もとむら伸子(日本共産党前衆議院議員)-
国会質問

質問日:2016年 4月 22日 第190国会 国土交通委員会

熊本地震(住宅確保、要配慮者支援)、石川タクシー

しんぶん赤旗 2016年4月28日(木)

住宅被害調査 迅速に 本村氏 支給額引き上げも

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(写真)質問する本村伸子議員=27日、衆院国交委

 日本共産党の本村伸子議員は、27日の衆院国土交通委員会で、被災住宅・建築物の被害認定について質問しました。

 応急危険度判定について国交省の由木文彦住宅局長は、熊本県14市町村で3万1030件(26日)が判定中で「追加実施の要望もある。全体は把握できていないが早急に進めたい」と答弁しました。

 本村氏は、職員不足や専門家の確保といった課題に加え、外観調査だけでは正確な実態の反映は困難だと指摘し、「判定結果は、り災証明や支援額を左右する。全国から専門家を派遣して迅速、的確で信頼性ある調査が必要だ」と求めました。

 内閣府の林俊行政策統括官付参事官は「自治体職員や地方公共団体の応援職員に(認定の)研修を実施」「必要な応援職員数を県でまとめてもらい、国の職員も速やかに送入する」と答弁しました。

 本村氏は、被災者生活再建支援法について「支給額の上限が300万円では建て替えができないとの声があがっている。500万円に引き上げるべきだ」と要求。林参事官は「額のあり方は慎重な検討が必要だ」と述べるにとどまりました。




しんぶん赤旗 2016年4月30日(土)

車いす用住宅支援を 本村氏 助成制度実現求める

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(写真)質問する本村伸子議員=27日、衆院国交委

 宅地建物取引業法改正案が27日の衆院国土交通委員会で全会一致で可決されました。日本共産党の本村伸子議員は採決に先立つ質疑で、既存住宅の流通促進や車いす用のバリアフリー住宅への支援についてとりあげました。

 本村氏は、住宅に長く住み続けられるための支援が必要だとし、既存住宅の長寿命化に補助を行う長期優良住宅化リフォーム制度への予算拡充と周知を求めました。

 その上で、安全に関する建物状況調査の実施結果が既存住宅の取引価格にどう影響するかと質問し、国交省の谷脇暁土地・建設産業局長は「住宅の状態をより正確に反映した価格が形成され、既存住宅の流通活性化の重要な要素になる」と答弁しました。

 さらに、本村氏が「宅地業者に有利な調査結果を示すことも考えられる。建物状況調査業者の中立性をどう担保するか」とただしたのに対し、谷脇局長は「重要な事項だ。指導監督等によって担保する」と答えました。

 本村氏は、宅建取引業者サンヨーハウジング名古屋が車いすの障害者に対して、バリアフリー性能が確保される保証もなく解約するには320万円以上の金額が必要な不当契約を結ばせた事例をあげ、業界をただすよう要求。通常より費用がかかる新築・リフォームの車いす用バリアフリー住宅への助成制度や障害者への無料相談窓口などを切望する声があると紹介し、実現を求めました。

議事録

本村(伸)委員 日本共産党の本村伸子です。

 まず最初に、九州地方地震の被災者の皆さんの支援について質問をさせていただきます。

 改めて、甚大な被害によって亡くなられたお一人お一人に心からの哀悼の意を表したいと思います。そして、被害に遭われた全ての皆さんに心からのお見舞いを申し上げたいというふうに思います。

 まず最初に被害の状況について伺いたいと思いますけれども、十四日の夜から、震度一以上が七百八十三回、一時間に四・三回揺れている、震度四以上が九十二回、二時間に一回大きな地震があるという状況でございます。

 本日、二十二日現在どうなっているかということをお伺いしたいんですけれども、一つ目に、避難指示、勧告発令状況、二つ目に、避難所の状況、箇所数、人数、そして、避難所以外でお過ごしの方の状況、箇所数、人数をお示しいただきたいというふうに思います。

