もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
国会質問

質問日:2017年 4月 5日 第193国会 国土交通委員会

リニア 残土運搬・準備工事法令違反

2017年4月20日(木) しんぶん赤旗

国は違法工事調査を 本村氏 リニアの無許可掘削

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(写真)質問する本村伸子議員=5日、衆院国交委

 日本共産党の本村伸子議員は5日の衆院国土交通委員会で、JR東海が進めるリニア中央新幹線の日吉トンネル(岐阜県瑞浪市)準備工事で違法な掘削等が発覚したことを受け、厳格な監督指導を国交省に求めました。

 同トンネル工事では、法令で知事の許可が必要な一定規模以上の竹木の伐採や土地の掘削などを無許可で行っていました。

 本村氏は、同県内でのリニア工事にかかわる法令違反は2件目だと指摘。「ほかにも法令違反がないか、国交省主導で調査すべきだ」と要求しました。

 本村氏は、愛知県内でのリニア工事によって出る残土を同県瀬戸市に運搬する計画についても質問。JR東海の同市での説明会での「中学校も高校も保育園もある。危険なトラックを走らせないでほしい」と住民の声を示し、「住民の合意なくして強行してはならない」と主張しました。

 石井啓一国交相は、「地域の理解と協力を得ることが重要」と述べました。

議事録

○本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子でございます。
 リニアの問題について質問をさせていただきます。
 岐阜県内のリニア工事で法令違反の無許可工事が行われたということが発覚いたしました。どういうことか、お示しをいただきたいと思います。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 ことしの二月七日に岐阜県が公表いたしました資料によれば、JR東海が計画しております中央新幹線日吉トンネル新設(南垣外工区)の準備工事におきまして、砂防指定地や地すべり防止区域内で、法律や条例により知事の許可が必要とされる制限行為が無許可で行われたということでございます。
 具体的には、岐阜県砂防指定地の管理及び砂防設備占用料等の徴収に関する条例第三条第一項及び地すべり等防止法第十八条第一項では、一定規模以上の竹木の伐採、その堆積、土地の掘削などを制限いたしておりまして、これらの行為を行う場合には知事の許可が必要となるわけでございますが、当該準備工事では、工事施工者が許可なくこれらの行為を行ったとされております。
 また、それらの行為の内容は、竹木の伐採後の除根、坂路の造成に伴う土地の掘削、伐採した竹木の堆積でありまして、行為者、工事施工者は、清水建設、大日本土木、青木あすなろ建設から成る工事共同企業体で、行為期間はことしの一月二十日から一月三十一日とされておるところでございます。

○本村(伸)委員 地すべり等防止法に違反をしたということでございます。
 岐阜県内では、リニア工事にかかわって、法令違反はこれで二件目でございます。地下水の調査において環境基準を超える鉛が検出されたにもかかわらず岐阜県に報告していなかったというあのJR東海の法令違反の際にも、私、昨年三月三十日、この委員会で質問をさせていただきました。
 その際に、石井大臣は、「国土交通省といたしましては、リニア中央新幹線事業が、関係法令に従い、環境の保全を図りながら適切に進められるよう、JR東海を指導監督してまいります。」こう答弁されましたけれども、しかし、また法令違反があったわけです。岐阜県内のリニア工事で二回目でございます。
 大臣は、この問題が重大なことだという認識がございますでしょうか。そして、国交省として、二度にわたるリニア事業の法令違反に対して、JR東海にどういう厳しい措置を行ったのか。答弁を大臣にお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 リニア中央新幹線につきましてはこれから工事が本格化することとなりますが、工事を進めるに当たり、JR東海におきまして関係法令等を遵守することは当然のことでございます。
 国土交通省では、今回の無許可行為の事案を含め、今後行われる中央新幹線の工事について、関係法令等に従って適切に進めるとともに、工事施工者に対する指導を徹底するよう厳重注意をしたところでございます。
 リニア中央新幹線の工事につきましては、今後とも引き続き、工事の実施状況を注視し、関係法令に従って適切に事業を進めるよう、JR東海を指導監督してまいります。

○本村(伸)委員 この無許可工事ですけれども、JR東海が主導したのか、あるいは建設会社なのか、誰に責任があるかという点、真相、原因究明は国交省としてしっかりとしたのかという点、お伺いしたいと思います。

