もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2020年 2月 27日 第201国会 総務委員会

会計年度任用職員の待遇改善と正規職員増員のための財源確保を

しんぶん赤旗 2020年3月3日

自治体正規職員増を/本村氏、財源確保迫る/衆院委

 日本共産党の本村伸子議員は2月27日の衆院総務委員会で、4月施行の自治体の会計年度任用職員(非常勤職員)の待遇改善と正規職員を増やすための財源確保を求めました。
 会計年度任用職員の期末手当の支給対象となる2020年度の予算案には1738億円の財政措置が盛り込まれています。しかし各地の自治体では、月給の引き下げや、期末手当や退職手当の支給の対象にならないよう勤務日数や所定勤務時間の切り縮めが起こっています。
 「こうした対応は法改正の趣旨に反する」と迫った本村氏に対し、総務省の大村慎一公務員部長は「合理的な理由なく短い勤務時間を設定することは制度の趣旨に合わない」と認めました。
 また、授業時間のみを勤務時間と見なすなど公立校などの非常勤講師に残業代が支払われていない問題で、本村氏は「職務の遂行に欠かせない業務を行った時間は労働時間にあたると考えられ、残業代を支払うべきだ」と指摘しました。
 厚生労働省の吉永和生審議官は「使用者の明示または黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる」と答弁。大村公務員部長も労働時間の適正な把握は地方公務員においても重要だと認めました。
 本村氏は、国の人減らし政策が非正規職員の待遇改善を妨げていると指摘し、正規職員増と同一労働同一待遇に踏み出すための財源確保に全力を挙げるよう求めました。



しんぶん赤旗 2020年3月8日

日本共産党議員の国会質問/地方交付税/行革推進算定やめよ/本村氏が批判

 本村伸子議員は2月27日の衆院総務委員会で、地方交付税算定に行革推進の指標が用いられていると批判しました。
 交付税の「まち・ひと・しごと創生事業費」の算定では、「行革努力分」の指標として職員削減率などを使うことをやめるものの、「経常的経費削減率」などを使用しています。本村氏は、経常的経費には人件費、公債費、一般会計操り出し金などが含まれており、「地方が判断して、職員を増やしたくても増やせないということになっていく」と強調しました。
 また、高すぎる国民健康保険料・税の引き下げや公営企業、病院の運営のために一般会計から操り出されていると指摘。三重県名張市では、法定外繰り入れがなければ所得300万円の夫婦・子ども2人の4人家族の場合、約25・9%値上げ、年間56万8600円の保険税となる試算で、「苦しい人を一層苦しめていくことになる」と強調し、算定の指標で行革を推進する姿勢を批判しました。
 「住民の実態、自治体の実態をつかんで、厚生労働省や財務省に(値下げの)財政支援を求めるべきだ」とただす本村氏に、高市早苗総務相は高すぎる国保料・税の実態にはふれず「法定外繰り入れは一般会計の負担で行われるもので、ほかのサービスにも影響を及ぼす」と述べるにとどまりました。

議事録

201-衆-総務委員会-6号 2020年2月27日

○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 会計年度任用職員の問題について質問をさせていただきたいというふうに思います。
 会計年度任用職員の手当支給等の予算措置について、本会議でも答弁をいただきました。改めて措置の内容についてお示しをいただきたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 平成二十九年の地方公務員法及び地方自治法の改正によりまして、臨時、非常勤職員の適正な任用、勤務条件の確保を図る観点から、一般職の会計年度任用職員制度を創設いたしまして、期末手当の支給を可能とするなど、制度、運用の改善を図ったところでございます。
 会計年度任用職員制度の導入に伴い必要となる財源につきましては、来年度の地方財政計画の歳出において一千七百三十八億円を増額計上し、必要となる一般財源を確保したところでございます。

