もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2018年 5月 22日 第196国会 総務委員会

郵便局サービス確保 機構法改定案ただす

2018年5月29日(火) しんぶん赤旗

機構法改定案ただす 衆総務委で本村氏 24日衆院本会議で可決

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(写真)質問する本村伸子議員=22日、衆院総務委

 郵政事業のユニバーサル(全国一律)サービスを確保するため、郵便局員の人件費や局舎費用を支援する交付金・拠出金制度を新たにつくる「独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法」改定案が、24日の衆院本会議で全会一致で可決されました。同法案は、日本共産党以外の各党が提出した議員立法。

 22日の衆院総務委員会で日本共産党の本村伸子議員は「法案の目的に『郵便局ネットワークの維持』とあるのは、全国約2・4万の郵便局を維持するということか」と質問。提案者の坂本哲志議員(自民党)は「全国2・4万の維持に資する制度だ」と答えました。

 本村氏は、交付金を理由に、ゆうちょ銀行とかんぽ生命保険の2社が日本郵便に払う窓口業務委託の手数料が引き下げられ、郵便局の運営が立ち行かなくなる懸念を示し、「金融2社には全国一律サービス提供の義務はなく、2社の株式売却が進むほど、利益追求と一律サービス維持が対立する」と指摘。2社に全国一律サービスを義務付け、分社化をやめて一社体制とするなどの抜本的な見直しが必要だ」と主張しました。

議事録

○本村委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 どうぞよろしくお願いを申し上げます。
 郵政民営化から十年以上が経過をいたしました。そもそも何のための郵政民営化なのか、国民、利用者の皆様へのサービスはどうなるのか、こういう最も基本的な問題を曖昧にしたまま、郵貯、簡保を縮小、廃止せよという銀行や生保業界の要求に応える民営化に日本共産党は反対し、郵便事業のユニバーサルサービスが維持されなくなるということで一貫して主張してまいりました。
 そもそも、郵政事業を分社化せず、一体のものであれば、郵政事業のユニバーサルサービスの維持については問題が生じないということになってまいりますし、消費税の賦課の問題も発生しないわけでございます。民営化、分社化の矛盾がさまざま浮き彫りになっているというふうに思います。
 今回のこの議員立法では、新たな交付金、拠出金制度をつくるというふうにしております。改定案では、郵便局ネットワークの維持に要する費用のうち、あまねく全国において郵便局で郵便の役務、簡易な貯蓄、送金及び債権債務の決済の役務並びに簡易に利用できる生命保険の役務が利用できるようにすることを確保するために不可欠な費用の額、これを基礎的費用として総務省令で定めるというふうにしております。
 この総務省令の中身はどういうものなのかということをお伺いしますと、郵便局の社員二人分、管理者と窓口社員の人件費、そして郵便局舎の費用だというふうにお聞きをしております。なぜ郵便局社員二人分の人件費と局舎費用なのか、お答えを提案者の方にお願いしたいと思います。

○坂本委員 この法案は、将来にわたり郵政事業のユニバーサルサービスの安定的な提供を確保する観点から、その基礎となる郵便局ネットワークの維持に要する基礎的費用につきまして、日本郵便に対しまして交付金を交付する制度を創設するものでございます。先生言われたとおりでございます。
 この基礎的費用につきましては、郵便局の業務の多寡にかかわらず発生する、郵便局を運営する上で必要不可欠な経費を想定しております。
 その具体的な算定方法は、将来にわたり郵政事業のユニバーサルサービスの安定的な提供を確保する観点から、その基礎となる郵便局ネットワーク維持に資するというこの法案の目的を踏まえて、総務省令で定めることとしております。
 以上でございます。

○本村委員 議員立法の目的なんですけれども、郵便局ネットワークの維持のためというふうにされて、今も御答弁あったと思いますけれども、民営化される中でも現在の全国約二万四千の郵便局を維持していくということを目的とするということを確認させていただきたいと思います、提案者の方に。

○橘委員 お答え申し上げます。
 今回の法律案の目的は、本村委員御指摘のように、将来にわたり郵政事業のユニバーサルサービスの安定的な提供を確保する観点から、その基礎となる郵便局ネットワークの維持を図る点にございます。
 この郵便局ネットワークの維持ということは、総体としての郵便局ネットワークを、平成二十四年、郵政民営化法改正の際に現に存したものと同水準に維持することであると考えております。
 なお、本法案に基づく交付金の交付は、今御説明いたしました全国の郵便局ネットワーク二万四千局、約二万四千局でありますが、この維持に資するものと考えております。

