しんぶん赤旗 2021年4月7日
フジ外資規制違反 第三者調査を否定 本村氏質問に総務省
日本共産党の本村伸子議員は6日の衆院総務委員会で、フジテレビなどを傘下におく持ち株会社「フジ・メディア・ホールディングス」(フジHD)が2012~14年に、放送法の外資規制に違反していた疑いについて取り上げ、第三者による徹底調査と、フジHDの金光修社長、日枝久取締役相談役の招致を求めました。
本村氏は、株主議決権の外資比率が20%を超えた事業者は認定を受けられないとする規制に抵触した疑いについて、総務省はフジ側から相談を受けていたのかと質問。吉田博史情報流通行政局長は「フジHDが議決権の取り扱いに関する過誤についての文書を発表したことは承知している。事実関係を確認することが重要だと考えており、調査を始めている」と述べました。
本村氏は、放送関連会社「東北新社」の外資規制違反の疑いと同様、「第三者に調査させるべきだ」と追及。原邦彰官房長は「東北新社は行政をゆがめた疑念があるが、フジの場合は事実関係を整理する段階。総務省の担当部局で対応したい」と否定しました。本村氏は「総務省は放送業者との癒着が懸念されている」と述べ、第三者による調査を重ねて迫りました。
しんぶん赤旗 2021年4月15日
タクシー支援 強化を 本村氏 危機的な状況示す
日本共産党の本村伸子議員は6日の衆院総務委員会で、コロナ禍の下、タクシー事業者の危機的な状況を示し、支援強化を求めました。
名古屋タクシー協会の名古屋交通圏全社輸送実績では、今年1月の収入が前年比48・3%に落ち込んでいます。本村氏は「地域住民の足を守る支援策の強化」を求めました。岩井茂樹国土交通副大臣は「タクシー業界と連携し、都道府県に働きかけている」と答弁。武田良太総務相は「できる限りの財政措置を取って支援したい」と答えました。
本村氏は、事業者の借金が膨らむもとで、雇用調整助成金の特例措置延長や社会保険料減免制度の支援策を要求。厚労省の達谷窟庸野審議官は、雇調金について「感染拡大地域の企業や特に業況が厳しい企業は5、6月に特例措置を講じる」と答弁しました。
また本村氏は、法人税や土地を含めた固定資産税等の減免・免除などが必要だと指摘。岩井副大臣は、減収の中小企業などには2021年度の固定資産税、都市計画税の減免を行っていると答弁。武田総務相は、地方税について「既存の猶予制度を利用可能」などと答え背を向けました。本村氏は「猶予した場合でも延滞金はなくすべきだ」と強調しました。
議事録
204-衆-総務委員会-12号 2021年4月6日
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
まず、ちょっと通告の順番と変えまして、タクシー事業者の皆さんへの支援の強化について質問をさせていただきたいというふうに思います。
この新型コロナ禍の下で、本当にタクシー事業者の皆さん、事業の継続が危機的な状況となっております。そこで働くドライバーの方々の御不安も本当に大変な状況となっております。
そこで、まず武田大臣にお伺いをいたしますけれども、タクシー事業者、タクシーは、地域公共交通活性化再生法でも公共交通と位置づけられております。タクシーは、高齢者の方々や障害がある方々を始め、地域住民の皆様の足となって、本当に大事な役割を果たしているというふうに思います。
まず、タクシーの役割について、大臣の見識を伺いたいと思います。
○武田国務大臣 人口減少の本格化に伴い公共交通サービスの維持、確保が厳しさを増している一方で、高齢者の運転免許の返納が増加していることなどもあり、地域の暮らしを支える移動手段の確保がますます重要になってまいります。
こうした状況を踏まえて、昨年六月、地域公共交通活性化法が改正され、タクシーなどの地域公共交通について、持続可能性を高めるための取組が国土交通省において進められております。
総務省では、従来から、デマンドタクシーやコミュニティーバスなどについて、定住自立圏で運行する場合に交付税措置等を講じているほか、過疎交付金等によって車両購入等を支持しております。
引き続き、道路運送事業全般を所管する国土交通省と連携して、適切に対応してまいります。
○本村委員 地域公共交通活性化再生法では、活性化、再生のために国が様々努めなければならないというふうに書かれておりまして、その中には、援助にも努めなければならないというふうに書かれております。
タクシー業界の大変な苦境について、国土交通省はどのように認識をされておられますでしょうか。売上げですとか借入れですとか、そういう状況をどういうふうにつかんでいるのか。また、国土交通省がタクシー事業者の相談窓口をつくって一年になりますけれども、その相談と支援の実績についてお示しをいただきたいと思います。
