もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2020年 4月 7日 第201国会 総務委員会

電波法改定案質疑・5Gエリア拡大、人体への影響検証を

しんぶん赤旗 2020年4月16日

日本共産党議員の国会質問/5G人体影響調べよ/本村氏「国民に不安の声」

国民の苦難に寄り添い、くらし守る
 本村伸子議員は7日の衆院総務委員会で、電波法改定案をめぐり、5G(第5世代移動通信システム)のエリア拡大の考え方、料金値上げや基地局増加に伴う人体への影響など検証すべきだとただしました。
 5Gは4Gよりも多くの基地局が必要であり、今までよりはるかにエネルギーの強い電磁波が使われ、人間や地球環境への影響を懸念する声が世界中で広がっています。
 本村氏は、「国民、住民のなかには不安の声がある」と指摘。「今苦しんでいる方々の声を聞いて検証することが必要」と迫りました。
 総務省の谷脇康彦総合通信基盤局長は「科学的な知見を蓄積する必要がある」と述べました。

議事録

201-衆-総務委員会-13号2020年4月7日

○本村委員 日本共産党の本村伸子です。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 きょうにも、新型コロナウイルス感染症の問題で緊急事態宣言が出されるというふうに言われております。その理由や目的、実施措置の十分な説明を求めたいというふうに思いますし、基本的人権を制限する、その濫用は慎むことを強く求めておきたいというふうに思います。そして、感染拡大を防止するためにも、休むことができる補償というものが必要だというふうに思います。
 政府の緊急経済対策の案を見てみますと、生活資金臨時給付金は総務省の担当だということですけれども、これは本当に、世帯単位ということも問題ですし、限られた世帯にしか給付されない仕組みだということで、私ども緊急に要望もさせていただいておりますけれども、緊急に全ての国民、住民の皆様に一人十万円、これは一回限りじゃなくて、緊急の措置でございます。そして、賃金や収入の補償をしていく仕組みを緊急につくる必要があるということで要望もさせていただいておりますけれども、限られた世帯に限るこうした給付金ではなくて、しっかりと休むことができるような補償をとっていただきたいということをまず求めておきたいと思います。
 法案について質問させていただきますけれども、各通信事業者による5Gの商用が始まっております。5Gを受信できる地域は、まだ、ごくごく限られております。改定案でも、5Gの周波数を更に確保するための制度整備というふうに言われております。法案の中には具体的には入っていないんですけれども、そういうことだというふうに言われております。
 しかし、5Gは、昨年、周波数が割当てがなされたばかりでございます。電波は、有限希少な国民、住民の皆さんの共有財産でございます。国民、住民の皆さんにとっての必要性ですとか、どれくらい割当てが必要なのか、こういうことをイメージ先行ではなく具体的に示していくということが欠かせない、最低限欠かせないことだというふうに思います。5Gのさまざまな課題について、情報提供、検証、対策のあり方など、政府の責任が問われているというふうに思います。
 5Gは、先ほど来議論がございますように、特性として、大容量、超高速、同時多数接続など示されておりますけれども、このサービスの提供には、一局でカバーできるエリアが小さく、従来の人口カバー率を指標とした場合、従来の数十倍の基地局の投資が必要だというふうに言われております。総務省が求めている全国展開の確保のイメージも、十キロ四方のメッシュに区切り、事業可能性のあるエリアを広範にカバーというふうにされております。利用者の負担増の問題も懸念をされているわけでございます。
 総務大臣にまずお伺いをしたいんですけれども、5Gのエリアカバーの考え方、設備投資を急いだ場合の料金への影響についてどう考えているのかということをお示しをいただきたいと思います。