○本村委員 ありがとうございます。
 次に、大臣にお伺いをしたいんですけれども、郵便のユニバーサルサービスの維持に必要な経費という場合に、単に郵便局の維持だけではないというふうに思うんです。集配業務ですとか、あるいは郵便ポストが地域の中に適切な数量あるということや、さまざまな経費が当然必要であるというふうに思います。それがあって郵便のユニバーサルサービスが維持されるというふうに思いますけれども、大臣の御認識をお伺いしたいと思います。

○野田国務大臣 本村委員にお答えいたします。
 郵便のユニバーサルサービスの提供に当たっては、郵便局窓口の維持のための経費だけでなく、集配業務などさまざまな業務に係る経費が必要と認識しています。
 郵便のユニバーサルサービスは、日本郵便が収益力の強化やコスト削減などの経営努力により提供していくことが基本と考えています。総務省としても、引き続き日本郵便の取組状況をしっかり注視してまいります。

○本村委員 法案の説明では、郵便局ネットワークの維持に要する基礎的費用は交付金、拠出金制度で賄い、それ以外の費用については従来どおり民民の契約で決定するというふうにされております。
 この窓口業務委託契約の方で手数料を引き下げられてしまっては、結局、郵便局ネットワークもまた郵便のユニバーサルサービスの維持もできなくなってしまうのではないかという大きな懸念があるわけですけれども、金融二社に対して、基礎的費用を負担しているのだから、今後、窓口業務委託契約では手数料を下げても当然だろうというような発想が絶対に許されないということが必要なのではないかというふうに思います。
 金融二社が機構への基礎的費用を負担するということを理由に手数料を引き下げるということにはならないという具体的な根拠について、この法案の中には書いてあるんでしょうか。

○坂本委員 今おっしゃいましたとおり、現在、日本郵便株式会社は、日本郵便株式会社法の規定に基づきまして、関連銀行である株式会社ゆうちょ銀行との間で銀行窓口業務契約を、関連保険会社である株式会社かんぽ生命保険との間で保険窓口業務契約を締結しているところでございます。これらの業務契約に係る手数料の額につきましては、法令上の規制は存在せず、あくまでも民民の契約に委ねられております。
 もっとも、現行の日本郵便株式会社法におきまして、銀行、保険窓口業務契約の届出制、第七条でございます、や、日本郵便株式会社の事業計画の認可制、第十条でございます、それと事業の収支の状況の報告、第十四条でございますが、それらが定められております。
 法改正後も、委託手数料が適切かどうか、委託手数料が過剰に引き下げられていないかにつきましては、行政として必要に応じてチェックすることが期待されております。

○本村委員 ありがとうございます。
 ユニバーサルサービスが維持できなくなるような状況にならないように、ぜひ総務省としてもしていただきたいというふうに思います。
 現在、日本郵便にはユニバーサルサービスの義務が課せられている一方で、金融二社には課せられておりません。郵便局ネットワークは、契約による窓口業務委託手数料で維持する形となっております。
 こういう中で、今後、金融二社の株式売却が進めば進むほど、株式会社としての利益追求と郵便局のユニバーサルサービス維持というものは対立してくることになるのではないかという制度的な矛盾が、どんどん売却すればするほど大きくならざるを得ないのではないかというふうに思いますけれども、大臣は、この制度的な問題として、こうした基本的認識をお持ちかどうか、確認をさせていただきたいと思います。

○野田国務大臣 お答えいたします。
 平成二十四年の改正郵政民営化法において、貯金、保険を含めた郵政事業のユニバーサルサービスの提供が日本郵政及び日本郵便に義務づけられました。
 一方で、金融二社の株式処分については、その全部を処分することを目指し、金融二社の経営状況、ユニバーサルサービス提供責務の履行への影響等を勘案しつつ、できる限り早期に、処分するものと規定されました。
 この規定は、郵政民営化を進める上で、ユニバーサルサービスの維持と株式処分が両立できるよう、制度的な仕組みとして設けられているものと認識しています。
 なお、今回の法案については、金融二社の株式処分の状況にかかわらず、郵便局ネットワーク維持に要する基礎的な費用を制度的に担保しようとするものであり、郵政事業のユニバーサルサービス確保に資するものと考えています。

○本村委員 郵便事業が公共の福祉の増進を目的とする公的事業体であるということを明確にして、郵便貯金、簡易生命保険にユニバーサルサービスを義務づけることなど、分社化をやめて、一体的に、一社体制にすることなど抜本的な見直しが必要であるということを申し述べまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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