○奥田政府参考人 お答えを申し上げます。
 この事案につきましては、先ほども答弁申し上げましたけれども、ことしの二月七日に岐阜県が公表いたしました資料によれば、JR東海が計画しております中央新幹線日吉トンネル新設工事の準備工事において、工事施工者が許可なく一定規模以上の竹木の伐採などの行為を行ったということでございます。
 この行為に対しましては、いわゆる許可権者であります岐阜県から工事施工者に対して、行為の中止及び是正措置の実施の指導が、また、あわせてJR東海に対しましては、発注先の法令遵守の指導徹底の要請がなされました。
 このような一連の岐阜県による行政対応からいたしますに、許可権者であります岐阜県は、法令違反を行ったのは工事施工者、また、当該工事について、発注者であるJR東海も、工事施工者を指導する立場にあると見ているものと思われます。
 なお、こういった事態に至った事情につきましては、私どもも事情を聴取いたしまして、状況については把握しておるところでございます。

○本村(伸)委員 今回は、岐阜県の職員の方がたまたま現場にいたから法令違反が見つかったわけでございます。岐阜県でこうやって二件あるということになりますと、ほかの都や県でも法令違反があるのではないかということも思うわけでございます。
 国土交通省主導で、このリニア事業について法令違反がないか調査をするべきでありますし、監督をするべきだというふうに思いますけれども、大臣、お願いしたいと思います。

○石井国務大臣 国土交通省としましては、他のリニア沿線都県においても条例に基づかない要綱を確認の上、適切に対応すること、関係法令等に従って適切に工事を進めるとともに、工事施工者に対する指導を徹底することについて、JR東海に対してそれぞれ指導したところでございます。
 引き続き、JR東海に対して、関係法令等に従って適切に事業を進めるよう指導してまいりたいと存じます。

○本村(伸)委員 各現場で国交省が監督する、そういう職員体制というのはあるんでしょうか。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 今回の事態を受けましてJR東海を指導したわけでありますけれども、今後の改善策として、一つは、条例に基づかないような要綱、指針等を網羅的に把握するということと、そういった中身に応じて、今後やっていく事業でどういった手続が要るのかということを、きっちり現場で、東海も、それからJVも把握して、それを確認しながら進めていくということでございます。
 これはJR東海が進めます民間の事業でございますので、そういった形で適切に事業が進められていくということでございます。

○本村(伸)委員 私、中部運輸局の方にこのリニア事業について住民の皆さんと一緒にいろいろ申し入れをしたときに、中部運輸局は、私どもはリニアとは関係ありませんという態度で、監督しようという出先の構えもなかったわけですけれども、それでちゃんと監督できるんでしょうか。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 この工事実施計画の認可につきましては、大臣権限ということで本省で認可をしております。私ども、必要に応じて逐次状況を聴取等して把握して、必要な指導を行っているわけでございます。
 中部運輸局で、先生と現地でどういうやりとりがあったか、詳細は承知しておりませんけれども、全く関係がないというようなことを言ったかどうかというのは、ちょっと済みません、私は把握しておりません。

○本村(伸)委員 国交省が本気で指導監督をしていただきたいというふうに思うんです。そして、体制も、現地でもつくるべきだということを強調させていただきたいと思います。工事がほとんど進んでいないのにこうやって法令違反が繰り返される、こういう状況を絶対に許してはならないということを強く申し述べておきたいと思います。
 次に、リニア残土について質問をさせていただきたいと思いますけれども、幾つか確認をしたいというふうに思います。
 四点確認をしたいんですけれども、まず、愛知県内から出されるトンネル残土の全体量はどのくらいかという点。そして、春日井の坂下非常口から立て坑の残土を瀬戸市のグランドキャニオンと言われている愛知県珪砂鉱業協同組合の土地に運ばれる計画がございますけれども、どのくらいの量で、それは愛知県内で出るリニア残土全体の何%かという点。そして、その坂下非常口から瀬戸に持っていく計画では、ダンプなど工事車両は、一日、往復で延べ最大何台通る計画なのかという点。そして四点目、JR東海と愛知県珪砂鉱業協同組合はもう契約をしたのか、もし契約をしたのであれば、どういう契約なのかという点。
 お示しをいただきたいと思います。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 まず、愛知県内でのトンネル残土の発生量につきましては、JR東海が作成いたしました愛知県の環境影響評価書によれば、約五百十万立米とされております。
 それから、坂下非常口から瀬戸の鉱山跡に持っていく発生土の量が愛知県全体の発生土の量に占める割合につきましては、JR東海によれば、坂下非常口の掘削に伴う発生土の量は約十万立米でございまして、これは、県内から出てくるトンネル残土の発生量について申し上げますと二%でございますが、その余を含む全発生土についていいますと、一・五%ということになってございます。
 あと、坂下非常口から発生いたします残土を運搬するダンプの一日当たりの台数、往復で二台と換算ということかと思いますが、それにつきましては、最大二百台という見通しでございます。
 あと、JR東海と珪砂組合におきまして残土受け入れの契約をしているか、している場合にはその契約内容ということですが、当事者間で残土受け入れに関する合意は行われていると聞いておりますが、その内容につきましては、民間当事者の合意でございまして、その中に守秘義務条項があるということでございまして、中身については回答できないという答えを得ております。