 また、避難所や避難所以外の状況、避難者の方々の状況を具体的にどこが把握をして対応の指示を出しているのか、お答えをいただきたいと思います。

林政府参考人 お答えをいたします。

 お尋ねのありました点のうち、まず避難所の数、避難者数についてお答えをさせていただきます。

 まず、四月二十一日十三時三十分現在の数字でございますけれども、県、市を通じて内閣府で把握しております避難所の数は、熊本県全体で六百五十カ所となっておりまして、避難者の数は八万九千五百十三人でございます。

 それから、避難所外で、車中などで避難をされている方につきましては、現対本部を通じまして県、市に問い合わせを行っておりますけれども、現段階では把握できておりません。

 それから、避難勧告、避難指示の状況でございますけれども、避難指示、避難勧告につきましては、避難指示が、対象世帯数が二千六百十七、それから対象人数が、六千六百二十六人に対しまして避難指示が出ております。これは、昨日、二十一日十一時四十五分の時点でございまして、市町村数が七市町にわたっております。

 それから、避難勧告でございますけれども、十九の市町村におきまして、九万六千四百八十七世帯、二十三万三千七百八十二人に対して避難勧告が出されております。

本村(伸)委員 どこで把握をし、どういう指示系統なのかということもお伺いしたいんですけれども、お答えをいただけますでしょうか。

林政府参考人 お答えいたします。

 今般の熊本地震におけます避難状況や現場のニーズなどにつきましては、発災後、翌日に熊本市内、県庁の中に現地対策本部の立ち上げをいたしました。また、現場の声を速やかに国に伝えていただくために政府の職員を各被災市町村に派遣しております。こうしたことを通じまして、現場のニーズを把握するとともに、現地対策本部に情報を集約することで国との連絡を的確に果たすということにしております。

 このようなことを通じまして、避難の状況あるいは現場のニーズというものを把握しながら、熊本県とも緊密に連携をとり、各府省庁の持てる力を十分に発揮して、生活環境の改善に向けて取り組んでまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 先ほど避難所以外の方々の状況はつかんでいないという御答弁だったんですけれども、ぜひ応援人員も派遣して、確保していただいて、把握をして、支援が行き渡るようにということでお願いをしたいというふうに思います。

 避難所や避難所以外の状況についてですけれども、先ほども議論がありましたように、トイレが足りない、あるいは、洋式でないので我慢をして水分をとるのを控えているというお年寄りの方がいらっしゃいます。バリアフリーを確保した洋式のトイレの増設が避難所に必要でございます。

 また、お風呂も、お年寄りや障害を持った方々は並ぶのが困難であるということでお風呂に入れない。お風呂に入れないことが一番困っているというお声もございます。

 無料開放されている温泉などの浴場は、長時間待たなくてはいけないということで行くのをためらっている、こういうお声もございます。そして、車が運転できないので浴場には行けないんだと。皆さんが入っていただくようにお風呂を身近なところにつくることも必要だというふうに思います。

 また、避難所で車椅子に座って寝ている方もおられまして、簡易ベッドも早急に必要でございます。また、自主避難所のところでは水や食料の配給はほとんどないというお声がございます。

 また、地震が続く中で、家の中にはいられないんだと。家で寝ることができない方々へ、エコノミークラス症候群などを防ぐためにも足を伸ばして寝ていただけるように、テントを自衛隊やアウトドアメーカーの協力も得ながら最大限活用することも必要だというふうに思います。

 避難所や避難所以外でこういうお声がございます。現場で必要なこと、必要なもの、柔軟に対応した場合、国がその財源について保障していただけるということだと思いますけれども、確認をしたいというふうに思います。

 また、これから仮設住宅ということになってくるというふうに思います。構造上のバリアフリーはもとより、入り口までスロープがちゃんとあって、障害者の方や高齢者の方が利用しやすいものにすることも大切だと思いますけれども、バリアフリーの確保も当然やりますねということを確認させていただきたいと思います。

谷委員長 財源の問題とバリアフリーの確保が御質問でよろしいですか。(本村(伸)委員「はい」と呼ぶ)