○高市国務大臣 5Gは、地域の発展に不可欠な基幹インフラとして、全国への速やかな展開が重要でございます。しかし、今、本村委員おっしゃいましたように、4Gよりも多くの基地局を設置する必要がございます。設備投資負担をできるだけ軽減しながら、低廉で高度なサービスを実現するということが課題となってまいります。
 総務省では、昨年四月の5Gに係る周波数割当ての際に、各携帯電話事業者に対して、二年以内に全都道府県でのサービスを開始することを義務づけるとともに、都市、地方を問わず、早期かつ広範に全国展開するよう条件を付しております。
 さらに、5Gの設備投資を支援していくために、条件不利地域における5G基地局などに要する経費の補助や、5G投資促進税制の創設といった財政支援に加えまして、複数事業者による基地局インフラの共用の促進といった環境整備にも取り組んでおります。
 こうした取組によりまして、事業者の投資負担を軽減するとともに、改正電気通信事業法の着実な施行を通じて事業者間の公正な競争を促進することで、利用者の料金負担が軽減されるように努めてまいります。

○本村委員 従来の数十倍の基地局の設置が必要だというふうなことですけれども、5Gを使っていない人の料金を引き上げてはならないというふうに考えますけれども、総務大臣の御答弁をお願いしたいと思います。

○高市国務大臣 5Gのサービス開始後におきましても、総務省としては、公正競争を通じて料金の低廉化を図っていくという点は変わりません。
 各携帯電話事業者が三月に発表した5G料金でございますが、4Gの料金に千円程度上乗せしたものであり、また、サービス開始当初のキャンペーンも相まって、4Gと同水準の料金での提供となっております。
 また、4G料金の水準というものを見ましても、5G開始に伴う引上げの動きはございません。むしろ、一部事業者においては、4G大容量プランの値下げの動きがございます。
 ですから、総務省としましては、5Gサービスについても、引き続き、事業者間の公正な競争の促進を通じて、通信料金と端末代金の双方において、利用者にとってわかりやすく低廉な料金とサービスが実現されるように取り組んでまいります。

○本村委員 二月二十七日付の読売新聞の中で、森川博之東大教授が、5Gが一気に実現できない理由について聞かれて、「費用などの問題があって基地局をたくさん作れないからだ。基礎的なところは4Gでカバーする。4Gの海に5Gの島があり、そこだけ高速・大容量通信が使えるイメージだ。スマホも4Gでつながり、時に5Gでつながるという混在状態がしばらく続く」「低遅延が不可欠な遠隔手術や自動運転はもっと後になる」というふうに語られ、現状についてわかりやすいものだというふうに思います。
 5Gは、あれもこれもできるということではなく、さまざまな問題があるというふうに思います。5Gをどうしようと関係企業は考えているのか、何をやろうとしているのか、国民、住民の皆さんにわかりやすく示すということは、これは最低限のことだというふうに思いますけれども、お答えをいただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 5Gで何ができるのかという点でございますけれども、国民の皆様にわかりやすく、この5Gあるいはローカル5Gというものの利用シーンをお見せをしていくということも重要だと考えております。
 今年度からローカル5Gに関します開発実証を行ってまいりますけれども、農業ですとか医療、さまざまな分野でこの5Gという技術がどのように使えるのかということを明確にお示しができるようにしてまいりたいと考えております。
 また、5Gサービスそのものの提供状況につきましても、各携帯事業者、ホームページなどで公表しておりますけれども、こうした情報の提供が更に行われるよう私どもとしても促してまいりたいというふうに考えております。