○本村委員 一般行政経費として千六百九十億円、公営企業繰り出し金に四十八億円ということで一千七百三十八億円ということなんですけれども、その額というのはどういうふうに決められたんでしょうか。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 来年度の地方財政計画は、新たに必要となる期末手当などの経費につきまして、全国の地方公共団体に対して行った調査の結果を踏まえて、その所要額を適切に計上したものでございまして、新制度に円滑に移行できるよう必要な財源を確保したものと認識をいたしております。

○本村委員 全国の自治体を調査してということだったんですけれども、現場の待遇改善にとってこれでは十分とは言えないという実態がございます。
 本会議でも指摘をしましたけれども、十分な答弁をいただけなかったということで、改めて質疑させていただきたいんですけれども、報道にもございます、先日来、衆議院の総務委員会でも参議院の総務委員会でも指摘をされておりますけれども、手当の支給のかわりに月給を下げるなどの待遇改善になっていない実態があります。月々の収入が減ってむしろ生活が苦しくなるという声が相当ございます。改善どころか待遇引下げになったケースまでございます。
 総務省はこうした実態を把握しているのか、あるいは今後調査などして把握する予定はあるのか、お示しいただきたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 会計年度任用職員の給料、報酬につきましては、類似する職務に従事する常勤職員の給料月額を基礎として、職務の内容や責任、職務遂行上必要となる知識、技術及び職務経験などの要素を考慮して定めるように地方公共団体に助言をいたしております。
 こうした助言の趣旨や各地方公共団体の実情などを踏まえた形で給料や報酬を決定した場合に、結果的にその水準が変動することはあり得るものでございますが、単に財政上の制約のみを理由として、新たに期末手当を支給する一方で、給料や報酬を削減することは適切でないと考えております。その点は繰り返し助言をいたしてきているところでございます。
 会計年度任用職員に支給される給与などにつきましては、制度導入初年度となる令和二年度にも調査を行いまして、各地方公共団体の対応状況を把握する予定でおります。

○本村委員 調査をするということですけれども、もともと給料に手当分をオンして支給していたからという自治体もあるというふうに聞いておりますけれども、しかし、現に働いている方々からすれば、過去の経緯はどうあれ、今の月給で生活設計をしているわけです。そこで減らされたのであれば、やはり処遇改善、待遇改善にはならない、なっていないというのは当然だというふうに思います。
 非正規職員の方々は、仕事の責任上も正規と同じ、でも待遇はずっと低く抑えられてまいりました。今の待遇を下げずに手当を支給できるように、十分な財政措置をしていくことを地方自治体にしっかりと伝えて改善を促していくということが必要だと思いますけれども、御答弁いただきたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 先ほども申しましたとおり、会計年度任用職員制度の導入に当たって、単に財政上の制約のみを理由として、給料の引下げなどを行うことは、改正法の趣旨に沿わないものでございます。
 総務省としては、この点につきまして、各地方公共団体に対して、事務処理マニュアルや各種の説明会、ヒアリング等を通じて個別に助言を行ってきたところでございます。
 加えて、昨年の十二月には、来年度の地方財政措置の内容とあわせて、改めて円滑な制度施行に向けた留意事項として各地方公共団体に対して通知をいたしたところでございます。
 さらに、本年一月には、各地方公共団体向けの会議で説明を行いますとともに、追加の質疑応答を発出いたしまして、周知を図り、繰り返し助言を行っているところでございます。
 今後とも、各地方公共団体において円滑な制度導入が図られるように引き続き必要な助言を行うとともに、先ほど申しましたように、制度導入後の取組状況についてもフォローアップ調査を実施いたしまして、各地方公共団体において適正な任用や勤務条件の確保が図られるように取り組んでまいりたいと考えております。