○岩井副大臣 委員にお答えをいたします。
タクシーは生活交通を支える重要な公共交通でありまして、緊急事態宣言下においてもエッセンシャルサービスとして事業を継続いただいたところでございますが、コロナウイルスの影響により大変厳しい経営状況になっているというのは十分認識をしております。
具体的には、直近の令和三年二月で申しますと、コロナ前の平成三十一年二月に比べて運送収入が三割以上減少した事業者は約八割に上る状況となっており、政府系金融機関等による資金繰り支援は約九七%の事業者に御活用をいただいているという現状でもございます。
国土交通省では、タクシー事業者を支援するため、令和二年三月より、各地方運輸局に事業者用の相談窓口を設置したところでありまして、これまで、雇用調整助成金、持続化給付金など、様々な政府による支援策についてタクシー事業者の個々のお問合せに一元的に御対応させていただいているところでございます。
○本村委員 私も名古屋のタクシー協会の皆様などにお話をお伺いをしてまいりましたけれども、今日資料を出させていただいております。3の資料を見ていただきたいんですけれども、これは名古屋タクシー協会の皆様の資料でございまして、名古屋交通圏全社輸送実績、収入ということの推移でございます。
青い棒のグラフが二〇一九年度、赤い棒グラフは二〇二〇年度の輸送実績でございます。昨年五月には、二〇一九年度と比べて三三・六%まで収入が減ってしまった。今年一月の数字も出ておりますけれども、昨年、前年と比べますと四八・三%に落ち込んでいるということで、第四波となれば、地域のタクシーの八割が潰れてしまうんじゃないかという、本当に悲鳴が上がっております。
名古屋のタクシー協会の方がおっしゃったんですけれども、四十数年間やっているけれども、かつて経験したことのない泥沼なんだというお話でございました。
この赤い棒グラフを見ていただきますと分かりますように、GoTo事業にもそんなに恩恵は受けていない実態がございます。
タクシーは、地域の皆様の足として、移動手段として本当に重要な役割を果たしてこられております。そういう役割に対して、ゼネストをしないと分かってもらえないんだろうかというような、本当に悲痛な声が聞こえてまいります。
その後、国土交通省が出していただいている資料も出させていただいているんですけれども、各都道府県の抜粋した形で取っている調査ですので、これではなかなか不十分だという声も聞こえてまいりますけれども、例えば武田大臣のお地元の福岡県でも大変な状況になっております。後ろの方に福岡県も載っておりますけれども、福岡県も大変な状況になっております。岩井国土交通副大臣のお地元の静岡も大変な状況になっておりますし、私の、東海ブロックですから、静岡県、岐阜県、三重県、愛知県も、大変、全国で深刻な状況でございます。
私、東京で、この国会前からタクシーに乗らせていただきましたけれども、タクシードライバーの方から、このままでは自ら命を絶つドライバーが出てしまうのではないか、何とか助けてくださいという本当に悲痛なお声を直接お伺いしたこともございます。
早急にタクシー事業への支援策を強化しなければならない。今いろいろやっているとおっしゃるんですけれども、それではもう足りないということが明らかでございます。例えば、一台五万円とか、そういう規模に応じた支援を行ったり、対策の強化、支援の強化が喫緊の課題だというふうに思います。
事業を継続させて、高齢者の皆さんや障害者の方や地域住民の方々の足を是非守っていただきたいんですけれども、副大臣、お願いしたいと思います。
○岩井副大臣 もう本当に後がないような状況になっているという御指摘、私も静岡で、観光地を抱えておりますので、その声というのは聞こえております。
GoToトラベル等をいろいろやらせていただいている中で、効果がなかなかないのではないかという話、確かに、少し地域的な差異というのはあるかもしれません。
ただ、一方で、GoToトラベル事業につきましては、タクシーの業界団体の方から、GoToトラベル事業の推進によるタクシー需要の復活及び地域共通クーポン券のタクシー利用促進に関する要望というのも実はいただいております。つまり、現場サイドでは、GoToトラベル事業の効果というのは十分認識をしていただいているのではないかなと思っております。