 では、最初のあれは、内閣府林参事官。

林政府参考人 お答えをさせていただきます。

 内閣府におきましては、発災当初から避難所の生活環境の整備に係る通知を熊本県に発出させていただきまして、委員御指摘の仮設トイレや仮設のお風呂、あるいは簡易ベッドの設置といったことに配慮をお願いしてまいりました。また、これらについては災害救助法での手当てということもいたしておるところでございます。

 さらに、政府におきましては、政府で、水、食料あるいは毛布といった当面の生活必需物資につきまして、直接調達をして輸送するという取り組みもさせていただいているところでございまして、こうした中で仮設のトイレや簡易ベッドの調達や輸送なども取り組んでおるところでございます。

 また、車中に避難されている方、この方たちが多数いらっしゃるということで、また、これがエコノミー症候群の原因にもなるということもございますので、御指摘のありました仮設テントの設置に要する費用につきましても、救助法による国庫負担の対象とさせていただいているところでございます。

 また、これはまだ調達できておりませんけれども、東日本大震災の際に有効だというふうに御指摘をされております弾性ストッキングという加圧性のストッキングも調達をする方向で今準備を進めているところでございます。

 また、応急仮設住宅のバリアフリーの件につきましては、もともと応急仮設住宅につきましてはバリアフリー仕様となるように配慮してくださいということにしておりますけれども、段差解消のためのスロープですとか生活援助員室を設置するといったいわゆる福祉仮設住宅についても、応急仮設住宅として設置することも可能とさせていただいておるところでございまして、これらについても、災害救助法の仕組みの活用によりまして、被災されて避難をされている方の生活環境や住まいの確保ということが適切に図られるように、県とも連携をとって対応してまいりたいと思っております。

本村(伸)委員 ありがとうございます。

 東日本大震災では、障害を持った方々の死亡率が二倍であったというふうに調査もされておりますけれども、なぜそのような状況になったのか。また、東日本大震災の教訓は必ず生かさなければならないというふうに思いますけれども、今回生かさなければならない点、内閣府にお伺いをしたいと思います。

林政府参考人 お答えをいたします。

 委員御指摘のとおり、東日本大震災におきましては障害者の死亡率が被災住民全体の死亡率の約二倍となったということがございまして、これは、災害弱者への対応が大きな課題だというふうに認識をしております。

 この教訓を踏まえまして、平成二十五年の六月に災害対策基本法を改正いたしました。この中で、災害時にみずから避難することが困難な高齢者や障害者の円滑かつ迅速な避難を確保するために、あらかじめ、避難行動要支援者名簿、こういった名簿の作成を市町村に義務づけいたしまして、その情報を避難を支援していただく方と共有できるということといたしました。

 また、あわせまして、この災害対策基本法の改正によりまして、市町村が避難所を指定するとともに、障害者などの要配慮者にも配慮をして避難所における被災者の生活環境の整備に必要な措置を講ずるように規定をさせていただきました。

 こうした規定を踏まえまして、内閣府におきましては、具体的に、避難所の運営など、あるいは避難行動の支援について取り組みを進めていただくために、避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針、この指針と、もう一つは、避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針、この二つの取り組み指針を、それぞれ二十五年八月に示させていただいておりまして、内閣府としましては、関係省庁とも連携しながら、地方公共団体に対しましてこの取り組み指針の周知を徹底させていただいて、今回の熊本地震におけます避難行動の支援であるとか避難所におけます要配慮者への適切な配慮、こういったことがなされるように引き続き取り組んでまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 ありがとうございます。

 現場では、やはり病気を持った方や障害を持った方々がさまざまな困難を抱えているということでございます。

 熊本市東区のAさんという方は、腎臓病、高血圧などの複数の疾患を抱えて、車椅子を利用しておられます。靴下をはくのにも介助が必要な方でございます。一緒に避難をしているパートナーの方は知的障害を持っている方なわけですけれども、このAさんの御自宅は、アパートは、水道がとまり、壁にひびが入っているということで、戻ることができずに、最初は障害者施設に避難をされました。しかし、最近になって、二、三日中に移動してほしいというふうに言われました。避難所では段差やトイレなど、障害を持った方には困難が大変多い、車椅子の利用者にはやはりベッドが必要だ、どうすればいいのかという切実なお声がございます。