○本村委員 そうやって伝えていただくということなんですけれども、勤務時間や勤務日数との関係で手当の対象にならないという結果、待遇引下げになるというケースがございます。
 事例を三つ挙げたいというふうに思います。
 愛知県の高校の非常勤講師の方。十五時間半の線引きで手当対象にしないのに、安定的だった月給制から時給になり、その時給が引き下げられる、こういう待遇引下げの提案がございます。こういうようなケースのほかに、期末手当や退職手当の支給対象にしないよう、わざと勤務日数を少なくしたり所定勤務時間を切り縮めたりということが起こっております。
 事例の二つ目ですけれども、長野県のある自治体では、七時間四十五分の業務だったんですけれども、会計年度任用職員になるということで、変更後は七時間半にする、残り十五分は仕事は減らないので残業扱いという暗黙の了解をしているという報道もございました。
 事例の三つ目、近畿のある自治体の保育士の募集では、年間勤務日数は正規職員よりも多いのに、雇用期間のうち一カ月は必ず十七日以下ということで、退職手当の関係でそういうふうに設定しているということでございます。
 こうした対応は法改正の趣旨に反するというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 会計年度任用職員の勤務時間につきましては、その職務の内容や標準的な業務の量に応じまして、各地方公共団体が適切に判断すべきものでありまして、その結果、パートタイムに移行するということもあり得るものでございます。逆にフルタイムに移行するということもあり得るわけでございますが、ただし、単に財政上の制約のみを理由として、合理的な理由なく短い勤務時間を設定することは、制度の趣旨に沿わないものでありまして、これまでもこの点は事務処理マニュアルやヒアリングでも繰り返し指摘をしてきたところでございます。
 個別の事例につきましては、それぞれの状況に応じて適切に判断すべきものとは思いますが、こうしたものを踏まえて、さらに、先ほど申しました通知や追加の質疑応答を発出いたしまして、本年四月からの制度施行に向けた準備の最終段階において、今現在そういった対応をしております。
 適切な勤務時間などについても助言を行っておりますので、今後とも、法改正の趣旨が実現できるように取り組んでまいりたいと考えております。

○本村委員 しっかりと徹底していただきたいというふうに思います。
 次に、勤務時間の設定の問題は、以前にも質問をいたしまして、職務の遂行に必要な時間を定めるべきということで答弁をいただきました。しかし、実際の現場ではそうなっていないという問題がございます。
 公立学校等の非常勤講師、いわゆるこま講師の残業代の未払いの問題が発生をしております。授業時間のみを勤務時間としたり、授業以外の必須業務の時間をかなり短く見積もって時間設定しているために、テストの採点ですとか授業準備、時間外の子供さんへの対応など、必須業務を勤務時間外でやらざるを得ない、残業になってしまう、しかし、その分の賃金は支払われないというふうな問題が出ております。これは、民間でも塾講師などで同じ問題があり、たびたびニュースになっております。私の地元の愛知県名古屋市では、公立学校の非常勤講師の先生方が、不払いの残業代の支払いを求めて労働基準監督署に訴え、NHKのニュースでも報道されております。
 厚生労働省にお伺いをいたしますけれども、一般的に、授業準備、テストの採点、生徒さんからの問合せへの対応など、職務の遂行に欠かせない業務を行った時間は労働時間に当たるというふうに考えられると思いますけれども、どうかという点。また、取り決めた勤務時間を超えてこうした業務に従事した場合、残業代を支払うべきだというふうに思いますけれども、いかがでしょうか。

○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 労働時間に関しましては、厚生労働省におきまして、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインを定めてございます。
 この中におきまして、労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間のことをいい、使用者の明示又は黙示の指示により労働者が業務に従事する時間は労働時間に当たる旨を示しているところでございます。また、使用者の指示により、就業を命じられた業務に必要な準備行為や業務終了後の業務に関連した後始末を事業場内において行った時間につきましても、労働時間として取り扱うべきものとしているところでございます。
 お尋ねの、臨時講師が行う授業の準備やテストの採点などの行為につきましても、これらにつきましてはその実態に応じて判断されるべきものではございますけれども、これらの行為が使用者の指揮命令下において行われているものであれば、労働時間として適正に把握いただくということがまず第一でございますし、また、対応する賃金についてもお支払いいただくということかと考えてございます。