○本村(伸)委員 国家的プロジェクトでありながら、こうやってさまざまな情報が隠されているという点も強く抗議をしたいというふうに思います。
 このJR東海と愛知県珪砂鉱業協同組合の契約ですけれども、民民の契約とはいえ、周辺の住民の皆さんに大変な被害を与えるわけです。周辺住民の皆さんの理解と納得が大前提であるというふうに思います。
 そして、大臣に確認をしたいんですけれども、住民の皆さんの合意なくして強行してはならないと思いますけれども、その点、大臣、答弁をお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 春日井市の坂下非常口からの発生土を瀬戸市の愛知県珪砂鉱業協同組合の鉱山跡地に運搬するに当たり、JR東海は、昨年十一月に、発生土の運搬ルート上にある瀬戸市の関係住民に対して説明会を二回開催したと聞いております。
 この説明会では、工事用車両の安全対策等についての説明が行われ、春日井市においても、同様の内容を含んだ説明会が本年二月に開催されたと聞いております。
 今後は、沿線自治体である瀬戸市や春日井市とも協議が行われ、必要に応じ追加の措置等についての検討が行われる予定と聞いておりますが、いずれにいたしましても、リニア中央新幹線の建設事業が円滑に実施されるためには、地元の理解と協力を得ることが重要と考えます。
 国土交通省といたしましては、引き続き、JR東海に対しまして、地元住民等に丁寧に説明をしながら、環境の保全を図るとともに、安全かつ確実に施工がなされるよう指導してまいります。

○本村(伸)委員 丁寧な説明といっても、先ほど、JR東海と愛知県珪砂鉱業協同組合が合意した、その内容は秘密なんだというふうにおっしゃっているわけでございます。矛盾するというふうに思います。
 この瀬戸へ持ってこられる残土ですけれども、先ほど一・五%分だというふうに言われましたけれども、この一・五%分だけでも、毎日、往復、最大で一日二百台のダンプなどの工事車両が通るわけでございます。瀬戸の皆さんは、本当に一・五%分だけなのだろうか、もしほかの残土が来るというふうになりますと、毎日ダンプが二千台になるのではないかということで、不安は尽きないわけです。
 瀬戸市での残土の説明会では、子供さんを持つ親御さんから、やめてください、何のメリットもない、危険なトラックを走らせないでほしい、中学校も高校も保育園もある、みんなマスクをしなければいけない、我慢できないという声や、この計画に納得できない、相当な公害が出る、排気ガス、アトピー、排気ガスまみれの農作物、ちゃんと補償してくれるのかという声、あるいは交通事故を心配する声、ルートを変更してほしいという声、そういう抗議の中で、時間になりましたということで説明会が終わってしまったわけでございます。
 環境基準値を超える鉛が出ました名城非常口の残土も持ってこられるのではないかという不安の声も出されています。この瀬戸市の説明会では、鉛の出た土、表土の部分ですけれども、東海市に持っていきましたと説明がございました。
 そこで、伺います。名城非常口の土壌から環境基準値を超える鉛が出ましたけれども、四点確認をしたいというふうに思います。
 名城非常口の住民説明会でも、大渋滞とか、騒音とか、振動とか、排気ガス、残土の持っていき先など、意見、質問が出されたわけですけれども、JR東海が答えに窮したり、あるいは検討するというふうに答弁したり、そういう中であったわけですけれども、それで、その説明会の翌日には、住民の皆さんの御要望とかに応えることもなく、もう工事に着手するという大変不誠実なやり方があったわけです。
 確認をしますけれども、汚染された土壌は一体どのくらいの量だったのかという点、十トントラックで何台分なのかという点、実際に汚染された土壌を具体的にどこに持っていったかという点、そして四点目ですけれども、持っていった先の住民の皆さんにはちゃんと説明をしているのかという点、確認をしたいと思います。