 病気や障害を持った方々が、本当にさまざま現地では困難がございまして、特段の配慮が、本当に切実な要望になっております。九州地方地震によって被災した障害者とその御家族、そして障害関連の事業所などの実態把握はどうなっているのか、お答えをいただきたいというふうに思います。

 また、障害をお持ちで、特に自閉性の障害や発達障害や重度・重複障害の方々に不利益が生じないような特段の配慮、服薬が必要な障害者の方への医療機関との連携、視覚障害者や聴覚障害者などへの情報保障、この点にも特段の配慮をしないといけないと思いますけれども、厚生労働省に御答弁をお願いしたいと思います。

浜谷政府参考人 お答えいたします。

 厚生労働省といたしましては、熊本県全域の全七十八の障害のある方の入所施設についての状況を確認いたしまして、随時公開いたしております。現時点では、全施設に人的被害はないことを確認いたしております。また、建物につきましては、一施設で施設の一部の建物が損壊等の物的被害を確認いたしております。

 また、御指摘のとおり、避難所等での生活を余儀なくされている障害のある方々につきましては、地方自治体におきまして、ケアマネジメント等の支援を行う相談支援事業所や障害福祉サービス事業者等と連携しつつ、個々の状況の把握に取り組んでいるところでございます。

 引き続き、自治体や関係団体などを通じまして、障害のある方々の状況を把握するとともに、障害のある方々の支援に適切につなげられるよう、把握した情報の公開にも十分配慮しつつ、全力で取り組んでまいりたいと考えております。

 また、自閉症などの発達障害の方々についての御指摘がございましたけれども、御指摘のとおり、避難所等におきまして不利益が生じないようにすることは重要な課題であると認識をいたしております。

 このため、厚生労働省といたしましては、避難所等における発達障害児あるいは発達障害者の方々への支援に関する事務連絡を自治体に発出いたしておりまして、避難所等の支援に携わる職員や心のケアを担当する職員に対しまして、災害時の発達障害者等への対応の仕方の周知を促すとともに、発達障害者等の状況、ニーズなどの把握に努めまして、ボランティアや当事者団体等と連携しつつ、適切な支援がなされるよう要請をしたところでございます。

 また、障害福祉関係団体に対しまして事務連絡を発出いたしまして、被災した障害者等の受け入れや被災地域における障害福祉サービス事業所等への職員の派遣及び物資等の確保についても、必要な対応をとるよう要請したところでございます。

 このような取り組みを通じまして、引き続き発達障害者等に対しまして適切な支援が行われるよう、関係自治体や発達障害者支援センターなどと連携しながら、しっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

本村(伸)委員 被災した障害者関連の事業所の復旧に向けても予算の確保を含めぜひ万全の対策をとっていただきたいというふうに思います。

 次に、安全、安心な宿泊場所の確保についてお伺いをしたいんです。

 国交省はフェリーですとか、観光庁がホテル、旅館、厚生労働省もかかわるんですけれども、などの話が出ておりますけれども、現在、どこにどれだけ確保されているのかをお示しいただきたいと思います。

 また、対象要件はどうなのか、費用の負担はどうなのか、それを被災者の皆さんに伝える告知、案内を強化していただき、少しでも早く安心していただきたいと思いますけれども、御答弁をお願いしたいと思います。

坂下政府参考人 私からフェリーの準備状況についてお答えをさせていただきます。

 避難されている方に十分な休息をとっていただく場所としての民間フェリーの活用について、熊本県の御意向を伺ってまいりました。

 熊本県からは、防衛省が手配したフェリーを活用なさりたいとの御意向でございました。これに従いまして、本日、八代港に入港いたしました「はくおう」というフェリーを用いまして、入浴、食事、宿泊の提供を開始する予定としております。

