2018年11月30日(金) しんぶん赤旗
NHK 懲戒処分35件 過去10年 本村議員に答弁
マスメディアでのセクハラ被害が社会問題化する中、NHKと関連会社で「セクハラ」などで懲戒処分した件数が過去10年間で35件あったことが29日、衆院総務委員会で明らかになりました。日本共産党の本村伸子議員の質問にNHKが答えました。
鈴木郁子理事は、2009年度から18年10月までの「セクハラ」「性暴力事件」による懲戒処分は35件、うち5件は子会社だったと説明しました。本村氏は、NHK労組の局内アンケートでは過半数の職員がハラスメントを受けたとの報道もあるとして「ハラスメントをなくすために実効ある制度、研修、教育に見直すべきだ」と指摘。上田良一会長は「今後も専門家の知見も取り入れ、実効性ある取り組みをしたい」と述べました。
本村氏は、男女で賃金や昇進で格差はないのかと追及。英BBCでは女性職員の割合が47・7%、女性管理職が43・3%なのにNHKでは女性職員が17・4%、女性管理職は8・7%にとどまっており「女性の採用・登用を数値目標をもって抜本的に引き上げるべきだ」と迫りました。
上田会長は、育児休業後のキャリア形成に課題があると認め、「女性が活躍できる環境づくりに努めたい」と答えました。本村氏は、障害者の法定雇用率を達成させることや、LGBT(性的少数者)などの職員に対する人権保障も求めました。
議事録
○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
二〇一四年度と二〇一五年度のNHK決算について質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
二〇一四年一月、籾井勝人氏がNHK会長に就任をいたしました。籾井氏は、就任時から、政府が右と言うものを左とは言えないなど発言をし、国家権力からの独立、表現の自由の確保という、公共放送として貫くべき基本姿勢、これを大きく揺るがし続けてまいりました。公共放送としてのNHKに対する国民の皆様、視聴者の皆様の信頼が大きく傷つけられてきたことは大変重大な問題だと認識をしております。
二〇一六年一月に就任をいたしました上田会長も、放送法にのっとり、公共放送としての責務を果たすと繰り返し述べておられます。視聴者・国民の皆様の信頼回復というのは道半ばであり、一層の努力を強く求めておきたいというふうに思います。
あわせて、二〇一四年度、二〇一五年度は不祥事、不正経理などに対する対応も問われました。二〇一四年一月、NHK職員によるタクシー券の不正利用が発覚し、全国の点検では、同様の事例が明らかになりました。また、籾井前会長は、NHK関連団体ガバナンス調査委員会を設置しましたけれども、NHKビジネスクリエイトの不正経理事案、あるいはNHK出版の架空発注などの子会社の不祥事、不正経理、これを暴くことはできず、その調査も事実関係の後追いで、結果も概要だけの公表ということで、報告書は非公表というものでした。
二〇一四年度、二〇一五年度の決算期を通じて、こうした不祥事、不正経理などの原因を究明し、視聴者・国民の皆さんに対する説明責任と解決への具体策を明らかにすることが果たされてきたとは到底言えないというふうに思います。
過去にこうした対応、問題があったわけですけれども、そこでお伺いをしたいと思います。
NHK石原進経営委員長は、十一月十三日、経営委員会の中で、不祥事が相次いでいるということについて再発防止を徹底する旨のコメントを語られておられると思いますけれども、その内容についてお示しをいただきたいと思います。
○石原参考人 お答えいたします。
十一月十三日の経営委員会で、放送素材の誤送信について、並びに前佐賀放送局長の懲戒処分について、会長から報告を受け、私から次のようにコメントをさせていただきました。
まず、誤送信についてでございますが、今回、とりわけ厳格に扱わなければならない取材情報が、一週間余りのうちに二度までもメールの誤送信という形で漏えいしました。このことは、報道機関として、組織運営の根幹に深刻な影響をもたらす重要な問題であり、まことに遺憾です。番組の制作過程において、さまざまなICT技術を活用した業務がありますが、今回、このように決められたルールが遵守されなかったことは大変残念であり、コンプライアンス意識が欠如していると言わざるを得ません。NHKで働く全ての者が、このようなことを二度と起こさないという強い自覚を持ち、情報管理等のコンプライアンスを徹底し、再発防止に向けた取組を実施することを強く求めます。
