もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2017年 5月 26日 第193国会 国土交通委員会

リニア 行政不服審査改定反映し異議申し立て急げ 水枯れ・地下水影響

2017年6月9日(金) しんぶん赤旗

住民の異議に答えよ リニア工事計画で本村氏

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(写真)質問する本村伸子議員=5月26日、衆院国交委

 日本共産党の本村伸子議員は5月26日の衆院国土交通委員会で、リニア工事実施計画に対する住民らの異議申し立てに、いまだに国交省が回答していないのは、国民の権利救済のための迅速な審査を求める行政不服審査法に反すると批判しました。

 国交省は、2014年12月に出されたリニア計画の認可に対する5千件を超える異議申し立てに、いまだに審査結果を出していません。

 本村氏は「不服申し立ての結果を出さないまま、リニア工事だけ進めるのは住民軽視だ。裁決するまで工事を止めるべきだ」と強調。同計画の認可を進めた鉄道局施設課が不服審査を担当していると指摘し、「認可した者と審理する者が同じでは、第三者性、公平性に欠ける」と批判しました。

 本村氏はまた、愛知県春日井市ではリニア工事による地下水への影響の懸念が住民から出ているとして、水質を含む事前のモニタリング調査を要求。石井啓一国交相は「JR東海には、今後の工事も適切にモニタリングを行い、環境に適切に配慮していただきたい」と答弁しました

議事録

○本村(伸)委員 日本共産党、本村伸子でございます。
 行政不服審査とリニアの問題について伺いたいというふうに思います。
 行政不服審査法が二〇一四年に改正され、二〇一六年四月一日から施行されました。行政不服審査法の目的、異議申し立て制度の目的は何か、総務省にお示しをお願いしたいと思います。

○堀江政府参考人 お答え申し上げます。
 行政不服審査につきましては、その一般法といたしまして、行政不服審査法が制定されております。
 行政不服審査法の第一条は、法の目的といたしまして、簡易迅速かつ公正な手続のもとで広く行政庁に対する不服申し立てをできる制度を定めることにより、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を図ることを定めているところでございます。

○本村(伸)委員 ありがとうございます。
 改正行政不服審査法の主な改正点として、公平性の向上あるいは審理の迅速性の確保等に改正されたというふうに思いますけれども、その点、お示しいただきたいと思います。

○堀江政府参考人 平成二十六年六月に改正され、昨年四月から施行されております改正行政不服審査法でございますが、昭和三十七年の法制定後の行政の公正性、透明性に関する国民の意識の変化、それから、行政手続法など、行政の基本的な制度の整備等の時代の変化を踏まえまして、御指摘のとおり、これまで以上に公正性、利便性を向上させるなどの観点から見直しを行っております。
 具体的には、不服申し立ての種類を原則として審査請求に一元化した上で、公正性の向上の観点から、審理員による審理手続あるいは行政不服審査会への諮問手続などを導入し、また、利便性の向上や迅速性の確保等の観点から、審査請求ができる期間を延長し、また、標準的な審理期間を定めるよう努めること、計画的に審理を進めるための争点等の整理手続の導入などの改正を行ったものでございます。

○本村(伸)委員 ありがとうございます。
 不服審査請求の処理について、遅滞なく裁決をしなければならないというふうに規定し、迅速に処理すること、そして公平性についても向上させるのが法改正の趣旨だったというふうに確認いたしました。
 そこで、リニアの問題です。
 リニア中央新幹線品川―名古屋間ですけれども、工事実施計画の認可に対して、二〇一四年十二月、五千人以上の方の異議申し立てが行われております。
 五千人以上の方の異議申し立ての審理はどうなっているのか、もう二年半たっておりますけれども、なぜまだ結果が出ないのか、お示しいただきたいと思います。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 リニア中央新幹線につきましては、平成二十六年十月十七日に行った品川―名古屋間の工事実施計画の認可処分に対しまして、同年十二月十六日までに五千五十八件の異議申し立て書の提出がございました。
 提出されました異議申し立て書につきましては、平成二十六年の改正前の行政不服審査法に基づき、必要な審査を実施した上で、不適法であるときは当該異議申し立てを却下、異議申し立てに理由がないときは棄却、異議申し立てに理由があるときは、当該処分の全部もしくは一部を取り消し、または変更することとされております。
 このため、まずは、全ての異議申し立てについて、同法第十五条第一項各号に掲げる異議申し立て書に記載すべき事項が明確に記載されているかを確認した上で、それぞれの異議申し立てについて理由があるか、慎重に検討していく必要がございます。
 国土交通省では、リニア中央新幹線の認可処分に対して提出された約五千件の異議申し立て書について、既に記載事項の確認を完了しているところであり、現在は、その理由についての審査を行っているところでございます。