 現在、国土交通省、防衛省それから地元の自治体で連携して被災された方々への御案内など受け入れの準備を行っておるところでございます。

樽見政府参考人 旅館、ホテルという関係でございますけれども、災害救助法に基づく避難所の取り扱いの弾力運用ということで、旅館、ホテル等に避難者の方々に入っていただいて、県が費用を負担するということが可能になっているわけでございます。

 このたびの震災の発生を受けまして、私ども厚生労働省から、四月十五日付で、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会というところに、被災自治体から宿泊支援に関する要請があった場合に積極的に協力してほしいということを文書で要請したところでございます。

 これを受けまして、熊本県の方で、熊本県旅館ホテル生活衛生同業組合の協力を得て、被災された方々のうち、高齢者、障害者、妊産婦など特別な配慮を要する方を対象に、無料で受け入れを進めるということでの取り組みを進めていただいているところでございまして、四月二十一日現在、県下の四十施設、七百九十人分の受け入れが可能という状況になっているということで承知しております。

 具体的な受け入れとしても、きのうの段階で一組三名の方を受け入れていただいたということで、本日以降も、今のところ二組四名の方の受け入れ手続というものが進んでいるところというふうに承知をしております。

 また、周知ということでございます。

 旅館、ホテルを緊急避難場所とするということについては、熊本県庁のホームページに情報掲載するということをやってございますほか、避難所を市町村職員が巡回しております。

 それから、私どもの方も、保健師が巡回するということで県と御協力しながらアレンジをして回っているわけでございますけれども、そういうところで周知を行っているということでございまして、こういう方々の安心していられる場所ということで旅館、ホテルを活用していただくということについて、引き続きしっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。

本村(伸)委員 ぜひ告知、周知の徹底をお願いしたいと思います。

 総理は、四月十九日、避難所から移動先として、既に約千五百の宿泊施設、二千戸を超える公営住宅や約千五百戸の民間賃貸住宅を確保していますと述べておられますけれども、既に仮設、公営など一定の長期間の住まいを確保して、いつでも入れるかのようなお話がございました。

 先ほど、緊急に入れるホテル、旅館については、被災者の皆さんのためには七百九十ということでしたけれども、あとはインフラ整備の皆さん方が使うということだというふうに思いますけれども、そういう状況だと。

 その他の部分でお答えをいただきたいんですけれども、二千戸を超える公営住宅、約千五百戸の民間賃貸住宅というのは具体的にどこのことかということと、それ以外でも、被災者の皆さんが安心できる住まいの確保は広がっているのかということ、また、UR賃貸住宅はどうなっているのか、雇用促進住宅はどうなっているのか、どういう受け入れ体制になっているのかという点をお伺いしたいというふうに思います。

由木政府参考人 お答えいたします。

 私からは、公営住宅、UR賃貸住宅、それから民間賃貸住宅の状況につきましてお答えを申し上げます。

 昨日時点でございますけれども、公営住宅の空き住戸の提供につきましては、熊本県が七十戸程度、これは昨日から入居の受け付けを開始されているというふうに伺っております。熊本市は二百五十戸程度、これは明日から入居の受け付けを開始するというふうに伺っております。こうした戸数を初めといたしまして、その他の県内の市町村も含めて、県内の公営住宅について入居の受け付けが順次開始をされてきております。

 また、熊本県以外の都道府県に対しましては、提供可能な公営住宅等の空き住戸の情報提供と被災者への入居の協力を私どもの方から要請をいたしております。これを受けまして、福岡県の四百二十五戸を初めといたしまして、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、それから昨日からは大分県も加わりまして、こういった県やあるいは県内の一部市町村の公営住宅につきまして受け付けの開始が始まっております。およそ現在二千戸の住宅が九州内で受け付けを開始しているというふうに聞いております。