○本村委員 イメージ先行ではなくということで、ぜひ求めたいと思います。
 たくさんの基地局が必要となりますと、生活環境への懸念もあるわけでございます。どうふやしていくのか、さまざまな検討がされている段階だと思われますけれども、その過程にも、国民的な、住民的な議論が必要だというふうに思います。今までよりはるかにエネルギーの強い電磁波が使われるということで、人間や地球環境への影響を懸念する声は、これは世界じゅうに広がっております。
 昨年欧州を訪れたときに調査も行わせていただきました。ジュネーブでは、州の国土整備局国土情報課長から、ある通信事業者が5Gの設備工事をしようとした地域において、直接民主制による請求があったと。ジュネーブ州で健康被害がないという証拠がない限り工事をストップすることになったという経過ですとか、あるいは、アンテナの数を現在よりふやすことは認めず、つけかえをすることでトータルの本数は変えない方向で5Gの開始を認めているというお話などもお伺いをいたしました。
 また、スイスコムの課長からは、5G電波の健康への影響について、WHOの十倍厳しい基準を用いるというお話や、データトラフィックがふえているが基地局の出力を上げられないので、アンテナの数を多くすることでカバーしているというお話などもお伺いをいたしました。
 昨年の議論では、健康への影響について、電波防護指針は国際組織などの基準値に準拠しているというふうに述べておられましたけれども、この点に関して伺いたいんですけれども、具体的に、5Gの基地局というのは何平方メートルに一カ所必要なのか、それは4Gとどういう違いがあるのか、また一基地局が出す出力は4Gと5G、どう違うのかという点についてお伺いをしたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 携帯電話の基地局の出力につきましては、個別の設置環境による部分がございますけれども、標準的な5G基地局の出力は、4G基地局の出力と比べて基本的には変わらないものと認識をしております。
 また、必要となる5G基地局の数でございますけれども、標準的な諸元及び設置環境を想定をいたしますと、十キロメートル四方のメッシュをカバーするには約十四局の基地局が必要になると想定されるところでございます。
 また、4Gとの比較ということでございますけれども、5G基地局の中で、いわゆるサブ6と言われます4Gと同様の周波数を用いる基地局については、一つの基地局がカバーできるエリアは4Gと同等の広さでございますので、必要となる基地局数もおおむね同じでございます。
 他方、より高い周波数でございますミリ波帯につきましては、一つの基地局がカバーできるエリアが狭くなりまして、一般論としては、必要となる基地局数はふえることとなりますけれども、通常、5Gサービスのエリア形成に当たりましては、先ほど申し上げたサブ6とそれからミリ波の基地局をニーズに応じて組み合わせて展開されていくものと認識しておりまして、単純に4Gの基地局数と比較することは難しい面があることは御理解をいただきたいと思います。

○本村委員 出力は標準的には4Gと5Gは変わらないというふうにおっしゃいましたけれども、ミリ波でいいますと、どのように変わりますでしょうか、4Gと5G。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 ミリ波帯ということになりますと、高い周波数でございまして、電波の直進性が強いということで、遠くまで飛ばないということでございます。したがいまして、サブ6と比べますと、基本的には出力は弱くなるというふうにお考えいただければと存じます。

○本村委員 サブ6の方は、4Gとどういうふうに違うんでしょうか。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 先ほども御答弁申し上げましたけれども、サブ6につきましては、4Gで使っております周波数とほぼ同等の帯域でございますので、4Gと5Gの基地局の出力につきましては、ほぼ同じということでございます。

○本村委員 引き続きこの問題について伺いたいんですけれども、二月十三日付の英紙フィナンシャル・タイムズ紙では、スイス政府が5Gのネットワークの使用停止を命じたというふうに書かれております。5Gが健康に与える悪影響への懸念が拭えないためだというふうに報道をされておりますけれども、これは正確な報道ではないというふうに聞いておりますけれども、お伺いをいたします。
 三つお伺いをいたします。
 スイスの環境当局の検証作業はどういうものであるのかという点。二点目が、5Gの電磁波は、長期間被曝した場合の影響はまだわからないという意見があるが、どう考えるのかという点。三つ目、WHOは、電磁波の過敏症と言われるようなさまざまな症状があるというのは事実だというふうに言っていると思いますけれども、そうした電磁波過敏症の子供たちの実態というのは、どのように総務省として把握をしておられるのかと、日本政府としてどのような検証をして影響なしというふうにしたのか、この点、お伺いしたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、スイスについてのお尋ねでございましたけれども、スイスでは、現在、5Gで利用される電波の技術的特性を考慮した基準値の見直しを検討していると承知しておりますけれども、これは、報道されておりますような5Gの停止を決定したというものではございませんで、携帯電話事業者による5Gサービスや基地局整備はおおむね進められているものと承知をしております。
 電波の人体に与える影響につきましては、これまでの科学的知見をもとに十分な安全率を考慮いたしまして、国際的ガイドラインの基準値に準拠した電波防護指針が策定されておりまして、5Gで利用される電波を含め、この基準値を満たせば安全性が確保されるものと考えております。
 委員御指摘の電磁波過敏症など、電波の熱作用以外の生体影響や、電波の長期暴露が健康に影響を及ぼす可能性につきましては、国内外でこれまで多くの研究が行われてきておりますけれども、このような影響の存在を示す科学的な根拠は見つかっていないものと承知をしております。
 総務省としましては、電波の安全性につきまして、今後とも研究や検証を進めるとともに、国際機関での検討に積極的に貢献するなど、引き続き必要な取組を行ってまいりたいと考えております。