○本村委員 ありがとうございます。
 先ほどの名古屋市の事例では、先日、労働基準監督署が是正勧告と指導を行ったということでございます。
 地方自治体が残業代を踏み倒すということがあってはならないというふうに思います。勇気を持って声を上げた当事者の方々に応えて、改善がなされるまでしっかりと指導監督していただきたいと思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

○吉永政府参考人 お答え申し上げます。
 個別の事案につきまして御説明することはできませんけれども、労働基準法に照らして適正に対応してまいりたいというふうに考えてございます。

○本村委員 会計年度任用職員でも、フルタイム逃れで勤務時間を勤務遂行に必要な時間よりも短く設定しているケースもかなりございます。そうなると、きちんと仕事をしようと思えば残業が発生してくるということになってまいります。
 職務の遂行に必要な時間をきちんと設定し、やむを得ず超過勤務が発生した場合に残業代を支払うというのは当然のことだと思います。そのためには、労働時間の把握、管理がきちんと行われなければならないというふうに思いますけれども、これは総務省、いかがでしょうか。

○大村政府参考人 お答えをいたします。
 総務省といたしましては、職員の給与等の支給や健康確保などの観点から、勤務時間の適正な把握は重要であると考えておりまして、これまで、先ほど御紹介になりました厚生労働省のガイドラインに基づいた対応などを地方公共団体に対して要請をしてきたところでございます。
 引き続き、各団体において適正な勤務時間の把握に関する取組がなされるように、必要な助言をしてまいりたいと考えております。

○本村委員 先ほどのこま講師の方なんかは、労働時間の管理がしっかりとされていないという問題もございますので、ぜひその徹底もお願いしたいというふうに思います。
 四月から、非常勤講師の方々はほとんどが会計年度任用職員制度に移行をするわけでございます。適正な勤務時間の管理が行われ、残業代が支払われるのかという大きな懸念がございます。
 現在、ほとんどの非常勤の方は特別職なので、残業代の不払いなどの労働問題は労働基準監督署が監督することになっております。会計年度任用職員になると一般職となりますけれども、監督はどこが行うんでしょうか。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 一般職の地方公務員である会計年度任用職員は、人事委員会又は公平委員会に対して、勤務条件に関する苦情を相談し、あるいは措置要求をすることができると地方公務員法上定められているところでございます。

○本村委員 当事者である非常勤の先生方からは、明らかな違法の不払いがあっても、正規採用を目指していたり、次の任用のことを考えると、とても労働基準監督署に訴えることができない、声が上げられないという声も、一方でそういう悲痛な訴えがございます。
 労働基準監督署に訴えるということも難しい中で、同じ地方自治体の中にある人事委員会、公平委員会に当事者が訴えることができるのかどうかという問題がございます。また、改善勧告が出たとしても、自治体が是正するのか、実効性という点で問題がございます。今後どういうふうに対処していくのか、お答えいただきたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 苦情相談を受けました人事委員会又は公平委員会は、中立的かつ専門的な人事機関として、地方公務員法等に基づいて職員の苦情処理を行い、その事務に関しましては、人事委員会規則等に基づきまして、相談内容の秘密の保持や苦情相談を起因とした不利益取扱いの禁止が適切に行われていると認識いたしております。
 実際、人事委員会等が平成二十九年度中に苦情相談を処理した件数は一千三百八十七件ございます。
 また、勤務条件に関する措置要求に対しましては、必要に応じて是正勧告を行うこととなりますが、この勧告は、措置要求制度が職員の勤務条件決定を補完する目的の制度であることに鑑みまして、勧告を受けた機関は、これを可能な限り尊重すべき政治的、道義的責任を負うものでございます。
 総務省といたしましては、四月の施行に向けて、各地方公共団体に対して、会計年度任用職員が人事委員会等の苦情相談等の対象となる旨をあらかじめ募集、採用に当たって説明するように通知をしておりますほか、人事委員会等が集まる研修会の場などで、苦情相談等の対象となる職員が今回の施行後は特に増大することになる可能性がある旨を周知をしてきておりまして、人事委員会等の役割が大変重要になってくるということの注意喚起を行っているところでございます。
 引き続き、人事委員会等において苦情相談及び措置要求が適切に行われるように必要な助言をしてまいりたいと考えております。