 また、お尋ねいただきましたURの賃貸住宅でございますが、これは鹿児島県内に五十戸、それ以外は全て福岡県内でございますけれども、合計で三百六十七戸を確保して、これも提供を開始したものというふうに聞いております。

 こうした公的な住宅によりまして、九州全体では、先ほど大臣がお話をされたかと思いますけれども、二千七百戸を上回る住宅を確保しているという状況にございます。

 それから、民間賃貸住宅につきましては、四月の十七日に不動産業界の団体に対しまして、熊本県等からの依頼に基づいて、民間賃貸住宅の情報提供等に関して必要な協力をしていただくように要請をいたしたところでございます。

 これを受けまして、現在、県と災害協定を締結しております三つの不動産業界団体がございます。これが、別々ではなくて窓口を一本化しようということで既に窓口の一本化がなされ、現在、熊本県内の物件、本震、余震によりましてかなり損傷しておるという状況のようでございますので、提供できるものがどのぐらいあるのか、今その損傷の状況を確認している状態であるというふうに伺っているところでございます。

 私からは以上でございます。

苧谷政府参考人 続きまして、雇用促進住宅についてお答え申し上げます。

 震災の発生を踏まえ、被災者の一時的な緊急避難のために必要な雇用促進住宅を熊本県に百十数戸確保いたしまして、必要な修繕をした上で提供することを予定しておりましたが、十六日未明に発生しました地震の影響で、住宅に地盤沈下や建物の亀裂など損傷が発生していることから、現状について今急いで確認をしているところでございます。

 速やかに安全性の確認を行った上で、地方公共団体と連携しながら、被災者の方々に提供できるように準備してまいりたいと考えてございます。

本村(伸)委員 ぜひ、被災者の皆さんが入居するにはどこに連絡したらいいのかとか、どのように手続したらいいのかというふうに、わかりやすくしていただきたいと思うんです。

 東日本大震災のときは、三月二十二日、発災後十一日後には、国土交通省の住宅局が被災者向け公営住宅等情報センターというものを設置し、被災者の皆さんの住まいの支援を行いました。被災者の皆さんがここに相談すれば今後の住まいのことを何でも相談できる、縦割りではなくて横断の被災者の皆さんへの住宅支援情報センターを今回開設するべきだというふうに思います。

 被災者の皆さんの住まいに関して、国交省が中心になって状況を把握し、対応する体制をとるべきだと思いますけれども、大臣の御決意をお願いしたいと思います。

石井国務大臣 被災された方々が安心して過ごせる場所を確保することは重要な課題でありまして、これまでも関係府省やURと連携をして取り組みを進めております。

 被災者に対する住まいについての情報の発信や募集、マッチング、これは熊本県等地元自治体に行っていただくわけですが、今後とも、関係府省やURと連携をして熊本県等の地元自治体を支援いたしまして、被災者の方々の住まいの確保に努めていきたいと思っております。

 なお、東日本大震災の際には、津波等によりまして自治体の機能そのものが失われてしまう、あるいは原発の事故等によりまして避難を余儀なくされまして、自治体の施設等が当該にはとどまれない、そういう特異な状況にあったわけでありますが、今回の熊本地震につきましては、まだ自治体の機能があるということでございまして、地元自治体としっかりと連携をしながら取り組んでまいりたいと存じます。

本村(伸)委員 やれることは全てやるということでしたので、被災者の皆さんの立場に立って、ぜひ安心、安全な住まいの確保のために国交省としても全力を挙げていただきたいというふうに思います。

 次に、タクシーの安全運行、それを支えるタクシーで働く人たちの雇用と労働条件を守る立場から、質問をさせていただきたいというふうに思います。

 従業員の皆さんに何の予告もないまま突然に会社を解散させたタクシー会社がございます。富士急グループの、静岡県にありました石川タクシー富士宮についてです。この石川タクシー富士宮は、二〇一〇年二月九日、前日まで通常どおり営業をしていたのに、事前に働く人たちにも労働組合にも何の相談もなく、告知もなく、会社が解散したということを理由に、四十人もの方々の全ての従業員を解雇いたしました。社長が金策に走っていたとか手形が不渡りとか、そうした状況は全くありませんでした。