加えて、今やれることを全てというところの中で、まずは、国土交通省では、コロナウイルスの影響下においても、タクシーの利用者、運転者をまずは感染から守り、事業を継続できるよう環境整備を図ることが重要だと考えておりまして、このため、令和二年度第三次補正予算では、新技術を活用し、高性能フィルターを装着した空気清浄機によりウイルスを除去するとともに、車内の空気清浄状態を見える化する取組など、感染防止対策に対する支援措置を盛り込んでいるところでございます。
同時に、地方創生臨時交付金を活用したタクシーへの支援がしっかりと行われるように、国土交通省各地方運輸局からも、タクシー業界と連携をして、しっかりと都道府県に働きかけているところでございます。
○本村委員 地方創生臨時交付金というお話もございましたけれども、名古屋の状況を聞いてみますと、もう第三次分も使い切ってしまったという話がございます。
そういう意味では、総務大臣にちょっとこれはお願いしなければならないというふうに思いますけれども、地方自治体の、地方創生臨時交付金をもう使い切ってしまったという声がある中で、そういう地方の財政支援についても強化しなければならない、実態調査をして、地方自治体の実態を調査をして支援を強めなければいけないと思いますけれども、その点、いかがでしょうか。
○武田国務大臣 やはりこのコロナ禍というのは非常事態であって、政府一丸となって、国家を挙げて取り組んでいかなくてはならないわけであります。
地方税収入等も落ち込んでいるこの状況というのも我々も敏感に感じておりますし、このコロナ対策、また通常の行政サービス、これが財政事情によって滞ったりすることのないようにしっかりと、地元、それぞれの地域の事情というものを勘案しながら、我々としてもできる限りの財政措置というものを取って支援してまいりたい、このように考えています。
○本村委員 地方自治体がやるタクシー事業者、労働者の皆さんへの支援についても、しっかりと総務省としても応援して、できるようにしていただきたいというふうに思います。
本当に、今の支援策、先ほども空気清浄機というふうに言われたんですけれども、それは、投資しなければ補助はもらえないわけですから、借金がたくさんある中で、また投資しないといけない、また借金をしないといけないということになりますから、なかなか現実的ではないわけでございます。
厚生労働副大臣にも今日は来ていただきました。
雇用調整助成金なんですけれども、雇用を守り、事業を支援するというためにも、新型コロナの収束まで、内容を縮小することなく雇用調整助成金の特例措置を延長するということや、赤字のタクシーの事業者を始め公共交通事業者、公共交通機関に対する社会保険料の減免制度、もう借金が本当に膨らんでおりますので銀行もなかなか貸してくれないというような状況が既にございまして、そういう中で、社会保険料の減免制度など、是非支援策を取っていただきたいと思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。
○三原副大臣 お答えいたします。
雇用調整助成金につきましては、前例のない特例措置により事業主を強力に支援してきた、そして一方で、長期間、休業による雇用維持を図り続けることは、新しい産業等への人材の移動を阻害する等の懸念もございます。このため、現行の特例措置を四月末まで継続した上で、五月以降は原則的な措置を段階的に縮減、また、七月以降は特例措置を更に縮減してまいりたいと思っているところでございます。
そして、社会保険制度につきましてでございます。
制度に加入する被用者を保障するための費用を、事業主と被用者全体が納める保険料によって支え合う制度でございます。その保険料は報酬に対応して設定され、給付もそれに応じて行われる仕組みとなっており、年金や医療等の給付は経済状況にかかわらず継続していかなければならないことから、保険料の免除ではなく納付猶予により対応すべきと考えております。
新型コロナウイルス感染症の影響によりまして社会保険料の納付が困難な事業主につきましては、従来から設けられている猶予の仕組みの活用により、事業所の状況に応じて分割納付も認めるなど、柔軟に対応していくこととしております。
いずれにいたしましても、こうした猶予の仕組み等を御活用いただきまして、関係機関とも連携し、一層の周知、広報を進めてまいりたいと思っております。
○本村委員 雇用調整助成金なんですけれども、五月から縮減をするというお話がございましたけれども、それでは、今、今後どうなるんだろうとタクシードライバーの方は本当に不安に思っているわけですね。雇用を守っていただくためにも、雇用調整助成金、これを、内容を縮小しないで維持していただきたいということを改めて強調させていただきたいと同時に、縮減したときにも、売上げなどが減っている場合は現行どおり使えるということでよろしいですね。