もう一つ、前佐賀放送局長の懲戒処分についてであります。
地域放送の先頭に立つべき放送局長に職員の服務規定に反する不適切な行為があり、処分を受けたことは極めて遺憾であり、大変残念でなりません。また、本件を含めて不祥事が続いていることは、NHKにはコンプライアンスの精神が極めて欠如していると言わざるを得ません。執行部は、このことを厳粛に受けとめ、NHKの社会的責任に対する自覚を組織全体に根づかせ、コンプライアンス意識の徹底と再発防止に全力で取り組んでいただくようお願いします。
以上です。
○本村委員 ありがとうございます。
経営委員長のコメント、そして経営委員会での議論などを受けて二週間がたっておりますけれども、NHK会長に伺いたいと思います。
この事実の原因究明、そして再発防止の具体策を進め、そして懲戒処分の制度をより厳正なものにしていくということをしていくべきだというふうに思っております。どうしていくのか、お示しをいただきたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。
一連の不祥事は、公共放送の信頼を著しく損なうもので、決してあってはならないことであり、大変重く受けとめており、改めて深くおわび申し上げます。
特に、住民インタビューの音声ファイルを住民と対極の立場にある宗教団体に誤送信することは、報道機関として許されることではありません。放送素材を扱う際のNHKのルールが守られなかったことが原因であり、緊急に再発防止策を取りまとめ、実行できるものから速やかに着手いたしております。
具体的に申しますと、放送素材を扱う際のNHKのルールの強化、徹底、添付ファイルを自動暗号化するなどのシステムの改修、放送倫理とITリテラシーの再教育を徹底する研修の実施に取り組んでおります。
あらゆる機会を通じて、コンプライアンス意識の徹底を図るとともに、国民・視聴者の信頼を取り戻すべく、全力で再発防止に取り組んでまいります。
一方、地域放送局の先頭に立つべき局長が不適切な行動により懲戒処分を受ける事態となったことは、言語道断であり、重く受けとめております。
人事担当理事などから全国の局長に対して、綱紀粛正を求めるとともに、みずから先頭に立って信頼回復に取り組むよう指示を行いました。また、特に局長などの人事につきましては、一層慎重に対応してまいりたいと考えております。
懲戒処分制度の運用に当たりましては、役員で構成される責任審査委員会で、複数の外部弁護士の意見も踏まえて厳正に処分を決定しておりますが、制度や運用ルールにつきましては、見直すべきところがないかどうか、日々点検を行ってまいっているところであります。
○本村委員 今回は、過去のような不祥事に対し不十分な対応ではなく、原因の徹底究明、そして、視聴者・国民の皆さんに対する説明責任を果たし、再発防止の抜本的な対策を通じて、視聴者・国民の皆様の信頼回復を図るということに努めていただきたい、そのことを強く求めておきたいと思います。
こうした不祥事が繰り返されるその背景ともなりますけれども、働く職員の皆さんの個人の尊厳を守ること、そして、人権の尊厳に厳正に対処し、職場から差別あるいは格差、ハラスメントをなくしていくということが一層重要になってくるというふうに認識をしております。
そこで、伺いたいと思います。NHKとNHKグループ子会社において、過去十年間、セクハラ、性暴力事件はどのようになっているのか、お示しをいただきたいと思います。
○鈴木参考人 お答えいたします。
過去十年に、NHK本体が三十件、それから関連団体を入れて三十五件、セクハラ等により懲戒処分を受けた件数がございました。それで、このうち性犯罪事件につきましては、本体三件、関連団体を含めると五件になります。
○本村委員 資料の一にお示しをさせていただきましたけれども、毎年セクハラや性暴力事件が起きまして、三十五件、懲戒処分を受けた件数があるわけでございます。佐賀の局長もセクハラ、性暴力だったわけですけれども、先ほども御議論がございましたように、かなりの幹部職員がセクハラ事件を起こしたということが事実だとNHKもお認めになりました。
