もとむら伸子(日本共産党衆議院議員)-
くらし守る

【11・08・23】保育後援会の皆さんのつどいに参加/足りない愛知県下の放射能汚染の検査体制

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 8月23日、日本共産党保育後援会の皆さんのつどいに参加させていただき、ごあいさつをさせていただきました。日本共産党89周年記念講演のダイジェストビデオ、八田ひろ子元参院議員のお話、皆さんとの意見交換など大変有意義な時間をすごしました。

 意見交換のなかでは、「名古屋市は、営利企業に保育を任せようとしています。いったい何のメリットがあるの?」との声も出されました。
 
 自公政権、民主党政権のもとで、営利企業にも保育を任せていいという規制緩和がこの間行われてきました。
 その発端は、財界から保育市場を民間営利企業にも開放し、もうけ口を増やせ、という要求です。

 子どもたちの健やかな成長にとってどうなのか、という発想ではありません。

 行政の側もコストダウンの発想で、子どもたちの健やかな成長にとってどうなのか、という発想ではありません。

 現在、民間営利企業が行っている保育所では、本来、保育、子どもたちのために使うべきお金の2割が本社に行ってしまうとも聞きます(そのお金で株主配当も行われる?)。
 そして、継続、安定的な保育を行う行政と違って、数ヶ月前に撤退すると通告すればいいというルールまで検討されているそうです。これでは、子どもさんも親御さんも路頭にまよってしまいます。
 
 保育の質にとって、ベテランの保育士さんの存在は欠かせませんが、民間営利企業の保育士さんは、細切れ契約で若い保育士を使いまわしています(コスト削減のため)。
保育をもうけの対象にしてほしくない―そんな思いが共有されました。

 私は、原発問題、とりわけ愛知県下の大気・食品、土壌などの検査体制の強化の必要性について強調させていただきました。

 8月23日にも名古屋市から発表がありました。
 港区のタチヤみなと店で5月15日~5月22日に販売されていた福島県産の牛肉が放射能汚染の疑いがあるとのことです。
 5月のことを8月に発表されても、子どもたちが食べてしまったかもしれず、遅いのです。しかもこうした発表が愛知県下の各地で頻繁にあるのです。私の住んでいる豊田市でも食堂で出していたお肉が汚染の疑いがあったと食べてしまってから発表されました。うちの近所のスーパーマーケット二店も同じように、皆さんが購入してだいぶ経ってから汚染された牛肉の疑いがあると発表されたのです。

 子どもたちが口にする前にしっかりとした放射能汚染の検査をさせなければなりません。しかし、愛知県の体制も名古屋市の体制も不十分です(下記参照)。

 子どもたちの輝かしい未来のために皆さんと一緒にがんばる決意を申し上げました。

愛知県下の放射能汚染に関する検査体制~人も機器も足りない~

【愛知県】

愛知県環境調査センター
 国の委託で大気や食品、水などの放射能汚染を検査する愛知県の機関

●24時間365日継続的にはかるモニタリングポスト(地表から34メートル地点)による常時監視
 ◇現在、名古屋市北区の同センター内に1台しかない
 ◇豊橋と岡崎に1台ずつ合計2台あらたに設置する予定だが、全国的に需要が集中し          入荷が3月、4月になってしまう

●地表から1mで測るなどのサーベイメータによる監視(測定)
 ◇現在愛知県として2台しかなく、きめ細かい調査には足りない状況

●雨水を濃縮した放射能測定、1ヵ月分の降下物(雨水とちり)を濃縮して行うガンマー線測定

●牛肉など食品や水道水、海水、土壌、降下物などを検査するゲルマニウム半導体核種分析装置を使っての測定
 ◇愛知県には、1台しかなく福島第一原発事故後は、毎日24時間動いており、新たにセンターに1台8月末に入荷する予定だが、東三河に設置する予定の同装置は、需要の集中で3月末になってしまう状況

★原発事故後、センター、県庁の担当職員も夜遅くまで、土日も出勤して仕事にあたっており、県民の命と健康を守るためにも検査体制の強化、人員増が緊急に求められている

★近々、文部科学省が、アメリカの協力を得て青森県から愛知県までの地表1mの放射線量を測定する航空機モニタリング(年内に実施)を行う

【名古屋市】

※日本共産党名古屋市議団の岡田ゆき子市議が調査してくださいました。

食品 
●簡易測定器(名古屋市食品衛生検査所←熱田区名古屋市中央卸売市場本場内)
 γ線用シンチレーションサーベイメーター
 現在2台所有(ただし、1台は故障中)
 6月補正予算で2台購入(113万4千円) 11月ごろ納入

●精密検査機器(衛生研究所←瑞穂区)
 ゲルマニウム半導体検出器(=γ線スペクトロメーター)
 現在1台所有(チェルノブイリ原発事故後に3000万円ほどで購入)
 現在は肉の測定によく使っている
 6月補正予算で1台リース(221万7千円/年) 年明け納品

☆東北地方17自治体(国が流通前に検査を義務づけている自治体)から来る葉ものを2重チェックとして卸売市場で検査。卸売市場外流通は2~3割で、マックスバリューやイオンなど大手は独自で調査。それ以外も検査が必要とは考えているが・・・。

☆牛乳、乳製品、ベリー類、きのこ類は検査していないもよう

☆大気・土壌  市独自の測定器はもっていない。調査は、愛知県環境調査センターに任せている。しかし、愛知県環境調査センターも2台しかサーベイメータがなく、手一杯。各自治体でも必要!

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