○達谷窟政府参考人 お答え申し上げます。
現行の特例措置、先ほど副大臣から申し上げましたが、四月末まで継続するということで、五月以降は、原則的な日額一万五千円、助成率最大十分の十を段階的に縮減するとしてございますが、感染が拡大している地域の企業あるいは特に業況が厳しい企業につきましては二か月間、五月、六月ということになりますが、特例措置を講じることとしているところでございます。
○本村委員 国土交通省もこうやって営業収入とか輸送人員とか調べておりますので、深刻な実態は厚生労働省も分かっていただいているというふうに思います。是非、雇用調整助成金、内容を縮小することなく継続をしていただきたいというふうに思いますし、社会保険料の減免制度を是非つくっていただきたいと思います。
猶予というお話がありましたけれども、結局、借金として残ってしまうわけでございます。先ほど来申し上げておりますように、借金が今でも多くあり、融資も既に受けづらくなっている。社会保険料の減免制度でタクシー事業者を救済するべきだというふうに思いますし、ましてや延滞金を取るということはとんでもないというふうに思うんです。何年か猶予した場合でも延滞金はなくすべきだというふうに思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
○日原政府参考人 お答え申し上げます。
社会保険制度につきましては、先ほど御答弁もございましたように、制度に加入する被用者の方を保障するための費用を、納めていただく保険料によって支え合う制度でありまして、年金や医療などの給付は経済状況にかかわらず継続していく、いかなければならないというものでございまして、納付猶予により対応すべきというふうに考えてございます。
従来から設けられております猶予の仕組みの活用によりまして、延滞金につきましても、年八・八%から年一・〇%に延滞金が軽減されるということがございますし、この運用に当たりましては、一年を超える期間を前提とした分割納付、これは一年以内に完納が見込まれない場合でございますけれども、そうした場合につきましては、事業所の状況に応じてこうした分割納付も認めるなど、柔軟に対応させていただきたいというふうに考えてございます。
○本村委員 税金の問題についても質問させていただきたいんですけれども、赤字の公共交通機関、タクシー事業者を始めそうした事業者に対しては、消費税の徴収、納税に関する減免、免除や減額などの支援が必要だというふうに思いますし、また、法人税、土地を含めた固定資産税、事業所税、自動車関係税の免除、減額などの支援を財務省と連携をして行うべきだと思いますけれども、これは国土交通副大臣と総務大臣にお願いしたいと思います。
○岩井副大臣 先ほど来、政府全体として、雇調金の話や地方創生臨時交付金の話等々がございまして、やれる支援をやっているということでございますが、国土交通省におきましては、地域の鉄道、バス、タクシー、離島航路等の運行維持や、感染症防止対策の強化等について、令和二年度第三次補正予算におきまして約三百五億円、そして令和三年度当初予算におきましても二百六億円の手厚い支援を行うことになっております。
お尋ねいただきました公共交通事業者への減税等につきましては、国税、地方税の納税制度を柔軟に運用することで事業運転資金を確保していくほか、新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している、これは中小企業、あと小規模事業者というくくりではございますが、二〇二一年度の固定資産税、都市計画税の減免を行っております。
今後とも、国民生活、経済活動に欠くことのできない公共交通がコロナ禍による危機を乗り越え、しっかりと機能し続けられるように、関係団体の要望を踏まえまして、関係省庁と綿密に連携を取らせていただいて対応していきたいと思います。
○武田国務大臣 御指摘の赤字の公共交通機関も含めて、新型コロナウイルス感染症の影響により納税が困難な状況にある方については、国税と同様、地方税についても、既存の猶予制度を御利用いただくことが可能であります。
総務省においては、地方団体に対して、新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい状況に置かれ、納税が困難な納税者等に対する柔軟かつ適切な対応を依頼する通知を本年一月十五日に発出しているところであります。