セクハラ被害に遭われた被害者の方々は、心身ともに大変大きなダメージを受けることが多いわけでございます。被害者保護を何よりも大切にしていかなければならないというふうに思います。
現状では、セクハラ被害者の方がやめざるを得ないケースも少なくなく、裁判に訴えても、長期間裁判で闘っても本当にごく少ない慰謝料しか取れない、職場に復帰できる保証もないということで、泣き寝入りも大変多いわけでございます。
だからこそ、抜本的な法改正を与党には求めておきたいと思いますけれども、NHKはこの十年間、わかっているだけでも三十五件の被害があったわけですけれども、被害者がNHKあるいはNHK子会社をやめるということはあってはならないと思いますけれども、ないですね、そういうことは。
○鈴木参考人 お答えいたします。
NHKでは、そのようなケースはないというふうに認識しております。関連団体につきましては、調べた範囲では把握しておりませんが、ないと思われます。
○本村委員 把握していない部分はあるんですけれども、被害者の方々はやめていないということは、これは会社の対応として非常に重要なことだというふうに思います。どのように被害者を保護してきたのか、ポイントについてお示しをいただきたいと思います。
○鈴木参考人 お答えいたします。
NHKでは、二〇一四年にハラスメント防止規程を定めるとともに、ハラスメントを許さない、働く全ての人を守る、被害があれば毅然と対応するという三つの原則にのっとって対応しております。
ハラスメント被害の相談の対応に当たりましては、ハラスメント防止規程に基づいて設置している職場の上司や総務担当管理職による社内の窓口、それから社外の専門家に匿名でも相談することができる社外の窓口の二つを設けて、プライバシーにも配慮して、相談しやすい体制を整えております。
また、具体的な相談があった場合には、被害者の保護を最優先に対応を行いまして、事実関係の確認段階から関係者に対しては守秘義務を課すとともに、処分に関する情報の取扱いを含めて、相談者等のプライバシーに配慮した対応をとっております。
○本村委員 重大な人権侵害であるセクハラなどの女性に対する暴力は、女性が平等に社会に参画していくに当たって大きな障害になるもので、絶対になくしていかなければなりません。
男女雇用機会均等法で、セクハラを防止する措置義務をNHKは会社として負っておりますけれども、報道では、NHKの労働組合のことし五月の局員アンケートで、過半数がハラスメントを受けたことがあると回答し、その六割以上が局内で受けたというふうに回答をしているという報道がされておりました。これが事実であれば、大変深刻なことだというふうに思います。
三十五件もセクハラ、性暴力事件があり、これはセクハラの防止を図る措置義務を果たす、その措置が、実効性が問われているというふうに思います。改めてしっかりと、セクハラ事件にかかわってきた弁護士の方々や、あるいは研究者の方々、専門家の方々の御意見、あるいは労働組合の御意見も聞きながら、セクハラ、性暴力を防止するためにハラスメント禁止ということを徹底をし、ハラスメントをなくすために実効ある制度に改善すること、そして研修、教育のあり方を見直すということをぜひやっていただきたいと思いますけれども、会長、お願いしたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。
NHKでは、ハラスメント防止規程を定めるとともに、ハラスメントに対する基本姿勢である、ハラスメントを許さない、働く全ての人を守る、被害があれば毅然と対応するの三つの原則に沿って対応いたしております。
ハラスメント防止規程に基づき、職員等からの相談を受け付ける窓口を社内と社外に設け、匿名相談も受け付けられる利用しやすい体制を整えるとともに、各種研修や、局内ホームページ等でハラスメント防止に向けた周知啓発を図っております。
ハラスメント事案が発生した場合には、被害者保護を第一に、プライバシーに配慮した対応を行い、行為者に対しては、内規に従って厳正に対処いたしております。
今後も、ハラスメント防止に向け、さまざまな専門家の知見も取り入れ、実効性のある取組をやってまいりたいと考えております。
○本村委員 ぜひ、重大な人権侵害であるセクシュアルハラスメントを始め、ハラスメントがないNHKにするために、一層対策の強化を求めておきたいと思います。