○本村委員 非常勤講師の方々を始め非正規の公務員の方々は、どれほど重要な職務を担って頑張っていても、次の任用が保障されないわけでございます。そして、非常に不安定な立場に置かれています。長年働いてきた非正規職員の方々は、会計年度任用職員制度に移行するということによって雇いどめになるのではないかという不安も持たれております。本来、正規が当たり前だというふうに思いますけれども、今申し上げました残業代、これは不払いがないようにということでぜひ強めていただきたいと思います。
 総務省は、法改正に当たって、マニュアル等で任用の見直しを求めてきましたが、最も見直すべき、正規の職員を充てるべき職への移行が進んでいないという実態がございます。管理職や権力的業務にかかわる職まで会計年度任用職員に移しかえようという動きが既に出ております。
 例えば、ある自治体では、幼稚園の園長さんをパートタイムの会計年度任用で募集しようとしております。園長さんといえば管理監督者でございます。それなのに、パートタイムにするために、月十六日勤務という信じられない条件が設定されております。ほかの自治体でも、ほかの行政職員に指導助言を行うような専門的な職、あるいは税の滞納処分にかかわる職員、これがパートタイムの会計年度任用で募集されているなど、本来正規職員が担当すべき業務がそのまま新たな非正規へと置きかえられております。
 常勤が担うべき職に非正規の任用を行うのは法の趣旨に照らして不適切だと思いますけれども、その点、お答えいただきたいと思います。

○大村政府参考人 お答えいたします。
 個々の職への職員の任用に当たりましては、法の趣旨を踏まえて、つけようとするそれぞれの職の職務の内容や責任の程度に応じまして、任期の定めのない常勤職員や会計年度任用職員などのうち、いずれが適当であるかを適切に判断して職員を任用すべきものでございます。
 会計年度任用職員の職務の内容や責任の程度につきましては、常勤職員と異なるものでありまして、例えば、組織の管理、運営自体を行う職務に会計年度任用職員をつけることは適切ではないと考えられます。こうしたことは、事務処理マニュアルやヒアリングなどを通じて、各地方公共団体に繰り返し助言をしてきたところでございます。
 例えば、幼稚園の園長につきましても、職務の内容や責任の程度などがどのようなものかを客観的に考慮して、関係法令、ここでは学校教育法になりますが、こうしたものを踏まえて、また、個々の事例に即して適切な形態で任用すべきものと考えております。
 今後とも、適切な任用がなされるよう、各地方公共団体に助言をしてまいりたいと考えております。

○本村委員 こういう事例が横行しておりまして、適切に、適切にというふうにおっしゃるんですけれども、強めていただきたいということでございます。
 自治体からは、予算措置の具体的な話が出るのが遅かったという御意見もございます。財政的に厳しい中で、新たな予算措置が確定しなければ改善したくても難しいと考えた自治体が多かったのではないかというふうにも思われます。その根底には、やはり、長い間人員削減を迫ってきた政府に対する不信感があるのだというふうに思います。国は、これまでの人減らし政策の誤りをしっかりと認めるべきでございます。
 地方自治体が抜本的に正規職員をふやせるように、同一労働同一待遇へ改善に踏み出すための財源確保、これに全力を挙げるべきだというふうに思いますけれども、総務大臣、お答えいただきたいと思います。

○高市国務大臣 地方公共団体におきましては、つけようとする職の職務内容、勤務形態などに応じて、任期の定めのない常勤職員や会計年度任用職員などのうち、いずれが適当かということを適切に判断して職員を任用すべきでございます。
 先ほど来、今回の会計年度任用職員制度の導入に際して、地方に御注意いただくことについてマニュアルや助言を行ってきたことを公務員部長から説明をさせていただきました。標準的な業務に必要な職員給与費については、引き続き適切に財政措置を講じてまいります。