引き続き、徴収の猶予制度について、納税者の資金繰りや収支の状況など、その個々の実情を十分に伺いながら、適切に対応していくよう地方団体に周知してまいります。
○本村委員 猶予という話がまたあったわけですけれども、ここでも、一年はコロナ対応ということでやっているわけですけれども、もう一年を経過してしまったということで、この猶予の延滞金の減免制度、これもなくなってしまうんじゃないかということで、大変懸念をしております。
税金についても、延滞金を取るなどということは、この大変なときに取るということは、大変な状況だというふうに思いますので、やはりこれについても、何年か猶予した場合でも延滞金はなくすべきだというふうに思いますけれども、国税そして地方税、両方お願いしたいと思います。
○稲岡政府参考人 お答えを申し上げます。
地方税に係る延滞税でございますけれども、国税同様、令和三年分から年一・〇%に引き下げられておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
○本村委員 是非、タクシー事業者の苦境を救済するような総合的な対策を取っていただきたいというふうに思います。
そして、利用促進策というのも今取らなければならないというふうに思っております。ワクチン接種が今進められようとしておりますけれども、お年寄りの方々や障害がある方々が会場へ向かうときにタクシーを使えるように支援策をつくるなど、利用促進策、早急に行うべきだというふうに思いますけれども、国土交通副大臣、お願いしたいと思います。
○岩井副大臣 ワクチン接種者の輸送ということでございますが、まず、接種者を接種会場まで迅速かつ円滑に輸送することが重要でございます。これに当たりましては、現在、地方自治体において主体的にその対応が図られているというふうに認識をしております。
当該輸送へのタクシーの活用につきましては、各地方自治体において検討が進められておりまして、ニーズがあることも承知をしております。このため、国土交通省では、地方自治体からの接種者の運送に関する相談を一元的に受ける窓口を地方運輸局の支局ごとに設置をさせていただきまして、厚生労働省を通して各地方自治体に共有したところでございます。
今後、各地方自治体でのタクシーの活用事例も収集させていただいて、積極的にこの取組を横展開することで、タクシーがしっかりと活用されるように取り組んでまいりたいと思います。
○本村委員 今の副大臣のお話を聞いていますと、やはり地方自治体の施策に頼っている。先ほども法律を言わせていただきましたけれども、国も援助に努めなければいけないということであるわけですから、是非、国の役割も果たしていただきたい、国交省として、利用促進策、しっかりと取っていただきたいというふうに思います。
最後に武田大臣にも改めてお願いしたいんですけれども、今も、利用促進策についても地方自治体頼みだという状況にあるというふうに思いますけれども、利用促進策に対しても地方財政措置、しっかりと支援をしていただきたいというふうに思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。
○武田国務大臣 まずは国交省におかれてしっかりと対応していただけるものと思っておりますけれども、しっかり連携して、我々としても責任を果たしていきたいと考えております。
○本村委員 タクシー事業者が本当に四十数年来ないような泥沼だというような苦境になっているわけですから、是非強力な支援策をお願いしたいということを重ねて申し上げたいと思います。
国土交通副大臣、そして厚生労働副大臣、ありがとうございました。御退席いただきまして。ありがとうございます。
テーマを変えさせていただきまして、NTT会食、接待の問題についてお伺いをしたいというふうに思います。
答弁者につきましては、報道で名前が挙がっておられました歴代総務大臣、副大臣、そして政務官十三名の方と武田総務大臣を要求をさせていただきましたけれども、答弁に来ていただけないということで。
三月十二日の武田総務大臣の記者会見があるわけですけれども、NTTと歴代政務三役との会食についての記者会見ですけれども、政務三役経験者の取扱いなども含め、各方面からの御指摘を有識者の方々に報告し、御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいというふうにお答えになっております。
私が今日質問通告をさせていただきましたのが、NTTと会食をした日時、場所、誰にどのようなツールを使って招待を受けたのか、参加者、会食の趣旨、飲食単価、お土産代、タクシー代、お車代などの交通費、費用負担の有無、費用負担額を示してくださいということで、お示しをさせていただきました。