 この会社は、解雇当日の未明に、従業員の方々にも一切秘密にしたまま、三十台ものタクシーをどこかに運び去り、しかも、会社の敷地をバリケードで封鎖して、働く人たちが入れないようにいたしました。働く人たちの、労働者の私物は全部外に放り出されました。そして、本日十時より説明会を行うという張り紙を残し、説明会では、昨日の株主総会で会社解散が決議された、本日付で全員解雇すると会社代表が通告をいたしました。

 本来、雇用対策法二十四条、二十七条で、三十人以上の大量離職者が発生する場合には、再就職援助計画や大量雇用変動の届け出をハローワークに一カ月前に出さなければならない。それをやっていない。そして、働く人たちには、三十日前の解雇予告もしていない、再就職のあっせんもない、生活保障もない。住宅ローンを抱えたままの働く人たちもおりました。

 そこで、伺いますけれども、公共交通を担うタクシー事業者がこんな勝手なやり方をやっていいのかということが問われているというふうに思います。タクシー事業者は、事業を廃止する場合に、それを事前に働く人たちや一般のお客様、そして取引先に知らせるべき義務があると思いますけれども、道路運送法三十八条四項、そして旅客自動車運送事業運輸規則第七条には何と書いてあるか、お示しいただきたいと思います。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 今委員御指摘の道路運送法の第三十八条第四項でございますけれども、「一般旅客自動車運送事業者は、その事業を休止し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、その旨を営業所その他の事業所において公衆に見やすいように掲示しなければならない。」というふうにございます。

 これを受けました旅客自動車運送事業運輸規則、省令でございますけれども、今申し上げました法第三十八条第四項の規定により掲示をするときは、「緊急やむを得ない理由がある場合を除くほか、休止し、又は廃止しようとする日の少なくとも七日前までにこれをしなければならない。」このようになっております。

本村(伸)委員 本来なら、会社が道路運送法上の告知をしていれば、少なくとも七日前までに働く人たちは会社が事業廃止になるということはわかったはずです。それなのに、この石川タクシー富士宮は、何も知らせないまま事業をやめ、突然働く人たちを解雇いたしました。少なくとも、道路運送法に明らかに反する違法なやり方だというふうに思います。

 このような違法なやり方、違法な解雇、国交省としても許してはいけないと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 会社の解散でございますけれども、労働者への告知については労使間において適切に行われるべきものと認識をしております。

 一方、会社の解散等に伴いタクシー事業を廃止する場合は、利用者利便の確保の観点から、あらかじめ、廃止する旨を営業所に掲示することを義務づけております。

 こうした中、タクシー事業の廃止により当該地域の移動手段に支障が生じるおそれがある場合は、地方公共団体を中心とした地域の関係者により代替手段についての議論が行われることが望ましいと考えております。

本村(伸)委員 タクシー事業者が道路運送法など安全運行のために法令を遵守するというのは大前提だというふうに思います。

 この石川タクシー富士宮では、自交総連静岡地連石川タクシー富士宮支部の皆さんが声を上げ続けてきました。その結果、乗務員の方々の拘束時間の限度は、こちらの資料を見ていただいてもわかりますように、石川タクシー富士というところが系列、同じ富士急グループであるんですけれども、この石川タクシー富士は一カ月三百六十六時間の拘束時間だ、富士宮は二百九十九時間と、声を上げてきた石川タクシー富士宮の方が拘束時間が短くなっております。

 拘束時間が短いということは、先日も議論いたしました貸し切りバスの問題やトラックのことでも取り上げておりますけれども、命を預かるタクシーの安全運行にとってはよいことだというふうに思います。