○本村委員 先ほども申し上げましたように、会計年度任用職員の手当の予算措置千七百三十八億円、これではまだ足りないわけでございます。そのこと、調査をしていただくということですけれども、更に財政措置を拡充していただきますことも強く求めておきたいというふうに思います。
 続きまして、地方交付税の算定に関してお伺いをしたいというふうに思います。
 先ほども議論がございましたけれども、まち・ひと・しごと創生事業費のうち、地域の元気創造事業費についてお伺いをいたします。
 この中の指標として、地域経済活性化分では、全国と比較をして地域経済活性化の成果が大きい団体が、地方交付税算定上有利になる扱いになっております。その指標なんですけれども、第一次産業産出額、外国人延べ宿泊者数ですとか、あるいは農業産出額ですとか、小売業年間商品販売額や従業員数、事業所数などが指標になっております。
 災害に遭われた自治体があるわけです。農業者の方々、企業の方々が被害に遭われております。そうすると、出荷はできません。そういうことが不利になる制度ではないか。また、新型コロナウイルスで、愛知県の蒲郡市の老舗旅館が、中国からの団体客のキャンセルが相次いだことで廃業をされました。ほかにも、新型コロナウイルス問題で、名古屋市内の飲食業の方から、予約キャンセルが相次いで倒産しそうだという悲鳴が上がっております。倒産ということになりますと、そういうことで不利になる。災害や感染症で被害を受けている方々がいらっしゃる自治体が、これでは不利になるのではないか。
 こういう指標はやはりおかしいと思います。やめるべきだというふうに思いますけれども、大臣、お答えいただきたいと思います。

○高市国務大臣 まず、倒産等、個々の事業者への対応につきましては、中小企業金融と経済産業省などが対応されております。
 地域の元気創造事業費に係る御質問についてですが、これは、地域経済活性化に積極的に取り組み、成果を上げた団体では、全国標準以上の財政需要が生じていると考えられることから、取組の成果に関する指標を用いて算定額を割り増しています。
 この算定に当たっては、個別分野で成果を上げることが困難な場合でも、地域経済活性化に向けた各地方団体のさまざまな取組の成果を反映できるように、できるだけ多くの指標を採用して、地方団体の努力を多面的に評価をしてございます。
 先ほど、委員が災害や感染症の例を挙げられました。この指標の算定に当たっては、外的要因による全国的な動向を考慮して、各団体の指標の伸び率を全国の指標の伸び率と比較をして、全国の数値を上回っている団体の算定額を割り増すということとしております。また、指標の伸び率が全国の指標の伸び率を下回っている団体についても、算定額を割り落とすことはしておりません。
 ですから、このような算定を継続的に行うことで、各地方団体の地域経済活性化に係る取組を適切に反映していけると考えております。

