もとむら伸子(日本共産党前衆議院議員)-
国会質問

質問日:2017年 4月 28日 第193国会 国土交通委員会

道路運送車両法改正法案 型式指定人員の体制強化を

2017年5月2日(火) しんぶん赤旗

燃費偽装 対策強化図れ 本村氏 検査人員の充実不可欠 衆院国交委

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(写真)質問する本村伸子議員=4月28日、衆院国交委

 日本共産党の本村伸子議員は4月28日の衆院国土交通委員会で、相次ぐ自動車メーカーの燃費データ偽装を防ぐために、企業任せにせず、国が検査人員体制の強化を図るよう求めました。

 自動車メーカーは、車の販売の前に国の型式指定検査を受ける必要がありますが、三菱自動車は、法令で定められた試験方法と異なる不正な方法で燃費データの算出改ざんを行っていました。同検査で国は、自動車メーカー提出のデータをうのみにし、自らは検査をしていませんでした。そこで、国自ら抜き打ち検査を行うことになりました。

 本村氏は、抜き打ち検査や厳格なチェックには、しっかりとした人員体制が必要不可欠だと指摘。型式指定を行う職場では、業務が増え過労死ラインを超える月100時間以上の時間外勤務になっているなど、現状では増える検査に対応できないとして、「現場の職員の声をしっかり聞いて体制強化や施策に反映させ、正規職員を純増すべきだ」と訴えました。

 石井啓一国交相は、「現場の声を踏まえつつ、さらなる体制強化の必要性について検討してまいりたい」と答弁しました。

議事録

○本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 道路運送車両法について質問をさせていただきます。
 この法案の提出は、先ほど来御指摘がありますように、昨年四月二十日に明らかになった三菱自動車による燃費データ改ざん事件をきっかけとして出されたものだと認識をしております。その後、二〇一六年五月十八日、スズキも、法令で定められた試験方法と異なる不正な方法で走行抵抗値を測定していたということが明らかになっております。
 私は、昨年五月十三日そして五月十八日、この委員会でこの問題を質問させていただきました。その際に、自動車会社からの自主申告頼みの検査体制に問題があったと反省をしているのか、そして、検査体制の見直しは自主申告に頼らない方向で行うというふうに考えているのかという点を指摘させていただきました。また、確実なのは、国交省自身が正しい方法で、走行試験なども、みずから実際にデータそのものの検証を行い、抜本的に検査体制を変えることが必要であるというふうに質問をさせていただきました。
 その際に、大臣は、タスクフォースを省内に設置し、不正を防止するために必要な措置につきまして速やかに検討を行っている、自動車メーカーが提出したデータについて、不正を防ぐ方策を幅広く検討してまいりたいという答弁をしておりますけれども、どのような検討がされたのか、答弁をお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 国土交通省といたしましては、今般の燃費不正事案を踏まえまして、外部有識者も交えたタスクフォースにおいて六回にわたり議論を行い、提出データを初めとする、自動車の型式指定審査におけるメーカーの不正行為を防止するために必要な措置を昨年九月に取りまとめ、公表しております。
 タスクフォースでの議論を踏まえ、国土交通省といたしましては、メーカーが提出するデータにつきまして、測定現場における抜き打ちでのチェックや抜き取りによるデータのチェックを昨年六月より開始しているところであります。
 また、このような自動車メーカーによる不正行為を抑止する観点から、不正を行ったメーカーに対する審査を厳格化するとともに、今回の法案により、不正の手段により型式指定を受けたときは、当該指定を取り消す等の措置を講ずることとしたいと考えております。
 国土交通省といたしましては、これらの措置を厳正に運用することによりまして、自動車メーカーの型式指定審査における不正行為を根絶し、自動車の性能に対する国民の信頼の確保を図ってまいりたいと考えております。

○本村(伸)委員 走行抵抗値など、メーカーの数値を検証することなく使うというやり方になっていたことが問題だったわけです。今回、大臣も答弁をされましたように、タスクフォースの最終とりまとめにも書かれておりますけれども、型式指定の審査において使用されるメーカー提出のデータを使うということは変わっていないんじゃないでしょうか。

○藤井政府参考人 お答えいたします。
 自動車の型式指定審査の際、データを必要とするもの、項目としては二百を超えるものがありますけれども、そのうちの七つのデータについては、民間から提出を求めた上で使用しているところでございます。

○本村(伸)委員 型式指定の審査において使用されるメーカー提出のデータを使う部分はどこなのか、お示しをいただきたいと思いますし、その点についてそれぞれどういう対応になるのか、お示しをいただきたいと思います。