○本村委員 国民、住民の皆様の中には不安の声がございます。5G推進ありきではなくて、やはりこうした不安の声にちゃんと応えていくということが必要だというふうに思います。
 今苦しんでいる方々の声を聞いて検証することが必要だと思いますけれども、その点、御答弁いただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 電波が人体に与える影響につきましては、先ほども御答弁申し上げましたように、引き続き、総務省としても科学的な知見の蓄積を行ってまいる必要があると考えております。
 したがいまして、さまざまな研究等につきまして、私どもとしても十分にフォローしてまいりたいと考えております。

○本村委員 実際に苦しんでみえる方がおられますので、そうした方々の声をしっかりと聞いて、5G推進ありきではなく、そうしたことを取り組んでいただきたいというふうに思います。
 5Gは大容量のデータが行き来をいたします。そのために、今回の法案でも、ダイナミック周波数共用システムということで、そのことが混信しないように調整する必要があるんだということでこのシステムが導入をされるという中身になっております。
 しかし、先ほども申し上げましたように、電波というのは有限で希少な国民、住民の皆さんの共有財産でございます。国民、住民の皆様のさまざまな多様なニーズにバランスよく使っていくことが欠かせないというふうに思います。5Gに必要だから利用範囲を広げていくということだけでは、ほかの多様な利用を押しのけてしまうのではないかという懸念もございます。
 その点、総務省はバランスをどのように考えているのかという点もお伺いしたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 携帯電話は、改めて申し上げるまでもなく、我が国の社会経済活動や国民生活の利便性の向上を図る上で欠かせない社会インフラでございまして、今後とも、5Gに必要な周波数の追加割当てを行うことは重要であると認識をしております。
 他方、携帯電話以外につきましても、衛星通信ですとか、IoTによる各種センサーなど、さまざまな分野において電波の利用が顕在化をしているという点も事実でございます。
 総務省では、こうしたさまざまな分野における電波の利用ニーズや利用技術の動向などを適正に把握するため、毎年、電波の利用状況調査を実施しているところでございます。この調査結果などを踏まえながら、引き続き、5Gを始め、さまざまな分野において公平かつ適正に電波が利用されるよう、周波数割当て等を実施してまいりたいと考えております。

○本村委員 具体的には、来年度に向けて、周波数アクションプランということで、検討過程では主に二カ所の周波数帯が共用が検討されているということでございます。
 具体的に想定されているのが二カ所ということで、一つ目の方は公共用の業務と放送業務がある、二つ目は固定無線アクセスシステムなどがあるということなんです。
 まず、一つ目の公共用業務と放送業務に使われている周波数帯についてちょっとお伺いをしたいんですけれども、公共用ということで、公共用が必要に応じて使えないということが生まれれば、国民の皆様との間で問題となるというふうに思いますし、放送事業者の方々からも、パブリックコメントで、放送の企画上、事前に運用場所が決まっていないケース、突発的に発生する事件、事故報道や予測できない大規模災害発生時の災害報道において、中継車やヘリコプターに搭載し、緊急に運用するケース等、事前に計画できない運用が日常的に存在するという御懸念の声が寄せられております。
 公共的な役割を担っているわけでございます。多様な国民の皆様、住民の皆様のニーズに応えていくというバランスの問題があるというふうに思います。既存の免許人の方々が必要とするときに阻害されるようなことがあってはならないというふうに思いますけれども、その点、どのように考えるのか、お示しをいただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 今回御審議をいただいておりますダイナミック共用システムでございますけれども、まず、大原則として、一次利用者の保護について十分に配慮することが適当であるというふうに考えております。すなわち、一次利用者、既存免許人の電波の使用を妨げない範囲で新規利用者が電波を使用するということを前提としているところでございます。
 公共用の目的の電波の利用は極めて重要でございます。今申し上げたような方針を踏まえながら、今後詳細な検討を進めてまいりたいと考えております。