○奥田政府参考人 お答え申し上げます。
 お話のありました名城非常口の工事におきまして、土壌汚染対策法に基づき、形質変更時に届け出が必要とされる区域の指定等の権限を有する名古屋市に対してJR東海が行った届け出によれば、平成二十八年十月から十二月に掘削除去された汚染土の量は約三千トン、これらは、十トンダンプトラック約四百台で全て運搬をされた、搬出先は愛知県東海市内の汚染土壌処理業の許可を得ている処理業者の施設ということでございます。
 あと、汚染土の運搬に当たりまして、JR東海は、搬出元の名城非常口周辺の運搬ルート周辺では、汚染土が搬出される旨をお知らせしたということであります。なお、搬出先の東海市内の施設につきましては、工業地帯に位置するということでございまして、特段、住民への周知ということは行われておりません。

○本村(伸)委員 東海市の皆さんにもぜひ説明をしていただきたいというふうに思うんです。説明するのが当然だというふうに思います。
 有害物質で汚染された土壌など、これも法令に基づいてちゃんと処理されているのか、このことを国交省としてちゃんとつかんでいるのか、つかむべきではないかというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

○石井国務大臣 リニア中央新幹線の工事を進めるに当たりまして、JR東海において関係法令等を遵守することは当然のことでありまして、土壌汚染対策についても同様でございます。
 名城非常口から生じた鉛を含む建設発生土につきましても、現在、土壌汚染対策法に基づき、区域の指定等の権限を有する名古屋市に届け出を行う等の措置が行われていると承知をしております。
 また、土壌汚染対策法の適用を受けないトンネルからの発生土につきましても、JR東海は、環境影響評価の中で、土壌汚染対策法に準じる取り扱いを行う旨を表明しておりまして、国土交通省は、このような取り組みが適切に行われているかについて、工事完了後に行われる環境影響評価法に基づく環境保全措置等の報告等において確認することとなります。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、リニア中央新幹線事業が、関係法令に従い、環境の保全を図りながら適切に進められるよう、JR東海を指導監督してまいります。

○本村(伸)委員 しっかり監督指導ができていなかったという事例があったからこそ、強調するわけでございます。
 リニアの残土の運搬先、運搬ルートの沿線の皆さんの生活への影響や環境への影響についてしっかりとアセスメントを行うのは当然だというふうに思いますけれども、これをJR東海にしっかりとやらせてください。大臣、お願いします。

○石井国務大臣 JR東海が作成いたしましたリニア中央新幹線の環境影響評価書によれば、JR東海がみずから新たに発生土置き場を計画する場合には、場所の選定、関係者との調整を行った後に、環境保全措置の内容を詳細なものにするための調査及び影響検討を事後調査として実施するとしております。
 また、調査及び影響検討の項目の中には、資材及び機械の運搬に用いる車両の運行との項目がありまして、大気汚染、騒音、振動等についての調査が行われることとなります。
 一方、JR東海以外の事業者が主体となって発生土置き場が計画される場合には、これらの調査は当該事業者により行われるのが基本とのことであります。
 なお、交通安全につきましては、環境影響評価法上の調査事項ではありませんが、JR東海は、必要に応じて、地元説明会において具体的な安全対策についての説明を行っているということでございます。
 いずれにいたしましても、国土交通省といたしましては、引き続き、JR東海に対しまして、地元住民等に丁寧に説明をしながら、環境の保全を図るとともに、安全かつ確実に施工が行われるよう指導監督してまいります。

○本村(伸)委員 住民の皆さんの合意がないまま強行することは絶対にやってはならないということを強調させていただきまして、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。

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