリアフリーを進めていただきたいと思いますけれども、会長の御答弁をお願いしたいと思います。
○前田参考人 お答え申し上げます。
総務省が二〇一八年に策定いたしました放送分野における情報アクセシビリティに関する指針を踏まえ、NHKは、二〇二七年度までの新たな長期計画を策定し、字幕、解説、手話放送の拡充に取り組んでおります。
計画を進めるに当たりまして、NHKでは、年に数回程度、視覚障害者の方の団体や聴覚障害者の方の団体と意見交換会を実施して、御意見を承っております。
NHKの二〇二〇年度の障害者雇用率は二・二八%で、法定雇用率二・二%を上回っており、手話番組や解説放送などの制作に当たりましては、障害のある職員、スタッフの意見も参考にしております。
副音声で情景描写などをコメントする解説放送では、二〇一九年度、普及目標の対象となる放送番組に占める解説番組の割合は、総合テレビで一七・九%、教育テレビで二〇%となりまして、前年度実績を上回っております。
また、外国人のインタビューにつきまして、多くの番組で吹き替えを行っているほか、外国人の会見などを中継で伝える場合には同時通訳をつけて放送をいたしております。
字幕放送につきましては、二〇一九年度、総合テレビにおきまして、普及目標の対象となる番組では九七・六%の番組に字幕を付与いたしました。前年度の実績を上回っておりまして、着実に字幕の付与時間を増やしてまいっております。
手話番組では、「おはなしのくに」、「ダーウィンが来た!」といった人気番組に手話をつけて放送する手話放送プロジェクトを「ハートネットTV」の中でこれまで六本放送しております。この番組は、当事者の方の意見を尊重し、聾者の方に監修や出演の形で御協力をいただき、手話表現で制作をいたしました。
技術開発では、CGやアニメーションによる手話サービスの研究や、自動音声認識装置による字幕付与の実験を一部の地域放送局で行うなど取組を進めておりまして、引き続き、人に優しい放送・サービスの拡充に努めてまいりたいと思います。
○本村委員 放送バリアフリーの予算は本当にまだ少ないわけですから、抜本的に拡充を求めて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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【討論】
○本村委員 私は、日本共産党を代表して、NHKの二〇一六年度決算に反対、二〇一七年度決算には賛成の立場から討論を行います。
二〇一六年度予算について、日本共産党は、次の点から反対をいたしました。
当時の籾井勝人会長は、二〇一四年一月の会長就任以来、日本軍慰安婦被害者に関わる問題で歴史の事実を歪曲する発言を行い、放送法への著しい不理解を露呈する発言を繰り返し、公共放送の会長としての資質が深刻に問われました。視聴者・国民の皆様の信頼は大きく損なわれました。
また、NHKやNHK子会社で、職員のタクシー券の不正利用や子会社職員の着服問題など不祥事が相次ぎ、会計上の信頼も大きく揺らぎました。
さらに、株式会社海外通信・放送・郵便事業支援機構に対する二億円の出資は、リスクの高い営利目的の活動です。受信料収入で成り立つNHKは本来できないものであり、容認できません。
これらの問題は、決算期においても解決されているとは言えません。
以上の点から、二〇一六年度の決算については反対といたします。
以上申し述べ
参考資料
https://motomura-nobuko.jp/wp-content/uploads/2021/05/20210527.pdf