○本村委員 被災をされた自治体や、あるいは感染症で被害を受けている方々がいらっしゃる自治体が不利になるような、そういう算定はやめるべきだというふうに思います。
 地域経済活性化と言いますけれども、消費税増税のもとで倒産がふえたり、大型店の撤退とか廃業とか、地域経済が疲弊をしております。消費も抑制的になっております。地域経済活性化といっても、消費税の増税で地域経済を冷え込ませているのは安倍政権だというふうに思います。
 地域格差がございます。経済格差がございます。最低賃金だって、地域によっても違うわけです。地域の実情がある中で、こういう指標を使って地方交付税で経済格差を一層助長するようなやり方はやめるべきだということを強く申し上げたいと思います。
 もう一つ、まち・ひと・しごと創生事業費のうち、地域の元気創造事業費の中で、行革努力分の指標について伺いたいと思います。
 来年度は、行政需要の変化に合わせて、職員数削減率及び地方債の残高削減率を廃止するとしております。総務省も、児童福祉司ですとか土木技術職員など、増員を言及しております。子供さんへの課題の対応ですとか災害対応など、どこも人手不足が言われているわけですけれども、そもそも職員削減率を算定で求めていくということに無理があったというふうに思います。
 交付税算定で、職員削減率で競わせるやり方を本当になくすというのならいいのですけれども、実質、来年度も人件費を減らせということで圧力をかけているという問題がございます。新たに経常的経費削減率という指標をつくったということは先ほども御議論がありましたけれども、その経常的経費削減率とは何かというふうに聞きますと、人件費、扶助費、公債費、一般会計繰り出し金の削減率が問われているわけでございます。国も、先ほど申し上げました児童福祉司や技術職員をふやすようにというふうな方向にかじを切ったのに、人件費を削れというところの圧力で、結局、別のところの人員を削れということになってまいります。
 この間の人員削減路線はさまざまな問題を引き起こしております。例えば、新型コロナウイルス感染症対策で検査をする自治体の衛生研究所。例えば名古屋でも、検査できる技術力を持った人が足りなくて、二十四時間体制をとれずに、一日に検査ができる検体数が限られているという実態がございます。いろんな部署でこういうことが起こってまいります。短絡的な自治体リストラ、こういう政策はもうやめるべきだというふうに思います。
 本会議で高市総務大臣は、極めて厳しい地方財政の現状を踏まえると、不断の行革による財政捻出が求められているとしております。不断の行革、不断の行革ということで、地方が判断して、住民の皆さんの必要に迫られて、需要に応えようということで職員をふやしたくても、これではふやせないということになっていくんじゃないかというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

○高市国務大臣 まず、令和二年度においては、児童虐待防止対策の強化を進めていることなどを踏まえて、職員数削減率及び人件費削減率を用いた算定を廃止するということについては、本村委員にも十分御理解いただいている旨、先ほどお話がございました。
 経常的経費削減率ということについて、役所にもお問合せをいただいたようですけれども、これは人件費だけではなくて、物件費や補助費それから繰り出し金の削減率も含まれます。例えば、事務の実施方法を見直す場合、民間委託を行う場合と民間委託から直営に戻す場合、いずれにおきましても、見直しによって事務の執行が効率的になって経費の削減を実現した場合には、経常的経費削減率は改善するということになりますから、必ずしもそこで職員数や人件費の削減ということを評価する指標ではないということも御理解いただけると思います。
 各地方団体が直面する行政課題に対応するために、個別の分野においては経費が増加することもあると存じます。あわせて、歳出全体にわたって徹底した見直しを行って、めり張りのある歳出の実現、そして行政運営の効率化に努めていただかなければなりませんし、多くの団体ではそのようにしていただいていると理解をしておりますので、こういう行政改革の取組を総体的に評価する指標としてこの経常的経費削減率を用いることといたしております。