 労働組合の執行委員長の女性はこうおっしゃっております。組合は、富士宮の乗務員が過労労働にならないように気をつけ、会社と交渉を行っていました。会社は、安全より利益を優先し、体に負担がかかる無理な交番の変更をたびたび組合に提案してきました。しかし、事故の危険性が高まるため、組合は断固反対し受け入れませんでした。組合は、安全を考え、事故につながる長時間残業がないよう、会社に対し監視もしてきました。それは、組合が、法令違反のない健全で安全なタクシー、お客様に安心して乗車していただけるタクシーを目指していたからであり、組合の役目として当然であると考えていたためです。無理な残業で長時間労働をしている富士は、富士宮に比べ事故が多く発生し、そのため、労働基準監督署から指導も受けていましたというふうに書いております。

 もともと、富士急によるこの会社解散は、会社に法令を守れと声を上げる労働組合を潰し、労働者を解雇するための偽装解散ではないかという疑問の声が上がっております。タクシーの安全運行のために法令を守れと声を上げてきた従業員の方々がそのことを理由に不当な取り扱いを受けることがあってはならないというふうに私は思います。法令を守れと当たり前の声を上げていただけなのに嫌がらせを受ける、こんな前近代的なあり方を許しておけば、安全運行や法令遵守など、確保はできないというふうに思います。

 大臣に伺いますけれども、働く人やタクシーの運転手の方々が事業者に対して法令を守らせるために声を上げる、これは安全運行を確保するためにもとても大事な役割だと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

石井国務大臣 タクシーを含む旅客自動車運送事業におきまして、輸送の安全を確保することは大変重要であります。国土交通省といたしましては、監査等により安全運行に係る経営者及び運転者の法令遵守状況をチェックしているところであります。

 運転者が経営者に対して提案を行うかどうかというのは、それぞれの会社の状況次第だと思いますけれども、経営者と運転者の意思疎通が円滑に行われることは、会社全体における安全に対する意識を高めるためには重要であるというふうに思っております。

本村(伸)委員 この石川タクシー富士宮も石川タクシー富士も、資料の一、二を見ていただきたいんですけれども、富士急の孫会社でございます。そういう意味でも、トップにいる富士急の責任は大変大きいものがあると思います。

 資料の一ですけれども、石川タクシーは、従来一社だったものが、二〇〇三年四月十六日、持ち株会社静岡ホールディングスと石川タクシー富士、石川タクシー富士宮の三社に分割をされました。

 資料の二を見ていただきたいんですけれども、どの会社の役員も富士急からの出向でございます。静岡ホールディングスは、石川タクシー富士、石川タクシー富士宮の株式を一〇〇%保有しております。持ち株会社の株式は富士急とそのグループ会社が持ち合っております。

 一方で、タクシー会社の利益は、会社が赤字のときでも事務委託料の名目で千百万円以上も持ち株会社が吸い上げ、今度は持ち株会社から富士急本社へ毎年数千万円の経営指導料という名目で上納金を得ておりました。意思決定の権限を全て富士急が握り、もうけも富士急に入っている。まさに一体のグループ企業だというふうに思います。

 ですから、富士急は、親会社として法令遵守をさせ、グループ会社に対して指導する社会的責任があるというふうに思います。今回の解散についても、富士急の指示やそういう意向なしに解散なんてできないというふうに思います。

 こういうめちゃくちゃな石川タクシー富士宮の会社解散に対して、公共交通機関の安全確保の運行を任務としている国土交通省としても黙っていてはいけないというふうに思います。労働者が納得できるような解決のために、公共交通機関を担う事業者が集まるグループのトップである富士急に、親会社として働く人たちが納得できるように責任を果たさせるべきだというふうに思います。

 最後に大臣にお伺いしたいんですけれども、公共交通を担っている富士急に対して、しっかりと社会的責任を果たさせるように指導するべきだと思いますけれども、大臣の認識を伺いたいと思います。

藤井政府参考人 お答えいたします。

 労働者の不当解雇など、労使間における問題については、労働関係法令に基づき適切に指導等が行われるものと認識をしており、国土交通省としては、こういった事案について調査、指導する立場にはないと考えております。

石井国務大臣 同じでございます。

本村(伸)委員 終わります。ありがとうございました。

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