大臣が記者会見で答えられた三月十二日からもう三週間以上たっておりますので、是非、真相究明をしていくためにも、今申し上げました点について調査報告書を出していただきたいと思いますけれども。
○武田国務大臣 これは、私ですか。具体的に何に対する。全部の、三役。
○本村委員 はい、そうです。十三名要求をさせていただきました、そして武田総務大臣。
武田総務大臣とはこうやってやり取りをさせていただけるわけですけれども、ほかの政務三役、歴代政務三役については、答弁に今日来ていただけなかったものですから、まず、答弁に来ていただく機会を、是非、委員長、つくっていただきたいと思います。
○石田委員長 これは理事会で協議をいたします。
○本村委員 報告書について、大臣にお願いしたいと思います。
○原政府参考人 お答え申し上げます。
政務三役については、国会の場でも再三議論になっております。
参考人については国会の理事会の場でお決めいただくことと存じておりますが、私ども、国家公務員倫理規程の問題につきましては、国家公務員の現職が対象になっておりますので、そちらの視点では調査は難しいということは再三申し上げております。
一方、大臣の会見の、ちょっと前後は分かりませんけれども、行政をゆがめたかどうか、この検証については、これも再三国会で御指摘いただきまして、情報通信行政検証委員会、これを立ち上げました。ここで委員の先生方で話し合っていただいて、この政務三役についても、行政をゆがめたかどうかという観点でこれは対象になるだろうということになっておりますので、その点については、今後、検証委員会の方で御議論がいただけるものというふうに思っております。
○本村委員 では、政務三役についても、日時とか場所とか、どういう招待を受けたかとか、飲食単価ですとか、そういったことも、総務省職員の方々と同じような調査をされるということでよろしいでしょうか、御報告いただくということで。
○原政府参考人 お答え申し上げます。
会食については、先ほど申し上げましたとおり、倫理規程違反という観点から調査は難しいと思っておりますが、いろいろと、NTTのこと、それから東北新社のことで行政をゆがめたかどうかという観点から、調査の対象になるということでございます。
○本村委員 そうすると、会食の実態は明らかにならないわけで、やはり大臣に、与党として、自民党の方ということで、自民党として、その資料を出していただきたいと思います。責任を持って出していただきたいと思います。
○武田国務大臣 党のことは党に言っていただきたいと思います。
○本村委員 今後、十三人の方、答弁に来ていただくようにお願いをしたいというふうに思います。今日も、この場所にもいらっしゃるわけですけれども、是非答弁していただきたい、真実を明らかにしていただきたいというふうに思っております。
放送法の外資規制のことについてお伺いをしたいというふうに思います。
放送法の外資規制、先ほども御議論がございましたように、外資規制を規定している理由について、まずお示しをいただきたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
基幹放送事業者等について外資規制を設けてございますが、これは、放送が用いる電波の周波数は有限希少であり、その利用に当たっては自国民を優先させるべきであること、放送は言論報道機関としての大きな社会的影響力を有することを踏まえまして、外国性を制限する観点から、この外資規制を設けているものでございます。
○本村委員 フジ・メディア・ホールディングスが二〇一二年から二〇一四年九月まで外資規制に違反をしていたということが明らかになりましたけれども、総務省はその二〇一二年とか二〇一四年当時、相談を受けていたのか、お示しをいただきたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
株式会社フジ・メディア・ホールディングスが昨日、「当社の過年度における議決権の取り扱いに関する過誤について」という文書を発表したことは承知しております。これに基づきまして様々な指摘も行われております。まずは事実関係を確認することが重要と考えており、昨日大臣から本事案について徹底的に調査するよう指示をいただき、調査を始めているところでございます。今後、調査結果を踏まえて、事案の内容を精査し、適切に対処してまいりたいと存じます。