次に伺いたいと思いますけれども、NHKでは、女性職員の割合、女性管理職の割合、どうなっておりますでしょうか。
○鈴木参考人 お答えいたします。
NHK本体で、職員に占める女性の割合は一七・四%、それから、管理職に占める女性の割合は八・七%でございます。
○本村委員 管理職は八・七%ということですけれども、資料二を見ていただきたいんですけれども、NHKの放送文化研究所の「放送研究と調査」九月号を見て、私、大変驚きましたけれども、よくNHKと比較をされますイギリスの公共放送であるBBCの報告書のニュースが載っておりました。BBCでは、女性職員の割合は四七・七%、女性の管理職の割合は四三・三%ということでございました。
NHK会長にお伺いをしたいと思います。BBCとこれほどの差がある、こういう現状ですけれども、BBCから何を学ぶべきだとお考えでしょうか。
○上田参考人 お答えいたします。
NHKでは、さまざまな方針決定に女性が幅広く参画できるよう、二〇一六年三月、行動計画を公表し、管理職への登用を進めております。具体的には、二〇二〇年の女性管理職の割合は一〇%以上にすると掲げておりまして、今年度は、今お示しいただきましたように、八・七%となっております。
また、女性の積極的な採用、登用にも努めており、女性の採用割合はここ十年以上、約三割を超えておりまして、これもお示しいただいた表にありますように、二〇一八年度定期採用は三六%となっております。
BBCでは、二〇二〇年までに職員の五〇%を女性職員、管理職とすることを目標にしており、ジェンダー、人種、障害の有無などにかかわらず活躍できる組織づくりが進んでいると伺っております。
NHKでも、昨年十二月に公表いたしました「NHKグループ 働き方改革宣言」の中で、多様な人材が生き生きと活躍できる職場の実現を約束しており、BBCの事例を大いに参考にしながら、公共メディアとして多様性のある組織づくりを実現してまいりたいと考えております。
○本村委員 ありがとうございます。
セクハラ、性暴力が毎年起こるような土壌がNHKにあるのではないか、女性の尊厳をおとしめるような意識がまだ根強くあるのではないかと思わざるを得ない現状がございます。そうした点をぜひ改善をしていただきたいというふうに、組織の構成としても改善をしていただきたいというふうに思います。
もう一つお伺いしますけれども、NHK女性職員の平均賃金、男性職員の平均賃金、格差の実態を把握されておりますでしょうか。
○松坂参考人 お答えいたします。
職員の給与体系ですけれども、男女によって差を設けてはおりませんため、男女別の把握はしておりません。
○本村委員 平均勤続年数も差がございます。男性は十八・七歳、女性は十二・五歳ということで、その平均勤続年数の差も問題だというふうに思いますけれども、その差以上の男女賃金格差になっていないのか、チェックする必要がございます。
女性の職員の平均賃金、男性の職員の平均賃金、ちゃんと調査をするべきだというふうに思いますし、もう一点、続けて言わせていただきますけれども、女性と男性の統計を分けてとるというのは基本中の基本でございます。本当に男女の平均賃金の格差がないのか、客観的にお示しをいただきたいと思います。そして、昇進に差がないのか、任せられる仕事に差がないのか、評価に差がないのか、客観的に男女の格差はないということをわかるように示していただきたいと思います。
そして、現状では、BBCに追いつくためには何十年もかかる、今のなだらかな右肩上がりでは何十年もかかってしまうというふうに思います。男女の賃金格差をなくしていくためにも、女性の採用、登用を抜本的に引き上げるアファーマティブアクション、数値目標を持って、数値目標を引き上げてやるべきだと思いますけれども、会長、答弁をお願いしたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。
まず、女性と男性の間で給与体系及び考課や昇進、昇格の差を設けないことは、先ほど、理事の松坂から答弁させていただいたとおりでありますが、NHKでは、業務機会や処遇についての性別による格差は、制度的にも運用上も存在していません。また、採用における女性割合も一定水準に達しており、継続勤務年数の男女差も改善が進んでおります。