○本村委員 今回と前回の法改正の問題なんですけれども、公共用の無線について、前回の電波法の改定で、公共無線局の減免について、非効率な技術を使用していると認められる公共用の無線局に対して、電波利用料を徴収する規定を整備をしたわけなんですけれども、この公共用の無線が急な設備投資を求められるということがないのか、減免されていた電波利用料の徴収増加ということになってはならないと思いますけれども、その点、お答えいただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、昨年の電波法改正におきまして、現在電波利用料を減免しております公共用無線局のうち、非効率な技術を用いているものにつきまして、電波の有効利用を促すための一つの手段といたしまして、電波利用料を全額徴収できることとしたわけでございます。
 具体的な徴収対象につきましては、使用している技術が非効率かどうか、また、同じ周波数の使用を希望する者がほかにいるかどうかなどを勘案して政令で定めることとしております。
 この制度の対象となる具体的な無線局の検討に当たっては、電波に関する需要の動向、使用している無線設備の状況、電波の効率的な利用を図る上で支障となっている要因などを踏まえる必要があると考えております。
 このため、これらの点につきまして、公共用無線局の現状を具体的に把握するため、昨年度、臨時の利用状況調査を実施したところでございます。
 今後、調査結果について精査を行いまして、その結果を踏まえて、引き続き慎重に対象の検討を進めてまいりたいと考えております。

○本村委員 公共用の無線の減免が外されて、利用料が徴収増加ということにならないようにしていただきたいというふうに思います。
 二つ目の周波数帯の問題ですけれども、第一利用者が押しのけられることがあってはならないというふうに思います。担保はどうなっているのかという点もお示しをいただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 ダイナミック周波数共用におきましては、既存免許人の周波数の利用というものが優先をされる、現状どおり使えるということでございますけれども、新規利用者、つまり二次利用者は、既存免許人の電波の使用を妨げない範囲で電波を使用することを前提としておりますので、総務省におきましては、新規利用者への免許付与の際にその旨を共用条件として規定する、これによって明確化を図るということを考えております。

○本村委員 第一利用者が押しのけられることがあってはならないということを強く求めたいというふうに思います。
 今回の共用システムなんですけれども、昨年のパブリックコメントでは、放送事業者から、万が一混信が発生し運用に支障が出た場合や、システムのふぐあいによって周波数の共用ができなくなった場合の連絡体制や責任の所在、損害について、取扱いなど整理しておくべきという意見が出されました。
 これは事前に行わなければならないというふうに考えますけれども、その点、御答弁いただきたいと思います。

○谷脇政府参考人 お答え申し上げます。
 委員御指摘の点は極めて重要な点でございまして、総務省におきましては、このダイナミック周波数共用システムの運用に関する調査、実証の中で昨年度からさまざまな検討を行っておりまして、この検討の中で、システムと利用者との間のアクセス障害が起きないような防止策であったり、システムが停止した場合の取扱いなどのルール検討を行っているところでございます。
 また、電波有効利用促進センターとこのサービスを受ける利用者との間の損害賠償のあり方についても、この利用促進センターを含む当事者間の契約で担保をしていただく必要があるだろうというふうに思っております。
 いずれにいたしましても、令和三年度からこのシステムというものを稼働したいと考えておりまして、それに先立つ形で明確なルールの整備を進めてまいりたいと考えております。

○本村委員 時間がないので、ちょっと先に進ませていただきます。
 技術の基準に不適合な機器の流通の抑止の問題ですけれども、今回、技術不適合機器を流通させないために、その義務を怠れば、勧告、公表、命令、罰則と行政指導が行われるということになっております。そうした規制強化をしても、総務省が発見できなければ指導ができないわけでございます。
 これから総務省は試買テストなどを通じて発見していくというふうに聞いておりますけれども、実効性を上げていくためにも、総務省の職員体制も強化しなければいけないというふうに思います。ぜひ増員をしていただいて強化をしていただきたいという点を総務大臣にお願いしたいのと、もう一点、時間がございませんから、プラットフォーマーへの規制が今回なかったわけでございます。欧州では、新たにプラットフォーマーに対して違法な無線設備の有無をチェックさせる責務を負わせるなどしているわけで、プラットフォーマーの規制も行うべきだというふうに思いますけれども、この二点、総務大臣に答弁をお願いしたいと思います。