○本村委員 先ほどもちょっと議論があったんですけれども、三月二十三日、武田総務大臣が定例の会見の中で、フジテレビと日本テレビの外資のことを聞かれて、事実関係をよく確認した上で適切に対処してまいりたいというふうに答えておられるんですけれども、この調査があって今回のことが明らかになったのか、それとも別のことで明らかになったのかということをお伺いしたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
本年三月二十三日の大臣会見におきましては、記者の方から、放送事業者の実態を見ると、外国人直接保有比率が規制をオーバーしているところが二社見当たりますということで、具体的に二社の名前を、現在超えているという趣旨で質問がございました。それについて大臣からは、事実関係をよく確認した上、適切に対処するとの趣旨を会見でお答えをしているところでございます。
次いで、三月二十三日の会見に次いで、四月二日の会見で同様の趣旨の質問が記者からございました。これにつきまして、記者の質問が、直接保有比率が二社において二〇%を超えているという質問でございましたが、大臣の方からは、放送法では、放送が有限希少な周波数を占有し、大きな社会的影響力を有することに鑑み、経営の意思決定における外国性を制限する観点から外資規制を規定している等を御説明の上、議決権比率に着目した外資規制を行っていることと、あと、指摘のあった二社につきましては、外国人の議決権比率はそれぞれ二〇%未満となっているという現状について、確認した結果を会見においてお答えしているところでございます。
○本村委員 ということは、三月二十三日の定期会見の、事実関係をよく確認した上でというのは、二〇一二年、二〇一四年とは関係のない話だ、確認だということでよろしいでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
三月二十三日に記者から質問のありましたのは、現状において外国人直接保有比率が二〇%を超えているのではないかという指摘でございましたので、その現状について、議決権比率に着目した場合、二〇%を超えていることはないということを確認したということでございます。
○本村委員 総務省が放送事業者と会食などをしていたということが東北新社のことでも明らかになりましたけれども、この問題についても誰が調査するのかということが重要だというふうに思います。第三者に調査させるべきだというふうに思いますけれども、御答弁いただきたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
フジ・メディア・ホールディングスが昨日公表したものに基づきまして様々な指摘があっていることにつきましては、事実関係をまずはフジテレビに対して確認する必要がございます。それにつきまして、大臣の指示を受けて、総務省の方で現在調査を行っているところでございます。
○本村委員 総務省ですと、やはり第三者性がないということで、第三者が調査するべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。この点でも、以前も第三者と言っていただいていますので。
○原政府参考人 お答え申し上げます。
調査についてどなたがやるかという御指摘でございますけれども、私ども今やっている倫理規程の調査は、やはり倫理規程違反が、法律に違反するようなことが判明したということで倫理規程違反の調査をやり、それがいろいろとまた、東北新社の後、またNTTが度々重なったものでございますので、私ども、最初から弁護士の方に入っていただきましたが、更にということで、検事の経験のある方に入っていただき、第三者性を強めてやっている。
それから、その過程でまさに、先ほど来、東北新社の場合で、東北新社側は総務省に外資規制違反を報告していたと発言があり、総務省側は、いや、そういう記憶がないということで、そごがあるので、そういった行政をゆがめたという疑念がありますので、それもやはりしっかりと第三者でということになっております。
一方、今、昨日のフジテレビの話でございますが、これはフジテレビの方が公表されて、フジテレビの方では外資規制違反という問題になっていますが、そういう、今、事実関係をまずは整理するということでございますので、そこは担当部局でしっかりと調査をしていただくということになろうというふうに思っております。
○本村委員 放送事業者との癒着が大変懸念をされておりますので、第三者調査を強く求めたいというふうに思います。
そして、先ほど来要求がございますフジ・メディア・ホールディングスの金光社長、そしてフジサンケイグループ代表の日枝久代表、是非この場に呼んで議論をさせていただきたいと思います。御議論をお願いしたいと思います。
