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レポート

南山大学で開かれた「第43回日本自殺予防学会総会」「公開市民講座 第44回自殺予防シンポジウム」に参加!

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 9月8日、南山大学で開かれた「第43回日本自殺予防学会総会」「公開市民講座 第44回自殺予防シンポジウム」に参加してきました。

主催は、一般社団法人日本いのちの電話連盟の皆様、
共催は、一般社団法人日本自殺予防学会の皆様、社会福祉法人愛知いのちの電話協会の皆様
後援は、NPO法人CAPNAの皆様。

 全国のいのちの電話のボランティアの数は、6500人から6300人に減ってしまったそうで、相談員の減少のために電話などつながりにくい現状もあり、支える人の問題も語られました。

 名古屋いのちの電話では、2016年1万4473件の電話を受けています。

 24時間・365日の「いのちの電話」通常ダイアルの1985年~2016年の総受信件数は、46万6100件。
(男性23万3186人、女性23万2914人)
 1987年~1997年、2000年、2002年~2005年は男性の方が相談件数が多く、最近は女性の方が相談件数が多い傾向となっています。
40歳代が一番多く、30歳代、40歳代で53%を占めています。

 インターネットを通じた相談など若い方かたの相談にも力を入れているそうです。

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基調講演は、粂和彦名古屋市立大学教授「脳科学が語る『生きる』」。

※この日の講演のレジュメは、粂先生のホームページに
http://k-net.org/JASP2019.html

粂先生は、神経科学、分子生物学、睡眠医学、脳科学がご専門です。

 印象的だったのは、「自己決定」についてです。
自己決定権が確立していない時代、ガンの告知はほとんどしなかったそうです。
粂先生が学部生だった1980年代もまだ告知をしていなかったそうです。
患者の権利運動にも携わられ、ガンも基本は全員告知になりました。

 死にたければ、死ぬのも「自己決定」なのか。
そもそも「自己」とは何か。
◆私の中にある知らない私︓潜在意識がある
◆私は私のことを、実は完全には知らない
◆脳科学者的な「心」の見方として、脳の中には、こびとがいっぱい︕
◆本当の自分はひとつではない
脳科学で明らかになっていることをわかりやすくお話くださいました。

また、元気を出させる方法まで教えてくださいました!
◆顎をあげる
◆セロトニンが増える方法―よく、噛む︕
◆微笑みかける!―笑顔を見ると、明るい気持ちになる
◆悩みを聞くコツ
• 傾聴︓耳は話すため、口は聞くために使う
• 笑顔は大切(ミラーニューロンの働き︖)
→相手が泣いていても、笑顔で大丈夫
→ラポールがあれば、冗談を言っても大丈夫
• 「心」は一つとは考えない
→横に広げる、縦に広げる、先に延ばす
• 結論も助言も不要
→黙って一緒にいる。ご飯を食べる。
• 先送り・棚上げで、時間薬を使う。

 粂先生は、ご自身のことをおせっかいとおっしゃっていました。
 脳の中にはこびとがたくさんいるとわかった時、おせっかいを躊躇なくできるようになったそうです(*^^*)

シンポジウム「生きづらさを考える」では、
◆コーディネーター 森山花鈴大会会長(南山大学)
◆シンポジスト 湯原悦子日本福祉大学教授「介護殺人の現状」
        岩城正光前名古屋市副市長・弁護士「虐待を考える」
        花井幸二愛知県自殺対策推進協議会委員
        粂和彦名古屋市立大学教授

 シンポジウムの様々な視点を提示していただき、勉強になりました!

 学んだことを国会でも生かしていきたいです。
貴重な機会を本当にありがとうございました<(_ _)><(_ _)><(_ _)>

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