○藤井政府参考人 お答えいたします。
 今申し上げました七つのデータでございますけれども、具体的に申し上げますと、燃費、排出ガス試験に関する三データ、ブレーキ試験に関する三データ、さらには車体強度に関する一データ、この七つのデータということでございます。
 タスクフォースでの議論を踏まえまして、各データについて、それぞれ、今から申し上げる方法で、不正が行われていないかどうかの確認を行うこととしております。
 まず、燃費、排出ガス試験に関する三データにつきましては、自動車メーカーにおけるデータ測定について、抜き打ちで自動車技術総合機構職員が立ち会い、データの妥当性を直接確認することとしております。
 さらに、ブレーキ試験に関する三データにつきましては、自動車メーカーから提出されるデータについて、抜き取りによるチェックを行うこととしております。
 さらに、車体強度に関する一データにつきましては、自動車メーカーから提出されるデータについて、データの算出プロセスを確認することとしているところでございます。

○本村(伸)委員 実際に抜き打ちなどをされますのは、自動車技術総合機構交通安全環境研究所の職員の方々がメーカーまで行って抜き打ちの検査をすることになるというふうに思いますけれども、確実な方法である、国交省自身が正しい方法で、走行試験なども、みずから実際にデータそのものの検証を行い、抜本的に検査の体制を変えるということにはまだなっていない。不十分な点があるということは指摘をさせていただきたいというふうに思います。
 結局、メーカーのデータを使うわけでございます。こういう不十分な点を補うためにも、やはり、抜き打ち検査の頻度を上げて、厳しいものにしなければいけないというふうに思っております。
 そこで伺いますけれども、機構において適切な審査を行うための必要な立ち会いの頻度など、先ほども少し御議論がありましたけれども、具体的な運用方法をどのように設定されているのか。また、国が抜本的に検査の体制を強化したということにふさわしいものになっているのか。そして、不正を行った三菱自動車、スズキについては一層厳しいチェックをしなければいけないというふうに思いますけれども、その点、お答えをいただきたいと思います。

○藤井政府参考人 お答えをいたします。
 自動車技術総合機構では、昨年六月以降、自動車メーカーにおける走行抵抗値のデータ測定に抜き打ちで立ち会う、こういったことを初めとして、型式指定における審査方法の厳格化を図ってきているところでございます。
 この抜き打ちの立ち会いということでございますけれども、走行抵抗値のデータ測定に係る各自動車メーカーの試験のうち、約四分の一程度については抜き打ちの立ち会いが可能となるよう、六名の増員を行ったということでございます。
 これはまさに、法令で定められた方法でしっかりと計測をしているかということを私どもがいつでもチェックに行くよということで、自動車メーカーにそういった法令に基づく適正な測定の運用を行っていただくということを趣旨としたものでございますので、こういった四分の一程度について抜き打ちの立ち会いができるということで、自動車メーカーの不正行為の抑止には十分な頻度が確保されているものと認識しているところでございます。
 特に、後半で委員御指摘になりました、不正を行いました三菱自動車工業、スズキについては特別な措置が必要ではないかというのは、委員御指摘のとおりであると考えております。具体的には、両社が型式指定申請において走行抵抗値に関する不正を行った経緯を踏まえて、全ての走行抵抗測定試験を自動車技術総合機構がみずからの施設において実施するということにしているところでございます。

○本村(伸)委員 三菱、スズキについては全ての型式をチェックしているということですけれども、厳しいチェックをしていくためには、やはり職員の皆さんの体制の強化、確保が不可欠なわけでございます。
 先ほどもございましたのでこちらから申し上げますけれども、型式指定の申請件数は年間二百件から四百件あるということですけれども、型式指定に当たる職員の方々は、今まで四十二名だったものが、四十八名になっているということでございます。
 確認をしたいんですけれども、自動車技術総合機構の中で増減するのではなく、この六名というのは純増ということで確認させていただいてよろしいでしょうか。

○藤井政府参考人 お答えいたします。
 今委員御指摘の要員増、四十二人から四十八人に六名増員したところでございますけれども、この六名は純増でございます。旧自動車検査独立行政法人の定員を減らしてつけかえた、そういったものではないということでございます。

○本村(伸)委員 やはり、この機構というのは安全、信用を確保するためにもとても大事な役割を果たしておりますので、どこかを削ってふやすというあり方は絶対にやめていただきたいということも強調させていただきたいというふうに思います。
 六人ふえたからいいというわけではなく、先ほども津村委員から、悉皆調査をするためには二十四名の増員が必要だというふうに言われました。今、新しい方がその業務に当たっているというわけで、すぐにその業務が全般にわたってできるかというとそうではございませんので、やはり、自動車メーカーの型式申請をしっかりと審査できるように、人の育成も考えながらしっかりと増員しなければいけないというふうに思っております。
 そして、メーカーと何かつながりのある人ではなく、第三者性がしっかりと確保される、そういう人でなければいけないということも強調したいというふうに思います。
 今回の措置で、型式指定の職員の方々の仕事は現在どのようにふえているのか、そして、これからもふえていくというふうに見受けられるんですけれども、その点、答弁をお願いしたいと思います。