○石田委員長 理事会で協議します。
○本村委員 この点でも、事実の解明が必要だというふうに思っております。
東北新社の問題についても聞かなければならないというふうに思います。
二月二十四日、武田大臣が、国家公務員倫理審査会会長宛てに、国家公務員倫理法第二十三条第三項の規定に基づく任命権者による調査結果の報告という文書を出しております。
谷脇元総務審議官などが利害関係者とは思わなかったなどと言っていたことに対し、東北新社と東北新社メディアサービスとの関係をどのように分析しているのか、お示しをいただきたいと思います。
○原政府参考人 お答えいたします。
委員御指摘の点、谷脇氏、吉田氏、秋本氏、湯本氏の四名は、二月十四日付で報告を行った調査の過程で、これは繰り返し確認いたしましたが、本人は、いずれの者も、会食時には東北新社が利害関係者であると認識していなかったということでございました。
この点、これまでの国会でも御議論ありましたが、私ども、調査を行っている官房の方では、それは、いっても、該当する職員と東北新社社員への事情聴取、それから関係書類の入手、精査を通じまして、事実関係をしっかり精査して、東北新社とその子会社について、利害関係の特定を行ったところであります。
具体的には、その二十四日の報告におきまして、東北新社は、まず、定款において、放送法に基づく基幹放送事業及び一般放送事業を行うということが、実際はやっておりませんが、定款では定められております。それから、その子会社は、御案内のとおり、基幹放送の業務の認定を受けて放送事業を行っているということであります。さらに、いろいろヒアリング等を確認いたしますと、やはり、当該子会社と東北新社の関係においては、方針を東北新社が出して、業務委託という形で子会社が事業を行うという、事実上、事業の、グループとしての一体的な運営がなされているということもございまして、私どもとしては、東北新社そのものを利害関係者に該当するという認定を行ったということでございます。
○本村委員 東北新社と東北新社メディアサービスが一体的であるということを確認をさせていただきたいというふうに思います。
今回、東北新社メディアサービスのチャンネルのうち、ザ・シネマ4Kだけが認定取消しになったわけですけれども、この認定取消しはどこの条文に抵触をし取り消されるのか。放送法百三条、百四条に認定の取消しの条文がございますけれども、どの条文で取消しになるのか、お示しをいただきたいと思います。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
総務省は、二〇一七年一月の株式会社東北新社の衛星基幹放送事業者としての認定に重大な瑕疵があったことから、職権による取消しを行うことが適当と判断し、本年三月二十六日に、株式会社東北新社メディアサービスに対し、五月一日付でザ・シネマ4Kについての認定を取り消す処分を行ったところでございます。
この取消しは……(本村委員「済みません、時間がないので、もういいです。分かりました」と呼ぶ)はい。
○本村委員 職権に基づいて認定を取り消したということですけれども、そうしますと、放送法百三条第一項、第百四条の規定により認定の取消しを受けた場合は、二年間そもそも認定を受ける要件がないんですけれども、東北新社メディアサービス、ザ・シネマ4Kは二年間参入できないんでしょうか。そういう規定になるんでしょうか。
○吉田政府参考人 お答えいたします。
放送法第九十三条の規定では、放送法第百三条第一項又は第百四条の規定により認定の取消しを受けた者は、その取消しの日から二年間は認定を受けることができないとされております。
一方、今般の株式会社東北新社メディアサービスの認定は職権により取り消されたものでございますので、放送法第九十三条の規定は適用されないものと理解しております。
○本村委員 ですから、参入しようと思えばすぐできてしまうわけでございます。認定取消しという文字が飛び交っておりますけれども、実は、東北新社や東北新社メディアサービスにとって影響がかなり小さい、甘い対応になっているというふうに思っております。
総務省とそして東北新社と癒着をして、結局甘い対応になっているのではないかということを指摘し、また今後もこの問題を追及したいというふうに思います。
ありがとうございました。
参考資料
https://motomura-nobuko.jp/wp-content/uploads/2021/04/20210406.pdf