○本村委員 トップランナー方式については、二〇二〇年度から、業務改革の取組等の成果を反映した算定というふうに表現を変えたそうですけれども、学校の用務員事務や施設管理、情報システム業務で民間委託、指定管理者制度の導入、公立大学の独法化ということなど、業務を民に切り出すことをさせようとしております。
 それに加えて、この経常経費削減率の中で、扶助費なんですけれども、これは生活困窮者の方や児童や障害者等を援助していくための必要な経費です。それを削った方が地方交付税の算定で有利になる、こういうのもやはりおかしいというふうに思います。
 また、一般会計の繰り出し金は、高過ぎる国民健康保険料、保険税引下げのために、あるいは公営企業、病院などの運営のために一般会計からの繰り出しをしているんですけれども、それを削れば削るほど交付税算定上有利になるというのはやはりおかしいというふうに思います。
 一般会計繰り出しの問題なんですけれども、「地方財政の見通し・予算編成上の留意事項等について」の、いわゆる内簡の中でも「法定外繰入等の早期解消に向けて取り組むこと。」とか書いてありまして、また、安倍首相が進める新経済・財政再生計画の中でも、国保財政の健全化、法定外繰入れの解消で圧力をかけております。
 具体的な事例でお示しをしたいんですけれども、三重県名張市の国民健康保険税ですけれども、法定外繰入れはしないケースでございます。保険料の値上げの提案がされております。御夫婦とそして子供さん二人の四人家族の自営業、夫の所得は三百万円の場合、保険料を年間五十六万八千六百円払えという提案でございます。四人家族で所得が三百万円で五十六万八千六百円払えというわけでございます。
 大臣は、財政支援を拡充しているから法定外繰入れ等の早期解消というふうに言っているんですけれども、しかし、現場は本当にぎりぎりの生活をしている人に二五・八六%の保険料の値上げを提案しているわけでございます。ぎりぎりの生活をしている方々を一層苦しめることになってしまいます。法定外繰入れをしないと、現場は苦しい人を一層苦しめていくということになってくるわけでございます。
 名張市の場合は、法定外繰入れはしないということで、こういう重い負担を押しつけようとしているわけですけれども、これでは貧困を一層深刻にしてしまいます。SDGsというふうに言っておりますけれども、その第一の目標は、貧困をなくすということでございます。そのことに逆行することになってしまいます。
 私たちは、国民健康保険料、保険税引下げのために一兆円の公的資金を投入するべきだということを求めております。子供さんが多ければ多いほど保険料が高くなるような均等割、これもやめるべきだというふうに求めております。
 総務大臣は、一般会計繰り出し金を減らした方が交付税算定上有利になる仕組みで国民健康保険料、国民健康保険税引下げのために努力をしている自治体の足を引っ張るんじゃなくて、住民の皆さんのこういう保険料、保険税の実態をつかんで、自治体の実態をつかんで、厚生労働省や財務大臣にもっと財政支援をしろということを求めることが必要なのではないかと思いますけれども、大臣、お答えいただきたいと思います。

○高市国務大臣 国民健康保険の健全な財政運営のために市町村が行う一般会計からの決算補填を目的とする法定外繰入れなどにつきまして、厚生労働省から地方団体に対して、赤字削減・解消計画を策定した上で、計画的な削減、解消を進めるように求めていると承知をしております。
 加えて、平成三十年度から、都道府県が財政運営の責任主体となる新制度が施行されたということに伴って、毎年約三千四百億円の財政支援の拡充が行われるといったことで、保険者の財政基盤が強化されたところでございます。
 こういったことを踏まえますと、受益と負担の均衡を図って、国民健康保険の健全な財政運営のためには、この法定外繰入れなどの計画的な解消は必要だと考えております。この法定外繰入れなどは一般会計の負担で行われるものでございますので、これ自体、ほかのサービスにも影響を及ぼすものだと考えております。

○本村委員 だから、それでは、財政支援したからと言っていますけれども、それでも、年間の所得が三百万円の四人家族の方が五十六万八千六百円の保険料を払えということを迫られる実態があるわけです。実態をしっかりと調査をして、財務大臣や厚生労働大臣に、総務大臣として、国保料、国保税、引き下げるために財政支援しろということをもっと要求をしていただきたいというふうに思います。
 最後にお伺いをしたいんですけれども、地方税徴収率についても、今回、交付税の算定で、地方税の徴収……

○大口委員長 本村君、時間が来ております。

○本村委員 はい。
 苦しい人を一層追い詰めることにつながっていくんじゃないかというふうに思いますけれども、そうならないようにぜひしていただきたいと思いますけれども、御答弁いただきたいと思います。

○大口委員長 もう終わりました。(発言する者あり)はい。終わっています。

○本村委員 最後に、答弁、お願いします。

○大口委員長 もう終わっていますので。

○本村委員 ぜひ、生活が苦しい人を一層苦しめるようなことがないようにしていただきたいということを強く求めまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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