○高市国務大臣 今般の法改正によりまして技術基準に適合しない無線機器に対する規制を強化するに当たっては、無線機器が技術基準に適合しているか否かをより効果的に確認するためには、これまで総務省が販売自粛を求める観点から行ってきた試買テストを活用することを想定しております。
 具体的には、この電波法改正をお認めいただいた後でございますが、技術基準に適合しない無線機器について勧告や命令を行う上で、試買テストの枠組みを用いながら、対象機器と測定項目を拡充する必要がございます。
 ですから、電波法の適切な運用を行うという観点からは、総務省で人員や予算の面における体制強化が必要でございますので、令和三年度要求に向けて検討してまいりたいと存じます。
 また、プラットフォーマー規制が入らなかったということですが、もちろん、製造業者、輸入業者、販売業者に加えて、プラットフォーマーにおいても適切な取組は必要でございます。
 昨年、総務省の有識者会議で御検討いただきましたところ、複数のプラットフォーマーから取組を強化する旨の表明がございましたので、まずは、プラットフォーマーの自主的な取組を促すということが適当だと考えられました。
 ただ、今後、総務省としては、製造業者、輸入業者、販売業者に加えて、プラットフォーマーも含めたガイドラインを策定して、各社に求められる取組を明確化するということで主体的な取組を促すことといたします。また、フォローアップもしっかりと行ってまいります。

○本村委員 終わります。ありがとうございました。


○大口委員長 この際、ただいま議決いたしました法律案に対し、中根一幸君外四名から、自由民主党・無所属の会、立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム、公明党、日本維新の会・無所属の会及び希望の党の五派共同提案による附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を求めます。中根一幸君。

○中根委員 ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。
 案文の朗読により趣旨の説明にかえさせていただきます。
    電波法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法の施行に当たり、次の各項の実施に努めるべきである。
 一 電波有効利用促進センターに関しては、国家公務員出身者の役員等が在籍する法人と行政との関係について国民から厳しい視線が注がれていることを踏まえ、本法による業務の追加が同センターの中立性を阻害せず、組織の肥大化を招かないよう、指導監督を行うこと。
 二 ダイナミック周波数共用システムの運用に当たっては、利用者の負担する手数料が過大とならないよう、調達の透明性及び経費縮減に関し、適切に指導監督を行うこと。また、一次業務の無線局が過度な負担・不利益をこうむることがないよう十分配慮すること。
 三 周波数の経済的価値を踏まえた割当制度の運用に当たっては、経済的価値を過度に重視した割当てとならないよう配慮すること。
 四 特定基地局開設料の使途については、電波の公平かつ能率的な利用を確保する電波法の趣旨に鑑み、最大限効率的に活用されるよう適正化を図るとともに、その実施状況について公表するなどの透明化を図ること。
 五 技術基準不適合機器の流通を抑止するため、プラットフォーマーに対する規制も含め、実効性のある対策を引き続き検討すること。また、当該機器の流通の抑止を実効性のあるものとするため、総務省職員の増員など必要な技能を有する人員の確保に努めること。
 六 衛星基幹放送の受信環境整備支援事業については、令和四年三月末までに確実に完了するよう、必要な措置を講ずること。
 七 公共用周波数の割当て・用途の開示を進めるとともに、公共用無線の高度化を促すための財政措置等を講ずること。
 八 地上波放送の電波の有効利用の在り方について国民・視聴者などの意見を十分に踏まえて検討し、その結果を踏まえ、所要の措置を講ずること。
以上であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

○大口委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕

○大口委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、総務大臣から発言を求められておりますので、これを許します。高市総務大臣。

○高市国務大臣 ただいま御決議のありました事項につきましては、その御趣旨を十分に尊重してまいりたいと存じます。
    ―――――――――――――

○大口委員長 お諮りいたします。
 ただいま議決いたしました法律案に関する委員会報告書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

○大口委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――

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