一方で、行動計画で公表したとおり、育児休職から復職した女性の配置やキャリア形成などについては一定の課題があると考えておりまして、今後も、多様な働き方が可能となる働き方改革を通じて、女性が活躍できる環境づくりを進めてまいりたいと考えております。
○本村委員 ぜひ抜本的に数値目標も引き上げて、職場における男女平等、実現をしていただきたいと思います。
次に、障害者雇用について伺いたいと思いますけれども、NHKの障害者雇用の実態は二・一三%で、法定雇用率を達成しておりません。一方で、BBCですけれども、一〇・四%。管理職の方も九・五%いらっしゃるということで、ここでも格差が、差が出ているわけでございます。早急に障害者雇用の法定雇用率の達成をしていただくというのは当然でございます。
そして、障害者の方々が非正規ではなく正規で働ける職場環境をつくっていくこと、そして、障害を持った方々が生き生きと働けるサポート体制、合理的配慮を含めた職場環境をつくっていく決意、会長にお伺いをしたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。
BBCの障害者雇用率の詳細については承知いたしておりませんけれども、NHKといたしましては、今後も、働きやすい環境の整備を進め、障害者の雇用をふやす努力を引き続き努めてまいりたいと考えております。
○本村委員 ぜひ、先ほど申し上げました合理的配慮を含めて、障害者の方がしっかりとサポートを受ける体制もとってやっていただきたいと思います。
そして、もう一つお伺いしますけれども、BBCはLGBTの方々の雇用の割合も出しております。一一%ということですけれども、カミングアウトするかしないかは本人の思いが一番大事だということで、配慮をしなければ、尊重しなければならないというふうに思います。
また、LGBTだけではなく、それではくくれない個々人のセクシュアリティー、人間の性のあり方というものがございますけれども、NHKにおいても、その人がその人らしく生き、働くことができる、そのことを保障する環境をつくることが大事だというふうに思います。
名立たる大企業の中には、結婚休暇、結婚祝い金、忌引休暇、慶弔金、慶弔電報の発信、養子の子も含めた育児休業、子の出生休暇、介護休業など、結婚、育児、介護など同性パートナーも配偶者として認める、そういう企業が、名立たる企業で既にございます。
NHKでもぜひそうした制度を確立するべきだというふうに思いますけれども、会長、このことを一点目、ぜひ答弁をお願いしたいのと、あと、NHKの職員の方にお伺いをいたしますと、LGBTの方々の人権保障の取組について、昨年度、職員の方々百人を対象にしたセミナーを開催したということですけれども、どういう取組だったのか。一層、性の多様性を尊重するような積極的な取組を進めていくべきだというふうに思いますけれども、会長の答弁を求めたいと思います。
○上田参考人 お答えいたします。
NHKは、NHK倫理・行動憲章の中で、人権、人格の尊重や不当な差別、ハラスメントの禁止を掲げており、誰もが十分に能力を発揮できる、多様性を尊重した活力ある職場環境を追求しております。その人らしく働くことができる環境づくりは今後も着実に進めていく所存です。
BBCにおけるLGBTの職員の比率公表については、同性婚が認められるなど、LGBTに関する法制度が整い、教育なども進むイギリスの社会的背景によるものと考えております。
日本でも、二〇二〇東京オリンピック・パラリンピックに向けて、オリンピック憲章にうたわれる人権尊重理念の実現を目指す取組や、LGBTに関する理解促進が一層加速するものと考えておりまして、同性パートナーを認める制度の確立などについては、そういった国内の動きや他社の事例を参考にしながら、引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
○本村委員 個人の尊厳が保障される放送局になっていただくことを強く求めて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
参考資料
https://motomura-nobuko.jp/wp-content/uploads/2018/12/20181129soumu.pdf