○藤井政府参考人 お答えいたします。
 自動車技術総合機構におきましては、今回の燃費不正事案を受けまして、自動車メーカーにおける走行抵抗の測定現場での抜き打ちでの立ち会い、あるいは自動車メーカーからの提出データと機構がみずから実測した値との乖離のチェック、そういった確認の業務を新しく開始しているところでございます。
 さらには、一昨年に発覚した欧州の自動車メーカーによる排出ガスの不正事案を受けまして、不正ソフトの防止あるいは実走行の際の排ガスの低減を図るために、今年度より新たに、路上走行による排ガスのチェック、これについても始めることとしているところでございます。
 こういったことで、自動車技術総合機構においては業務が増大していくということを認識しているところでございます。

○本村(伸)委員 今局長の答弁がありましたように、これからも機構の職員の方々の仕事がふえていくということが明らかになったわけです。
 今、現場の職員の方々も、しっかりとチェックをしていきたいという思いは強く持っておられるそうですけれども、しかし、現場の職員の方からは、今のままの体制でできるのか、人をふやしてもらわないと対応できないという不安の声が出されております。これは、六人増員された四月以降の声でございます。
 三菱自動車の燃費偽装の際には、過労死ラインを超える、超過勤務、月百時間以上になっていたということもお伺いをしております。
 走行抵抗値など七データについて、メーカーのデータ測定時の抜き打ちチェックなどを行うことになるわけですけれども、それを行っていくのが、機構交通研の型式指定の職員の方が出張で現場に行くわけです。その際に、天候に左右されるため、例えば雨だと二、三日待機するなど、スケジュールが読めないということも伺いました。こういうことも現場ではあるわけですから、機械的な計算はできないわけでございます。
 そういうことも含めて、まず大臣に、現場の職員の方の声をしっかりと聞いて、体制強化や施策に反映していただきたいというふうに思いますけれども、現場の職員の声をしっかりと聞いていただけますね、大臣。

○石井国務大臣 今回のような自動車メーカーによる不正事案の再発を防止するためには、自動車メーカーが提出するデータのチェックをしっかりと行うことが不可欠であると考えております。
 今般の燃費に関する不正事案を受けまして、自動車技術総合機構は、自動車メーカーにおける走行抵抗の測定現場での抜き打ちでの立ち会いや、自動車メーカーからの提出データと機構みずから実測した値との乖離のチェック等、審査方法の見直し、厳格化を行っているところであります。これらによる業務量の増加に対応するため、今年度は、機構の審査業務の要員を、四十二名から四十八名へ、六名増員したところでございます。
 新たな要員体制のもとでこれらの業務が的確に実施されているかどうかにつきましては、現場の声を踏まえつつ、検証を行ってまいりたいと考えております。

○本村(伸)委員 しっかりと現場の職員の方の声を聞いていただきたいというふうに思います。
 検査体制を強化するというのは、やはり、日本の自動車メーカー、自動車産業の信用を守る、未来を守るためにも大変大事なことだというふうに私は思っておりますし、その検査をしている、その能力のある方々を絶対に疲弊させてはならないというふうに思っております。
 先ほども局長の答弁にありましたように、今回の措置で、実際に仕事量がふえているわけでございます。そして、立入検査もデータの検証も、これから強化していっていただかなければならないわけです。これからもディーゼルのことで仕事量がふえていくことになるわけですから、しっかりと正規職員を純増でふやしていただくということが大切だと思いますけれども、大臣、答弁をお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 自動車技術総合機構は、燃費不正事案を踏まえた、自動車メーカーからの提出データに関する審査の厳格化に加えまして、ディーゼル車の排ガス不正事案に対応いたしまして、今年度より新たに、路上走行による排出ガスのチェックを行うこととしているところでございます。
 これらの業務の動向を踏まえつつ、さらなる体制強化の必要性について検討してまいりたいと考えております。

○本村(伸)委員 ありがとうございます。ぜひ、増員は純増で図っていただきたいというふうに思います。
 抜き打ち立ち入り、データの検証などをしっかりとやるためには、そのための職員の体制の強化を抜本的にしていただかなければいけないというふうに思っております。
 ことし三月まで型式指定の職員の人数が四十二名だったわけですけれども、今回の措置でこういう新たな仕事がふえるわけです。それに対して、新しい業務は六人でやるということ、単純に考えますと、そういうことになってまいります。これで本当に厳格な審査や立入検査ができるのかということを疑問に思わざるを得ません。
 先ほどの現場の職員の方の、今のままの体制でできるのか、人をふやしてもらわないと対応できないという切実な声があるわけですから、ぜひ、正規職員の増員、そして偽装を許さない検査体制にすることを強く求めておきたいというふうに思います。そのことは、日本の自動車メーカーの信用を守っていくということにつながってまいりますので、大臣、ぜひお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 先ほど答弁したところでありますけれども、新たな要員体制のもとで新たな業務が的確に実施されていくかどうかにつきましては、現場の声も踏まえまして、今後、検証していきたいと考えています。

○本村(伸)委員 ぜひよろしくお願いいたします。
 ありがとうございました。

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