○本村(伸)委員 二年半たってもまだ結果が出ないということで、こういう事態は、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保するという法の趣旨が守られないというか、妨害されている事態だというふうに思います。法改正で審理の迅速性が強調されておりますので、その点からもこれに反している事態だというふうに思います。
 改正行政不服審査法では、審理員として、行政処分を実施した担当者以外の者を指名するということにもなっておりますけれども、リニア中央新幹線の工事実施計画を認可した部署と異議申し立てを審理する部署は別々になっているのか、確認したいと思います。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十六年十月十七日に実施いたしましたリニア中央新幹線の工事実施計画の認可処分につきましては、鉄道局施設課を中心に業務を実施いたしました。
 一方、同年十二月十六日までに提出されたリニア中央新幹線の工事実施計画認可に対する行政不服審査法に基づく異議申し立てにつきましては、同法第三条第二項に基づき、処分を実施した処分庁に提出するということとされておりますため、同じく鉄道局施設課で審査を行っているところでございます。

○本村(伸)委員 結局、行政処分を行った部署と異議申し立てを審理する部署が同じだということで、やはり公平性、公正性という点では欠ける状態にあるというふうに思うんです。
 二年半たっても結果が出ないわけですけれども、鉄道局の部署の方が何人で審理をしているんでしょうか。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 平成二十六年十二月十六日までに提出されましたリニア中央新幹線の工事実施計画認可に対する行政不服審査法に基づく異議申し立ての審査につきましては、鉄道局施設課に所属する職員三名が担当しております。この三名で、まずは、約五千件の異議申し立て全てについて、異議申し立て書に記載すべき事項が明確に記載されているかなどを確認した上で、それぞれの異議申し立てについて理由があるか、慎重に検討しているということでございます。

○本村(伸)委員 三名で、その三名はいろいろな業務の兼務の中でこの審理を行っているということに関しても、国民の皆さんの権利を守るためにも、やはり私はこのあり方自体を改善しなければいけないというふうに思っております。
 処理した者と審理する者が同じというのは、審理の公正性、公平性に欠ける、第三者性ということに関しても欠けるというふうに思います。改正前の案件といえども、この法改正の趣旨を踏まえて、不服審査の審理は別の部署で迅速にやるべきではないか、兼務ではなく専任でしっかりと審査をするべきじゃないかと思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

○石井国務大臣 平成二十六年に改正後の行政不服審査法は、平成二十八年四月一日以降の行政処分に対して適用されるものと承知しております。
 一方、リニア中央新幹線の工事実施計画の認可は平成二十六年十月十七日に行ったことから、当該認可は改正法の適用を受けるものではないと理解しております。
 リニア中央新幹線に対する異議申し立てについては、現在、鉄道局施設課の職員が審査を行っているところでありますが、これは、改正前の行政不服審査法に基づいた適正な審査と認識しております。
 いずれにいたしましても、リニア中央新幹線に関する事務につきましては、引き続き、関係法令に従って適切に対処してまいりたいと存じます。

○本村(伸)委員 五千五十八人の方が、これだけ多くの方が工事実施の認可の処分に対して異議申し立てを行っているわけで、本来的であれば、この審理の結果が終わるまで工事はとめるべきだというふうに思うんです。ずっと放置して、二年半たってもまだ結果も出ないということで、これは、やはり法の趣旨である国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保するということを放棄しているような態度だというふうに思います。これでは異議申立人の方々の権利が保護できないというふうに思います。
 放置していても工事は進められるというわけですから、本当にひどい態度だというふうに私は思います。むしろ、異議申し立て制度など無視、放置しておけばいいという態度ではないか、住民の皆さんを軽視しているのではないかというふうに思います。こうした態度は改めるべきだということを強く申し述べておきたいと思います。
 大臣がここで抜けるということで、残りの時間は次の清水議員の後に回したいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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参考資料

http://motomura-nobuko.jp/wp-content/uploads/2017/06/55fcc78f22ec4cb9821348a3d716b4fd.pdf

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